1年前、6年ぶりに七面山ダイヤを撮りたくて深夜に3時間半かけて敬慎院まで登ったが、雲にやられて富士を見ることすらできなかった。そして、そのレポの最後にこう書いた。
「今回3時間強かけて狙ったダイヤは思いっきり空振りに終わった。七面山のダイヤは来年の春分の日、いや今年の秋分の日の宿題になった。なかなか達成出来ない方が、達成出来たときの喜びも大きいと信じて、次のチャンスを待つことにしよう。」
その際、スマホのカレンダーに翌年の春分の日に「七面山ダイヤ」と登録し、ずっと楽しみにしていた。
そして、先週高尾のガストでヨッシーさんと19日に一緒に行くことを約束し、今週天気予報をチェックしていたが、どうやらこの19日は大丈夫そうだ。
17日に山行準備。暖冬を考えて重登山靴や8本爪アイゼンは止めて、トレッキングシューズを選択。でも、念のためチェーンアイゼンは持って行くことにした。必要なものをタントに詰め込み、18日土曜はスーツで出勤。14時に仕事が終了し、スーツのまま登山口を目指して出発。
行程は昨年と同じなので省略するが、クリアな晴れだった昨年と違い、曇り空で少し寒かった。17時頃道の駅しもべでトイレ休憩、なぜか画像を送れなかったが、速報をアップ。その後羽衣登山口へ着いたのが17:40頃。昨年はトイレと公衆電話の間に車がびっしり停まっていた(画像)が、今年は4,5台程度。余裕を持って駐車できた。
車内でスーツを脱ぎ、翌日用の山ウェアに着替えることにした。ただし、インナーにジオラインを着た昨年と違い、ダクロンのTシャツを着ることにした。下は出発前にタイツに履きかえるので、一旦シマムラズボンに着替えた。
直ぐに出発できるようにザックの中を整理してから、お湯を沸かして夕食の準備。今日もアルファ米と畑のカレーで満足!
0時にアラームをセットして寝袋へ潜り込んだのが19時過ぎ。5時間弱の睡眠時間は足りないが仕方ない。
あまり眠れなかった昨年と違い、この日は割としっかり寝ることができたように思う。
アラーム一発で起床したが、嫌~な感じの腹痛が起こっていた。寝袋を片付け、ユニクロダウンを着て、数m側のトイレへ。丁度この頃、2台が到着し、数人が出てきて山の用意を始めていた。
見上げる空には星が輝き、半月がキレイに見えていた。これはダイヤを期待して良さそうだ。
トイレの個室に行ってみたものの、出るものは出ず、腹痛もそのまま・・・困ったな~
タントに戻り、腹痛が治まることを期待しつつ、お湯を沸かしてテルモスにホットコーヒーを煎れ、余ったお湯で野菜スープを飲み、オニギリの朝食。
この前後の時間にヨッシーさんが到着した。昨日夕方甲府の自宅で仮眠をとってから深夜に出発してきたとのこと。彼も昨年より駐車している車が少ないことに驚いていた。今回も「オレは遅いから先に行くよ」とのこと。
彼と別れ、もう一度トイレの個室に入ったものの、やはり出るものは出ない・・・
このままタントの中にいても仕方ない。腹痛が弱くなってきたので治まることを期待して1:25に出発。
昨日N95マスクを探したが、見つけられず、3枚100円のマスクを付けて歩くことにした。幸いそれほど息苦しいと感じることは無かった。
また、重たい方の三脚に8本爪アイゼンを背負った昨年と違い、軽い方の三脚とチェーンアイゼンだけなので随分楽な感じがしていた。
この時間にお気に入りの番組が無かったため、NHKラジオ深夜便を聴きながら歩いた。この道はもう3度目だが、信仰の道なので整備されており歩きやすかった。そういえば腹痛はすっかり消えていた。
1:56 十丁目通過。
2:04 十三丁目の肝心坊通過。数人が休んでいたようだが、「おはようございます」と声を掛けて通過。
2:23 二十丁目。この付近のベンチで最初の休憩。テルモスのコーヒーを飲んでチョコを一口。コンデジで撮影した時刻を見ると30分で十丁のペースで歩けている。イイ感じだ。そういえばヨッシーさんに追いつかないなぁと思っていた。
2:34 二十三丁目の中適坊を通過。
この付近で「雪があるから諦めよう。アイゼンを持ってくれば良かった」という声が聞こえた様な気がする。
数分後雪が見えてきた。彼らの行っていたことはこの辺か?
