かつて近江鉄道で運行され、沿線住民らの浄財で解体の危機を免れた国産最古級の電気機関車「ED31形4号機」の補修作業が8月31日、保存先の近江酒造(東近江市八日市上之町)敷地内であった。
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↑写真:中日新聞より
車両は1923年(大正12年)に製造され、2004年(平成16年)まで使用された。2017年(平成29年)末に処分が決まったことを受け、びわこ学院大(東近江市)の学生や地元の有志が、保存と活用を進める費用をクラウドファンディングで募り、昨年末に移設した。
車両は塗装のさびが目立っているが、業者に頼むと費用がかさむ。住民の手による長期的な保存を目指し、浄財を寄せた建設業者を含む有志5人で、試験的に補修することにした。
この日は車両前面から右前方にかけてのさびを落とし、さび止めを塗った後、パテで平らにして、ペンキで上塗りをした。
新型コロナウイルスの収束後には、地元住民や親子連れも招いて、補修を手伝ってもらうことも検討している。
クラウドファンディングのプロジェクトで代表を務めた同大のパン・ジュイン教授も作業着で参加。「イベントや担当する授業などで活用し、日本の近代化遺産として広く知ってもらいたい」と先を見据えた。
<滋賀報知新聞より>