
第9局 「出撃」 感想
本編
今回は副将戦の後半東1局2本場からスタート。
2位の清澄が118300点、3位の宮守が89300点となり、29000点の差が開いてしまった。
これを考慮した塞さんは親の清澄との点差を縮めるためにはっちゃんを塞ぐのを止め、

副将戦も後半を迎えてしまっているのでそろそろ点数状況的にも2位との点差を詰めておかないとマズイですから
これは妥当な判断。

はっちゃんは小四喜を聴牌するものの和了ることが出来ず、その後も塞さんにタンヤオドラ2の3本場で6100点の放銃。
前回の終わりで不敵な笑みを浮かべていたのに一転して泣き始めてしまうはっちゃん。
アニメでは原作よりも更に試合中泣いたり元気になったりを繰りかえしてるし
ここまで感情の起伏が激しくてわかりやすい子も珍しい。
そしてはっちゃん最後の北家が来る南1局へ

たかみーのハーベストタイムの演出も凄かったけど、今回の役満演出凄かったなぁ。
なんか凄すぎて本当にスゴイ!という言葉しか出てこないよ。
異世界に引きづり込まれるかのような演出。BGMとの相乗効果もあって見応えあったなぁ。
なんか凄い爆発してたし。
はっちゃんが小四喜をツモった後の南場は大きな動きもなく、オーラスに塞さんが3900の出和了りで終了。
副将戦終了時の点数状況
姫松高校:127600点(絹ちゃん+100)、清澄高校:99600点(和+1900)、永水女子高校:87100点(はっちゃん+2300)、宮守女子高校:85700点(塞さん-4300)
正直最初に原作を読んだときはこの結果少し意外でした。
和の麻雀は対局相手の特徴や性質に捉われることのないスタイルですが、これは当然強みでもあり弱みでもある。
部長が危惧していたように和が最終的にぶつかる壁があるとすればその考え方が悪い方向に向いてしまうことだと自分も思っていました。
だからこそ二回戦では比較的対策がわかりやすい相手としてはっちゃんが和と闘うことになって、
事前に対策を取る二人と取らない和に別れたわけなんですが、和がぶつかる壁を描写する状況としてはうってつけだったんですよね。それでも最終的に役満を親被りしたとはいえプラスで終わるというのは少し意外でした。
もちろん塞さんがいたからというのもありますけど、麻雀は4人でやる競技なので塞さんがいなかったらの話をしても意味がないですし、塞さんの代わりにだれか違う相手だったとして必ずしもはっちゃんが爆発していたかどうかはわからないですから、そういうのも含めて”結果”ですからね。
本来和のスタイルでは長期的なスパンで見たときに高いトップ率が出る打ち方なので、
たった半荘2回の対局で結果が決まってしまうトーナメント向きの打ち方ではないですよね。
それでも和が結果を出し続けているのは自分自身の麻雀をしっかりと確立しているからだと思いました。
和の麻雀の原点には常に卓上があり、卓上と向き合い堅実に技術を高めることで自分自身のスタイルを確立した和。
そこには自分の力に対する慢心はなくて、ひたすらに卓上と向き合ってきた和だからこそ
卓上を見失うことなく、どんな状況でも自分の意志によって自分のベストを尽くせる力を持っている。
能力者同士のぶつかり合いでは注目する対戦相手に気を取られ自分自身のスタイル(強み)を見失うことや、
自身の能力に対する慢心によって油断を招くことが幾度かあります。
二回戦第三試合の大将戦では後半咲さんに注目が集まる中で末原さんが最後まで諦めない強い意志で倍満を和了って見せた時は豊音と霞さんは驚いていましたし、Aブロック準決勝大将戦でも姫子や竜華にばかり注意を向けていた淡が穏乃の力を読み誤ってしまったことで、
本来作中最強レベルの能力を持ち合わせながら2位通過という結果に終わってしまった。
そこには能力者に対するイメージが先行してしまっていて、本当の意味で卓上を見つめることがいかに大事であるかが思い知らされているようにも感じます。
もちろん事前に相手をマークすることもとても重要なことだと思いますが、それに捉われるだけではなく
自分の置かれている卓上の状況を見失うことなく打つこともまた当然ながら重要な事だなぁと思いました。

そしてついに大将戦。
チームのみんなの想いを託された各校の大将の選手が出撃!
気合十分の咲さんかわいい。

お互いを下の名前で呼び合う二人。
こんな最高なシーンを深夜に見せられて脳の処理が追いつかなくなってしまいました。
すばら!すばら!すばら!
すばら!のトリプルですよ。

堂々と対局室に最後に入ってくる咲さんかわいい。
原作を最初に読んだときは、長野県予選決勝の時は2番目に対局室に入ってきてたから今回は対局室まで行く間に迷子になっちゃって
入ってくるのが最後になっちゃったのかななんて妄想してたけど、和との追加シーンを見る限り
迷子になることなくたどり着けたみたいですね。さすが咲さん。
咲さんが入場してくるシーンは1期のアニメのラストのシーンに繋がっているというのも本当にいいですね。
全国初お披露目の試合で相手にするのは全員3年生。
僕レベルの臆病者であれば一番最初に対局室に来て緊張しながら相手を待ってしまうところですが、
お姉ちゃんと当たる決勝戦を目指している咲さんにとってはこれくらいのことでは怖気づいたりしません。