これは2:45に二十六丁目で撮影。チェーンアイゼンを付けることにした。
数十mで雪は消えたが、今日はこのまま歩くことにした。チェーンアイゼンは8本爪と違い雪が無いところでも快適に歩けるのがイイ。
この付近でラジオのイヤホンが断線したらしく、聞き取りにくくなってきた。諦めてラジオ無しで歩くことにした。
3:05 三十丁目通過。
段々足下がバッチリ凍ってアイゼンが無ければ歩けないようになってきた。先ほどの人たちはこの辺で引き返したのだろうか。せっかく登ってきたのに悔しかっただろうが、正しい判断だったと言えよう。
3:26 三十六丁目の青雲坊でトイレを借りた。昨年はここでヨッシーさんに追いついたのだが、今日は誰も居なかった。
2回目の休憩。テルモスのコーヒーを飲んでリスタート。
3:41 四十丁目通過。あと少しだ!
4:06 四十六丁目の和光門
階段を上がり、広場を敬慎院の方へ進み、昨年も借りたトイレへ。これから日の出まで大分時間があるのだ。
展望台(遥拝所)への階段を上る
4:20 三脚は並んで居たが、誰も居ない・・・
着いたときに富士は見えていなかった。まだ日の出まで大分あるので敬慎院に行って暖かい室内で休もうとも思ったが、ヨッシーさんを待つため、ここに居ることにした。
歩いていたときは問題無かったが、止まると一気に寒くなる。ザックをベンチに置いてモンベルダウンを着込み、ネックウォーマーを巻いて、使い捨てカイロをポケットに入れた。
数分後、この三脚の持ち主らしい年配の男性二人組が到着し、そして一人、また一人と徐々に人が増えてきた。
取り敢えずパンを食べてテルモスのコーヒーで身体を温めつつ、富士が見えるのを待つことにした。
4:58 ようやく富士の頭が見えてきた!
5:14
この前後にやけにおしゃべりなオジサンの話しを聞いた。彼は毎年春分の日と秋分の日にここへ来ているマニアらしい。ぼんやり6年前のレポを思い出すと、多分同じ方(画像)だったと思う。
5:24 随分明るくなってきた
半月をパチリ。
ヨッシーさんが到着した。
「なかなか追いつかないと思ってましたよ~」
「十三丁目の肝心坊でのぞむ君に気付たが、あっという間に居なくなったよ」
「そういえばあの時挨拶した人がいたような気がします。遅く出発したので追いつこうと思って頑張りました」
「手前に1人居て、オレは奥に居たんだ」
コンデジの時刻を見るとヨッシーさんが出発した10分後に歩き出したらしい。また、ここまでほぼ3時間で着いたことがわかった。
「のぞむくんスゴい早いな。オレは4時間以上かかったよ。標高差1200mを3時間なんて、オレには荷物が無くても無理だ。」
いつも他の方に抜かれるカメ足だと思っていたが、なぜかこの日は頑張ってしまった。不思議だ。
※ ヤマレコなどを見ると同じコースをもっと早く着いている人はいらっしゃいます。オレの方が早いと思った方は居るでしょうが、カメにしては早かったということです。m(_ _)m
一緒に随身門脇のポイントへ
5:33
あと30分で本番だ。もう一度トイレへ。月も一緒に撮影。
随身門を額縁にした定番のアングル。後で試してみよう
大分人が増えてきた。
5:54
ヨッシーさんはカメラ2台のセットに忙しい。手持ちで撮る分とタイムプラス用だ。毎回この重たい機材を担いで登ってくるわけだ。私には絶対出来ないm(_ _)m
随身門にデカイ氷柱がつり下がっていた。
6:03 もうすぐだ~
※ もう明るいのでこの後は手持ちで撮影した。
6:09 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
明るめにして手前の人たちを入れてみた
数m移動して額縁富士。
ヨッシーさんに記念撮影をお願いした。マスクマン2人でサムアップ!
カップ麺の朝食。←駐車場で食べたのは夜食?
