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【滋賀・近江の先人第247回】信州に進出した近江日野商人・岡伊右衛門(滋賀県日野町)

岡 伊右衛門」(生没不詳)、は江戸時代、滋賀県日野町の出身の近江日野商人。

 岡家は元蒲生氏郷の配下の武士で氏郷が近江の日野から松阪、会津若松への国替えに従ったが蒲生家の断絶後、日野へ帰農した。
 1772年(明和9年)から信濃国・小諸へ進出し、菊屋・山屋・日野屋等の出店を持ち、味噌・酒・醤油醸造業を営んだ。
13代伊右衛門が中興の祖で長野県善光寺で酒造「菊屋」を開いた。

寛政2年(1790年)岡伊右衛門
寛政6年(1794年)岡治兵衛
安政6年(1859年)岡喜兵衛

 次いで「山屋」と号する醤油醸造所を設け、文政3年(1820年)上田支店を分家に譲り、「日野屋岡治兵衛」と号し、信州小諸与良町に店を構え、酒、醤油の醸造業を行ったことに始まる。これが今日の「長野味噌」である。
 主家の岡伊右衛門の他分家の岡治兵衛、岡喜三郎の3家は信州で酒や醤油、味噌の醸造販売業を営んでいた。
14代伊右衛門は安政6年(1859年)、長女に養子を迎え、吉田店を譲り分家とした山家喜兵衛と称している。

 なお、譲った後の岡伊右衛門家は東京に
 「長野味噌」は上田市にいちばん店も構えた長野県では有力な味噌会社だったらしいが2013年に倒産している。
現在も、上田市に「長野味噌」が存在しているが創業家から清算した新しい会社として再建したのだろう。

 尚、小諸市清水町(現小諸市新町)が所有する二層露天式の曳山「六徳」に飾られている二十四孝像は、始祖「岡伊右衛門」が寄付したもので、信州諏訪の立川内匠和四郎が彫刻したものである。
 
長野味噌
長野県上田市天神3-9-29
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