西家からスタートで笑顔の咲さんかわいい。
東1局、咲さんが














嶺上開花の準備を整えようとしますが、豊音の


次の自分のツモ牌をわかっているような発言をしてましたけど、咲さんはツモる牌まで見えているのか、槓材のみ見えるのかどうなんだろう。
部長の不調まで見えてるし咲さんにはいったいどんなものが見えているんでしょうね。

この時点で咲さんは末原さんのことを気にしていたんだ。
さすがにこの末原さんの鳴きを咲さんの嶺上開花を封じるための鳴きだったと見るのは無理がありそうなので
咲さんは末原さんの何を感じ取ったのかな?
自身の確立した能力がないが故に常に頭を回して柔軟に戦略を考えてくるところを手強いと感じているのか。
または洋榎ちゃんの「雑魚相手でも負ける可能性を常に考えてる だからこそ強い それが恭子や」というセリフにも
あるようにそういう末原さんの姿勢が咲さんにとっては驚異に感じるのか。
困難な状況を前にして最後の最後まで諦めずにくらいついてくる相手は怖いですよね。
そういう諦めない姿勢が時として凡人が怪物に一矢報いることに繋がることもありますから。
咲さんが末原さんに対して何を感じているのかは原作からすっきりしない部分でもあるので、
個人的にはこれからアニメでの追加描写で最も気になる部分ですね。追加描写あるかな~。

その後もダントツトップの末原さんは逃げ切るために最速のギアで和了り続け開幕から3連続和了。
全く焦りを感じている様子が見れない豊音と霞さんとは対照的に咲さんは何か思うところがある様子。
そして東4局

嶺上開花を和了る咲さんかっこいい。
末原さんのリーチ宣言牌の

ドラ2赤1の嶺上開花で8000点、リー棒に加えて責任払いによって9000点支払い。
戒能プロが言っているように咲さんの戦績データはにわかには信じがたい。
長野県予選決勝のオーラスの1局なんてまさにに奇跡としか言いようのない1局だったんですからそりゃそう思いますよね。
戒能プロがどんな戦績データを見ているかわからないけど、長野県予選の個人戦のデータも見ているのであれば
この時点で戒能プロも咲さんのプラスマイナスゼロの対局が連続していたことに注目していたりするんでしょうか。
南1局は豊音の先負が末原さんに炸裂。
4門張で辺張に負けることは本当に多い。
特にネット麻雀だと何かしらの作用が働いているんじゃないかって疑いたくなるほどよく負ける。
南3局

親の咲さんが

嶺上開花で必ず和了れる自信がある咲さんかっこいい。

今回は豊音が末原さんに4回目の先負を炸裂させ前半戦が終了するところで終わり。
相変わらずEDの入り方が熱い。シリアスEDで第96局「抵抗」の扉絵に末原さんが加わったカットが出てきた。
今までの流れから単行本10巻の表紙が来ると思ってたので予想外。

次回予告で飲物を飲んでいる咲さんかわいい。
原作には休憩中の咲さんのシーンなかったし追加シーンかな。
中国ルールでは裸単騎で和了ると全求人(チャンチューレン)っていう役が付くんだ。
調べてみたら六点役で裸単騎のロン和了りの時に付く役みたいですね。
部長は本当に物知りだなぁ。
あのガイトさんでさえハオに教わるまで中国麻将のルールを知らなかったのに。
激アツの大将戦、来週もとても楽しみですね。
姉帯さんかわいいな~
そうですね。
今回は咲さんには霞さんや豊音には見えていない末原さんの何かが見えてるんじゃないかと感じるような描写がありましたね。
>NH
そうですよね。
豊音の先負や霞さんの絶一門は咲さんにとっては不利になる能力ではないですし、
むしろ絶一門は咲さんにとっては槓材を集めやすくなりますよね。
大将戦の明暗を分けた後半南3局の咲さんの大明槓からのツモ切りにしても
豊音と霞さんは槓ドラをのせるための大明槓だったのではないかと疑う中で、
末原さんは咲さんが槓ドラをのせることがほとんどないと冷静に分析し、
ツモをずらすことが狙いだったのではないかという結論に至っていましたし、
咲さんにとっては末原さんの方が手強いと思うのもそういう部分にあるのかもしれないですね。
>さんかくさん
確かに咲さんには衣の「一向聴地獄」や霞さんの「絶一門」や淡の「絶対安全圏」のように他家のツモや配牌を永続的にねじ曲げたり、
照の「連続和了」のように1巡先を見てズラしても問答無用に和了り続ける程の支配力はないかもしれませんね。
それでも咲さんは衣や霞さんの支配の及ばない淵底の向こうにある王牌を支配することで
嶺の上に花を咲かせて相手の支配を打ち消すことなく打ち破ってきました。
だからこそ淵底の向こうにある王牌さえもテリトリーにしている深山幽谷の化身である穏乃の前で
咲さんが花を咲かせることができるのかは楽しみなところですよね。
第1局「対立」で昔、照が咲さんに言った
「森林限界を超えた高い山の上 そこに花が咲くこともある おまえもその花のように―― 強く――」
というセリフにもあるように山(=対戦相手)がどんなに高くても
咲さんが嶺の上に花を咲かせてくれるのではないかと個人的には期待しています。