【岡潔の思想】307「1969年の質疑応答」
【中国は知】
(岡) 外来文化の為に横隔膜が弱っちまったから、作り直そうと思う。その外来文化のうちには中国文化、入ります。うましあしかびひこじの神、それから天の常立の神、あれ中国へ行って神農(しんのう)、黄帝(こうで)となってからあと、日本のこと忘れちまったんかな。そんなもの胡蘭成さんは黄帝の再来だと思ってんだけど、心のこと、つまり高天が原のことまるで知れへん。あの頃まだ、高天が原はちゃんとした態勢とってなかったから、わからなかったのかな。が、ともかく「こころ」の世界です。中国は「知、知」っていってんだから。
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横山賢二さんの解説が読めます
🔶岡潔講演録(17):【27】 中国は知 (okakiyoshi-ken.jp)
※典比古
岡さんは30万年という視野で俯瞰された歴史観をもっています。しかしここではまだ岡さんが第十識である「真情の世界」を悟る前のことであるようです。ところで最近、すべての文明の発祥は日本列島からであった、という説が急浮上しております。それは島根の砂原遺跡において12万年前(中期旧石器時代)のそれが発見されたことや、また磐座の遺跡群に記されたシュメール文字などから類推された結果なのです。これらはまだ仮説としても、今後この仮説を裏付けるような遺跡の発見が続くと思っています。
🔷日本の神社や神域で発見される古代文字ペトログリフの謎・箭山神社と和与石 Yayama Shrine and Wayo rock (youtube.com)
注)典比古 これらの巨石群を見てみると、上古代は巨石を自由自在に操る技術をもっていたのではないかと思われます。それはワタクシが勝手に思い込んでいることですが、おそらく集団の「声」という振動により、重力を自在に操っていたのではないかと思われます。
🔷シュメール人の痕跡?縄文の祭祀巨石群に遺されたペトログリフとは【押戸石の丘】 (youtube.com)
それはさておき、以前の記事(2024年1月21日)小原實晃・横山賢二対談における横山さんの発言「(横山) そう、岡はアホダラ教的に書いてあるといっています。日本の神様の言葉をアホダラ教的に書いたのが古事記である。しかし次元が遥かに高く、日本民族の30万年の歴史がその中に詰まっているといっています。」と。
🔷【岡潔の思想】210対談 小原實晃・横山賢二(13)「情の世界と物理学」 - 【岡潔の思想】 (goo.ne.jp)
岡さんがそれほどのものとして読みこなしていた「古事記」、とくにここで岡さんは「うましあしかびひこじの神、それから天の常立の神、あれ中国へ行って神農(しんのう)、黄帝(こうで)となってからあと、日本のこと忘れちまったんかな。」と、さらりと述べています。
このことは、もう岡さんは半世紀前から、そのように古事記からの啓示により日本が文明の発祥地であることを直観されていたのだとつくづく思います。
横山さんは解説の最後をこのように結んでいます。「岡によれば日漢両民族は8万年位前まで同族であったということであるが、日本や中国の伝説の話になると今の私には想像に余るところなので、このことをヒントにあとは皆様のご想像にお任せしたい。」と。
注)典比古
「中国は知、知っていってんだから」という発言は、中国人の胡蘭成氏との出会いにより「中国思想」の深みへと進みますが、この経緯は横山さんの解説をぜひお読みください!