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”スローライフ滋賀” 

滋賀県多賀町特産品の「多賀そば」

 「多賀大社」で有名で山に囲まれ、面積の86%が森林の「滋賀県多賀町」。今の季節は、木漏れ日に光る多彩な緑が風に揺れ、穏やかな景色が広がる。秋の訪れを感じるようになると、多賀町内の各地で白くかわいらしいそばの花が目を楽しませる。

↑写真:中日新聞より

 山間地特有の寒暖差と豊富な水が、そばの栽培に適している。多賀町の特産品「多賀そば」の品種は、香りの強さと甘みに優れ、そばの最高峰とされる「常陸秋そば
休耕田を活用しようと、1996年に栽培を始めた。2008年には生産者や販売業者、行政、JAなどで「多賀そば地域協議会」を発足。事務局を町商工会に設け、多賀町を挙げて普及に取り組む。
 現在は多賀町内14戸の計約78ヘクタールで栽培し、年間約110トンを収穫。JA東びわこを通じて選別し「玄そば」として出荷する。
生産者でつくるJA東びわこ多賀そば部会の西村泰一会長は「色んなそばがあるけど、多賀のそばが一番美味しい」と誇る。「地域の風景を守るためにも、栽培を続けて行きたい

 協議会は5年ほど前、多賀そばをPRしようと、町内イベント向けに乾麺をつくった。その後の開発は停滞したが、新型コロナウイルス禍で消費が落ち込んだことから昨年、再び動きだした。90g3束入り、スープ付き1000円の乾麺を、町内の飲食店や観光施設で販売。町民の「簡単にできてすぐ食べられるものがいい」という声を受け、昨年末には冷凍麺を試作。隣接する甲良町の道の駅でPRイベントも開いた。
 協議会事務局の木下博幸さんは「飲食店の客が減っても忘れられないよう、小さなところから継続してPRして行きたい」と語る。食品アレルギーに留意しながら、町内の洋菓子店と協力した商品も提案しようと、試行錯誤を重ねる。

 多賀町多賀の交流施設「もんぜん亭」では町内で唯一、殻がついた玄そばのむき実や製粉をする。多くの人に味わってもらおうと、協議会が「手打ち職人養成塾」を開き、卒業生は多賀町内に店を出して、手打ちの多賀そばを提供している。
 実情は、大量受注に対応できず、製粉を多賀町外の業者に依頼している。在庫管理を町外業者に委託する所もあり、木下さんは「生産者も、商売する人も守りたい」と、仕入れや販売のコスト削減を図り、生産から消費までを多賀町内で一貫してできることを目指す。

↑写真:中日新聞より

 味を伝える担い手は、着実に育っている。「多賀そばの店を出したい」と養成塾で修業した藤本君子さんは2016年3月、多賀町内の鍾乳洞「河内の風穴」近くに「奥山の癒(いや)し処 風緑(かざみどり)」を開いた。協議会から玄そばを買い、多賀そば100%のそば粉で、手打ちで提供している。
 地産地消にこだわり、定番のもりそばと天ぷらセット(1190円)は、多賀そばと共に、地元で採れたての山菜や特産の多賀にんじんなど約10種類の食材の天ぷらを添える。その日採れた物を揚げるため、日によって種類が異なる。もりそばは8割そばが定番だが、気まぐれで10割の日も。
 「多賀をまるごと感じられる、特別感がある物を出したい」と藤本さん。コロナ禍を受け、5月5日までは持ち帰り限定で、通常と異なるメニューを販売。5月6、7日は臨時休業。

問い合わせ: 奥山の癒し処 風緑
滋賀県犬上郡多賀町河内610
090(8932)1390

<中日新聞より>
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