【岡潔の思想】

【岡潔の世界】118対話篇「神について」

【岡潔の世界】118対話篇「神について」

(男性)僕は京都産業大学学生の者ですけどもね・・・(笑)

(岡)ああ、ええ! あのね、京都産業大学僕教えてるから例に引きましたけどね、他の大学べて京都産業大学はよっぽどいいんです。(爆笑)

(男性)先生のお話の中でね、神々と云われましたですが、その神々としては、先生の本をまして頂きましたところでは、楠正成とか正行とか・・・

(岡)ええ、あれは神々でしょうな。

(男性)僕はは今の天皇陛下一人でいいと思います。

(岡)天皇陛下ですか?

(男性)僕はと思っています。僕等は天照大神赤子(せきし)であって、先生の云われるような、死んで神になると云うのは、それは当然の行為だと思います、僕としては。

(岡)それで?

(男性)先生神々と云われますけど、僕自身としては・・・

(岡)無量の神って云うんです。あなたが立ってそういうことを云ってる、これも神々の計らいだというふうにうんですね。そういう使い方するん。

男性)それをとしてはそれは当然だと思う訳です。

(岡)いや、あなたが立ってそういうことを云ってるのは神々が云わしてるんだ、と云うのが当然だって云うんじゃないでしょう。

(男性)ええ、それとはいます。

(岡)うでしょう?

(男性)ええ。

(岡)わたしはねえ、日本民族滅亡だけは何としてでも食い止めたいと思う、これはかにわたしにその一念があるんです。これはかです。一切のことは肯定と否定との間の原理によって、それに一寸でも役立つと思うことをいろいろ云ってるんです。
 わたしはわたしの云い方をしてるでしょう。日本民族滅亡食い止めるに役立つと思うから神々と云ってる訳です。大体、神無しと思うのがいけない!  天皇陛下だけがだっていうふうなことを云ったら、戦前の思想だって云ってみんな聞かんでしょう。

(男性)いや、はそれは一人でいいと思います。それで要するに、んでいった英霊とか、ああいうのは、としたら当然の行為だと思うんです。

(岡)けど、そう云ってはみな聞かんでしょう。

(男性)ええ、聞きません、です。

(岡)だからそう云わんのです。

(司会)時間もまいりましたので、今日はこれでわりたいと思います。長時間どうもありがとうございました。
 (拍手)

※典比古
 この対話面白いですね。さんが「神」という言葉をどのように使っているかが、逆に浮彫にされています。「神なしという迷信を切る」ということを主眼におかないと眼が醒めないという、大局的、俯瞰的眼差しでこの「神」という言葉を使っていると思いますが、一方(男性)は「は神は今の天皇陛下一人でいいと思います。」と言っています。
 
 それに対してさんは「天皇が神ですか?」と。さらに「天皇陛下だけがだっていうふうなことを云ったら、戦前の思想だって云ってみんなかんでしょう。」と。
 要は「無量の神」という言葉使いにさんの「詩」直感しないと、わかりにくいですよね。

 さて以上をもちまして、この対話篇終了いたしますが、最近横山賢二さんのブログ「数学者 岡潔研究会」の記事に於いて、2023.06.07:岡潔講演録(30)「岡潔先生と語る」(2)―西洋文明の限界というタイトル記事追加発表されました。ありがたいことです。

 今までの対話篇は(1)西洋と東洋の融合というタイトルで、1970年11月22日の奈良大安寺における対話をまとめたものでしたが、今回は、やはり奈良大安寺の講演ですが、これは翌年の1971年(昭和46年・4月11日)半年後のそれです。

 僭越ですが、この講演に対するワタクシ「感想」引き続き書かせていただきます。
またその後、横山賢二さんと小原實晃さんの対談内容面白く、こちらの感想も後日かせていただく予定です。

🔶数学者 岡潔思想研究会(横山賢二さんのホームページ)

 次回は【岡潔の思想】119岡潔先生と語る (2)西洋文明の限界記事にいたします。

  尚、新「詩あきんど」の記事に【日野草城】『ミヤコホテル』 を記事に。
興味ございます方は、こちらもどうぞ、
      玄関に玉葱をぶら下げました。        撮影 典比古   

       都留の実家でいろいろな野菜を育てています。     
             
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