「涙やけ」

また台風が近づいているようです
明日の朝は風が強くなるようなので、ご注意ください

突然ですが、「涙やけ」という言葉を知っていますか
小型犬の飼い主さんは、ご存知の方も多いかもしれません


「涙やけ」とは上の写真のように、目の眼の周りの毛が涙によって
赤茶色に変色してしまう症状のことです

涙が過剰にあふれてしまう原因は様々あります

　涙が作られすぎてしまう
　　　結膜炎や角膜炎などの炎症
　　　目の周りの毛やしわによる目への刺激
　　　まぶたの形態異常による刺激
　　などが原因となります。

　涙がうまく排泄されない
　　　目と鼻をつなぐ管（涙小管）が塞がってしまっている
　　　まぶたには、涙を目の表面にとどめるための分泌液を出す、
　　　　　　「マイボーム腺」という腺があるのですが、その分泌液が不足している
　　　目の周りの筋肉が弱って、涙がうまく吸収できない
　　などが原因となります。



涙が過剰にあふれることによって、目の周りの被毛が常に湿った状態になると、
涙と反応して毛が変色したり、細菌や汚れが溜まって皮膚炎をおこしたりします

治療は、涙やけを引き起こしている原因によって異なります
　　目に刺激となる毛やまつげを取り除く
　　細菌感染を抑える
　　涙小管のつまりを取り除く（通常麻酔をかけて行います）
　　まぶたのマッサージなどにより、マイボーム腺分泌液の分泌を促す
　　点眼薬を使用して涙を目の表面にとどめる
　…などですが、症状を繰り返したり、なかなか完治しない場合は、
　　症状がひどくならないよう、上手に付き合っていくことが必要になります

あふれた涙をふき取って清潔にする、まぶたのマッサージをする
など、お家でできるケアもあります

涙やけが気になる方は、病院にご相談ください

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小原真理子