ぬくぬくひきひき

ひねもすのたりのたりかな──ほぼ半径30mの羽猫庵だより

樋松くん と 松の使い道

2006年05月19日 | 羽猫庵
雨が溢れるので、今まで手の届かなかった場所の雨樋の掃除をしようと
梯子をかけてびっくり。
何年も掃除をしていなかったのだろう(引越してから3年目だから、つまりそれ以上)縦樋の上で
松が育っていた。(写真)

庭で観察しているマツの苗の様子から推察するに、多分3年目の立派な苗。
雨樋の中は、落葉と砂で、ものすごく状態のよい腐葉土になっている。
去年は同じように樋の上で、山椒が根を張っていた。

根を切らないように大切に掘り上げ、クヌギの落葉のたまる、日当りのいい場所に
移植してあげた。
ここで大きく育つといいなあ。
できれば、見上げるくらい大きな、他の松と同じくらい。
雨樋でみつけたから、「トイマツくん」と名付ける。

松といえば、面白いサイトを発見した。
安の森の歴史(1950-1990年)

松の使い道について、なかなか興味深い記述があって感動した。
今まで松は、薪にするには脂が多くて煤が出るから使えないとか、松の葉も堆肥にはならないとかそんな記述ばかり目に付き、
「なんだよ、じゃあ松はよく植えられているけれど、観賞する以外の使い道はないのか?」と思っていたのだけれど、
やはり昔の人の智恵は、きちんと葉も幹も、あますところなく使っていたのだということがよくわかった。

特に感動したのは、松葉の使い方。
なんとなく、今自分たちがやっていることは、方向として間違っていなかったのだと確信して嬉しくなった。
そう、松葉は決して堆肥にならないのではなく、湿った古い松葉が堆積した場所の土は、
実にふかふかとした、良い土になっているのを実際に見ている。
湿っても積もっても、無理に掃いてしまわずに、そのまま敷き詰めておいてもいいんだな、と
改めて思った。

もちろん、裏の家にある大きなクヌギから降る落葉は、
雨を含むと早く上質な堆肥になっている。
そのクヌギから落ちたドングリも、うちの裏庭で育っている。

トイマツくんもクヌギたちも、伐られてしまわないようにどんどん育て!

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