noriba-ba's garden

中欧の旅ダイジェスト2

歴史ある芸術の都ウィーンで最も印象に残ったのが

煌びやかな宮殿でも、荘厳な建物でもなく

クリムトやシーレの名画でも、コンサート鑑賞でもなく

近年の世界的な気候変動による地球環境の危機を訴えるデモとは…。

それもこれから先の未来に生きていく若者だけでなく

今を生きる老若男女あらゆる世代を巻き込んで

穏やかな雰囲気でごく自然に繰り広げられているなんて…。

この古い歴史の街での現代を反映するデモとの遭遇は

過去、現在、未来の時代の流れを感じさせ、何とも複雑な思いだった。


ウィーンで3泊した後、向かったのはハルシュタット。

ザルツブルク南東部の美しい山と湖に囲まれたザルツカンマーグートという

古くから王侯貴族の避暑地として愛されてきた地域にある街だ。

湖のクルーズで見かけた対岸の別荘らしき美しい建物。

ここは紀元前800年~400年頃

豊富な岩塩を求めて移住してきたケルト民族が築いた街で

世界最古の岩塩抗があることで知られている。

ハルシュタットの街の中心にあるマルクト広場。

この近くのレストランで昼食の後

次の目的地であるザルツブルグへと向かう。

映画「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台になった

ミラベル宮殿前の庭園に咲く美しい花々。

ザルツァッハ川に架かる「マカルト橋」はいわゆる「鍵橋」

パリ・セーヌ川に架かるポンデザールやローマのミルヴィオ橋などが有名だが

ここザルツブルグの橋にも、恋人たちが永遠の愛を誓う

「愛の南京錠」が欄干にびっしりとかかっていた。

メンヒスブルグの丘から眺めたザルツブルグの街並みと

小高い山上にそびえるホーエンザルツブルグ城。

そしてザルツブルグと言えば…モーツァルト生誕の地。

彼が1756年に生まれてから17歳まで暮らしたこの生家は

今は1階はスーパーになっているが、2~3階がミュージアムとして

彼が使用した楽器や自筆の楽譜などが展示されている。


この夜泊まったザルツブルグのホテルが

滅多に経験できない状態だったことは後日詳しく記すことにして

翌日はチェコのチェスキー・クルムロフへと向かった。

世界で一番美しい街の一つとして人気が高く

1992年にはユネスコの世界遺産に登録されている。

13世紀に南ボヘミアの貴族ヴィートコフ家の分家によって

城が築かれたのが街の始まりだとか…。

旧市街を見下ろす崖の上に建つチェスキー・クルムロフ城からの眺めは

どこを切り取っても絵葉書のように美しい。

そして、私がこの街でどうしても行きたかったのが

エゴン・シーレ アートセンター。

世紀末ウィーンを代表する画家クリムトの弟子で

昨年没後100年を迎えたエゴン・シーレゆかりの美術館だ。

ここに私の友人の作品が展示されている。

せっかくここまで来たのだから

この機会にそれをぜひ観たいと思っていたのだ。

時間をやりくりして訪れたアートセンターの

2階の奥の薄暗い部屋の窓際にその作品はあった。

椅子に腰かけたエゴン・シーレの人形。

そして白い服を着たもう一体のシーレ。

彼女は四半世紀にわたりエゴン・シーレへのオマージュ作品を

立体造形として表現し続けている人形作家なのだ。

シーレ没後100年の昨年には、ここで彼女の個展が開催され

作品11点が同館コレクションとなっている。

やはりこの作品はここで観るのがいちばんふさわしい。

短い時間だったけど…会えて良かった。

そう思いながらエゴン・シーレ アートセンターをあとにした。


中欧の旅のダイジェスト2回目は

チェスキー・クルムロフのエゴン・シーレのことで

ダイジェストのつもりが思いのほか長くなり

少々疲れてしまったので…続きは次回ということで。(笑)

旅の終わりはもうすぐそこなのだけど…。


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