近江鉄道八日市線と八風街道が交わるすぐ脇に位置する東近江市小脇町辻に、東近江の小さな蔵元「畑酒造」は、1914年(大正3年)創業で106年の歴史である。現在の社長は4代目の畑大治郎である。
平成年間に畑大治郎の名前から命名したヒット商品の吟醸酒「大治郎」が出来るまでは「喜量能(きりょうよし)」がメインの銘柄だった。
筆者が小さい頃は「喜量能」は2級酒で地元民に地酒として飲まれていたが一時期、ビールや洋酒が好まれた日本酒にとって厳しい時代、小さな「畑酒造」はよく持ち堪えたと思う。もしかしたら「大治郎」が開発されていなかったら「喜量能」1本だけでは難しかったかもしれない。
↑↓畑酒造
「畑酒造」は、同じ東近江市で酒蔵を再建した主銘柄「一博(かずひろ)」を醸す東近江市五個荘小幡町の中澤酒造蔵元杜氏・中澤一洋も14年に渡り修業した蔵でもあるらしい。
現在、東近江市には、近江酒造、奥野酒造場、喜多酒造、畑酒造、中澤酒造、増本藤兵衛酒造場の6つ蔵元がある。
東近江の銘酒・酒蔵
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