多めに湧かしたお湯を使い、ヨッシーさんにドリップコーヒーをご馳走した。
7:00 下山開始。
雪道を下る。登ってくるハイカーに挨拶した。その多くはアイゼンを履いていた。
「この時間に登ってくる人たちは敬慎院まででなく、山頂までいくつもりだろうな。」とヨッシーさん
7:32 三十六丁目の青雲坊。ここで一休みし、トイレを借りた。
太鼓の音、そして南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経と唱えながら若い男女の信者さんが到着した。6年前も昨年も多くの信者さんとすれ違ったが、この日は多くなかった。
二十五丁目付近で出会ったへっぴり腰のソロ男性はアイゼンを持っていなかった。ヨッシーさんは「この先は凍っていますよ。アイゼンが無いと登れても降りるときが大変ですよ。」とアドバイス。
男性は躊躇していたが、「溶けるのを待てばイイですよ」と追加のアドバイス。
彼は結局先へ進んでいった。う~ん、大丈夫だろうか・・・
二十五丁目付近で私はチェーンアイゼンを外した。
二十三丁目の中適坊で2回目の休憩。ここでヨッシーさんがアイゼンを外していると、女将さんが「そこ(板の間)にアイゼンを履いたまま上らないでね」と声を掛けてきた。ヨッシーさんは板の間の手前、コンクリの段に座って作業していており、問題無かった。でも、板の間を見るとアイゼンの爪痕で板の間はかなり傷ついていた。女将さんがぴりぴりするのも無理は無い。
ヨッシーさんが上は凍っていたことを話すと、女将さんは知らなかったという。確かに数時間前上ってきたときもこの付近までは全然雪が無かったのだ。
信者さんが少ないと話すと明日は彼岸の中日で百数十名の団体さんの予約があるが、今日は少ない。あわせて上の三十六丁目の青雲坊は休業中とのこと。今まで気にしていなかったが、これらの宿坊もハイカー、信者さんが来なければやっていけない。生活するのは大変なのだ。
乾いた道を下る。
9:39 ゴール。随分車が増えていた。
ここでヨッシーさんと別れた。
まだ10時前なので、今出発すれば渋滞の前に帰れると判断し、着替えて出発。
カーラジオで安住を聴きながら、とにかくSoftBankが使えるところまで運転を続けた。
なかなかコンビニが無く、11時にようやくセブンを見つけ、(場所は曖昧だが、たしか本栖みち付近)
そこの駐車場で家族にメールして、速報をアップした。
そこでアラームを20分後にセットして仮眠。もうどうにもならなかった(T_T)
その後、139号は比較的順調だったが、河口湖近辺から段々混み出した。富士みちで吉田うどんの昼食をとり、再び渋滞に突入。
はっきりした場所は覚えていないが大月手前で2度目の仮眠、20号で3度目、4度目の仮眠・・・
結局自宅に着いたのは18時過ぎ。帰宅まで8時間もかかってしまった(>_<)
でも、こうして1年前の宿題を片付けることができたのだ。ホントに良かった!
19日はヘトヘトになりすぎて、レポを作るのは諦めた。20日はWBC練習試合侍ジャパン対ドジャースを見るために5時起床。5:30に朝食を済ませたものの、試合途中に寝てしまい、サヨナラ負けの瞬間は観ていない。(^_^;)
また、すでに筋肉痛が始まっている。昨年も書いているが標高差1200mのダメージはバッチリ来ているのだ。明日はもっと激痛だろう・・・
最後にヨッシーさんのレポを貼ります。ご覧ください。
ダイヤの場所で見かけないな、と思っていたら門のところで撮影されていたんですね。
ちなみに私は右端にいました(笑)。
それにしても見事なだいたでしたね。
苦労して登ってきた甲斐ががありましたよ。
あの後、山頂を往復してきたので、結局道中でのぞむさんに合うことはなかったですが、また、どこかの山でお会いするこもしれません。
長文コメ失礼しました。
次回は参戦したいので是非よろしくお願いします。
山頂まで往復するパワーのある方ならまたどこかでお会いできますね。
次回は参戦とのこと、では来月長者ヶ岳ダイヤはいかがですか?
七面山よりもずっと楽に登れます。季節が進んでいるので、撮れる確率は下がりますが(^^;)
そちらのレポを拝見しました。翌日も静岡までお花の撮影に行かれたとはオドロキですね。ホント、タフですね。私は早朝に起きたものの、結局寝てしまい、レポを作ってからまた寝て、結局10時間以上ダウンでした(^_^;)
ちゃんと宿題片しましたね^^
しかも剣ヶ峰にキラリと素敵ですね。
有言実行・・・確かに、前のレポに書いたのに、当日天気が悪かった可能性はありますね。なにしろ1年越しの宿題なので上手くいって良かったです。
貴重なお写真拝見させて頂きました。
まだ七面山は登った事ありません。
通常4時間強かかる所を3時間で登られたようで、凄いですね~
腹痛治って良かったですね!
私も何時かはチャレンジしたいと思ってます。
健脚で夜間登山に慣れたモン・セルバンさんなら楽勝ですよ。
是非山頂までプラスして登ってみてください。