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【国際線フライトと海外の旅の物語】 (第51回) TCATを出ればもう出国扱い

 2002年まで、東京の築地に「TCAT」(Tokyo City Air Terminal)(東京都中央区日本橋箱崎町42番1号)がある。
 成田空港空港へのJRと京成線の鉄道直行便が運行される前まで「TCAT」から空港リムジンバスが大変便利だった。
 メジャーな航空会社は利便性向上のため「TCAT」に「チェックインカウンター」(搭乗手続き)、加えて、出国審査業務」(イミグレーション、検疫、税関)を持っていた。

 TCATで航空会社のチェックインを済ませ、TCATで出入国審査と税関を済ませれば空港での出発出口と同じである。後は指定席のリムジンバスで空港に行き、チェックイン等は全て完了しているので搭乗航空会社の「搭乗ゲート」へ行くだけである。勿論、TCATにチェックインカウンターを持たぬ航空会社は通常通り空港での手続きである。
 埼玉に住んでいたころ「TCAT」をよく利用した。鉄道が利用できない時間はTCATまでタクシーで行ったり、TCATから帰ったことも度々あった。

 都内から成田までの高速道路が渋滞しリムジンバスが遅れた場合でも、航空会社は乗客が到着まで待ってくれていた。通常の空港でチェックインする場合、リムジンが遅れても乗客を待ってくれない。
 実際に、ゴールデンウイーク期間での出張の時、TCATから成田空港のリムジンバスが渋滞に巻き込まれ大幅に遅れたことがあったが飛行機は待ってくれていた。勿論、リムジンバスに同乗していた各航空会社の乗務員も同様に遅れたので遅れたのは乗客だけではなかったが。。。。

 横浜(横浜駅前の総合内ビル)にも「YCAT」があった航空会社の「チェックイン機能(搭乗手続き)」だけでが「出入国審査と税関」機能はなかった

 大変便利な東京シティエアターミナル(TCAT)(東京都中央区日本橋箱崎町42番1号)は東京国際空港へのバスターミナルとして1972年(昭和47年)7月1日に開業した。
1978年(昭和53年)に新東京国際空港(現在の成田国際空港)の開業に合わせ、東京都区部から世界への出入り口の一端を担うようになり、以来ターミナルで日本航空やユナイテッド航空、エールフランス航空などの主な航空会社の「搭乗手続き」や「出国審査の手続き」が可能であった。
 しかし、2001年(平成13年)9月11日のアメリカ同時多発テロ事件発生直後、アメリカ連邦航空局(FAA)の通達により北米線の搭乗手続が出発空港以外ではできなくなり、搭乗手続が必要なため出国手続もできなくなった
 各航空会社も「入国管理局のセキュリティ強化」により、2002年(平成14年)7月15日に「出国審査業務」が終了し、2002年12月31日で日本航空のカウンター業務廃止により、「搭乗手続業務が全て終了」した。
 ロケーション(東京都中央区日本橋箱崎町42番1号)は地下鉄半蔵門線水天宮前駅と直結しているなどアクセスも良いほか、ロイヤルパークホテルと渡り廊下で接続されているという利便性を活かし、バスターミナル機能以外も価値も高った。

 上述のように出国審査業務」搭乗手続業務」全て終了したこと、JR線と京成線が成田駅に直行便が出来たことあってTCATの利用価値は大幅に減少した。私もそれ以来TCATを利用しなくなっていた。空港1カ所で全てのオペレーションは効率的かもしれないが空港外でも手続きが完了できるTCATの機能はそれはそれで大変便利だった。もう20年以上前のことになってしまった私のTCATの思い出である。
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