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(た)のShorinjiKempo備忘録

※注:本ブログは(た)個人の見解に基づいており、如何なる他の個人・団体の見解を解説・代弁するものはありません。

送り固

2025年05月25日 | 柔法
備忘録、という事で今まで少林寺拳法(以下SKと略す)について考えてきた事を、自分がボケる前に記しておこうと思うのですが、ブログの説明に書いてある通り、
※注:本ブログは(た)個人の見解に基づいており、如何なる他の個人・団体の見解を解説・代弁するものではありません。
SKの技について考察はするのですが、もし本部の公式見解と矛盾していたら、私の方が間違っていると考えて頂いて差し支えありません。個人の備忘録ですから。。


     ◆     ◆     ◆

送り固は旧・科目表では独立した項目の法形ではなく、片手送小手の固め技として4級科目に出てきた金剛拳の法形です。
前指固の項でも述べましたが、金剛拳は掛け手が重要であり、同じ掛け手をする技では金剛拳は共通して用いる事が出来る、という認識が必要です。「送小手の掛け手」は実は広く様々な法形で用いられる掛け手なので、例えば十字小手からでも理論的には送り固は移行可能です(通常は十字固になります)。

片手送小手は攻者の肩を送って下に落とす技術ですが、落とす際には作りの部分で袈裟斬りをして、我の後ろの鼠径部に固定するようにします。それが既に送り固の形ですから、送り固の形になるように送小手をする訳です。
送小手では攻者掴み手の拇指-示指の股に我の「鶴の首」の手が充たっていますから、必要に応じてその儘攻者の拇指を折るように攻める事も可能です。それでも不足であれば指捕りに移行します。指捕りに連絡して連行すれば、現行法でいう送指捕になる訳です。

両手送小手(旧・2級科目)でも送小手完遂時の体勢は同じですから、送り固でも何ら問題はない訳ですが、科目表ではここで送指捕が指定されています。科目表の両手送小手は2項立てになっており、もう一つは横天秤より裏固に移行する事になっています。これらは送小手の掛け手からであれば、連絡-移行可能という事です。

送捕(旧・2級科目 )の後の制圧も送り固と呼んでいいとは思いますが、捌き手の位置は異なります。送捕では鶴の首ではなく丁字手を内手首に充てていますが、制圧が不充分であればこちらも拇指を握り直して送指捕に移行可能です。

     ◆     ◆     ◆

もう少し送り固そのものについて考えると、基本的には手刀側に指を掛け手掌で拇指側から大拳頭を攻めているのですが、効かないからと無理に大拳頭攻めを頑張ると引きつける力が弱くなり攻者の肘が折れてしまう事があります。
これは肩への効かせが無くなり送小手失敗の時と同じになりますから、すぐに天秤を押さえないと攻者が起きてきてしまいます。
なので先生によっては大拳頭ではなく、小拳頭側に効かせて閂を掛けていく先生もいます。ただ閂固とは掛け手が上下逆ですから、閂を掛けるのも難しいかも知れません。

     ◆     ◆     ◆

そもそも護身術であるSKの金剛拳は、自身が立った状態で暴漢を制圧しようとするものが多いですから、柔道の抑え込みのように相手が全く動けなくするのは難しいのです。
送り固は金剛拳の中でも制圧力が弱い固めです。なので前指固同様、利くひとには或る程度利くけれども、全く利かないひともかなりおり、長時間の制圧は不可能です。圧法などを併用する場合もありますが、常に相手をよく観察し、相手が起き上がって来そうであれば、変化したりすぐさま急所に当身を入れたりして、自身は逃げられるような心積もりが必要です。

【宗門の行としての少林寺拳法】龍華拳 片手送小手 金剛禅総本山少林寺 公式YouTubeチャンネルより

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