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JR東日本の羽田空港アクセス線について思うこと

2023年04月09日 21時00分00秒 | 鉄道
この路線、妄想が捗るな!


冗談はさておき、前々から建設が予定されていたJR東日本の羽田空港アクセス線の本格的な工事着手についてリリースがありました。


JR東日本 - 羽田空港アクセス線(仮称)の本格的な工事に着手します
https://www.jreast.co.jp/press/2023/20230404_ho03.pdf



 羽田空港アクセス線は、東海道線(上野東京ライン)の田町駅付近から乗り入れる東山手ルート、大崎からりんかい線経由で乗り入れる西山手ルート、新木場駅からりんかい線経由で乗り入れる臨海部ルートが計画されていて、今回本格着工になったのはりんかい線を経由しない東山手ルートとなります。


概要
・田町駅付近に単線で大汐線に接続する連絡線を建設。
・羽田空港第2ターミナルに空港構内道路下延長約310mのホームを建設。
・東京駅から羽田空港まで乗換なしで約18分で結ぶ。
・宇都宮線と高崎線、常磐線方面から直通を想定。
・2031年度(2032年春のダイヤ改正頃まで)をめどに開業予定。






以下妄想


ダイヤに関すること
 乗り入れ本数は2020年頃の発表で運転本数は8本/時・144本/日を計画とのことなので、計算上運行時間帯は18時間となり朝5時30分~夜23時30分頃の運行になるのではないでしょうか。現状上野東京ラインは上野発南行きが朝6時17分~夜23時08分、東京発北行きが朝5時53分~夜23時32分の運行となっているので、アクセス線も朝晩の一部列車が東京発着で、それ以外は基本的に上野東京ラインに直通すると考えられそうです。

 妄想が最も捗る直通先は、朝のラッシュ時間帯は上野駅での交差支障を考慮すると宇都宮線:高崎線:常磐線で2:2:0や宇都宮線高崎線系統でも上野までという可能性がありそうです。早朝時間帯の上野東京ライン南行きは上野朝6時17分発(始発駅籠原)からとなっていますが、北側の始発駅を大宮等にすることで6時前に上野駅を出発する羽田空港直通列車(空港着6時20分頃で7時頃の飛行機に搭乗できる)を設定する可能性も捨てきれません。東京/上野基準で7時~9時台は上野東京ラインを増発する予知があるか微妙なところで、この時間帯は品川行きの列車を羽田直通線に振り替える形になりそうです。

 日中時間帯は宇都宮線:高崎線:常磐線で1:1:2(うち1が特急)が無難な印象ですが、上り列車が全列車上野東京ラインに直通となっている宇都宮線・高崎線の乗り入れはあえて行わず、上野止まりの常磐線快速電車3本+特急1本(常磐線系統or高崎線系統)の妄想(理由は後述*1)も捗ります。宇都宮線高崎線系統が乗り入れる場合は、東海道線の東京or品川発着が設定されるか、新たな直通系統が設定されるかもしれないですね。

 夕方以降は3線とも上野始終着列車が多く設定されているため、それらの列車を直通することで上野東京ライン横浜方面のダイヤをいじることなく直通列車の設定が出来そうです。旅客流動次第ですが上野東京ライン部分の増発は行わず品川行きの振替えも考えられますが、この時間帯の品川行きは常磐線系統のみの設定なので、宇都宮線高崎線方面の直通をどうするか考える必要がありそうです。

 終電付近は羽田空港を23時頃に上野東京ライン経由で各線に直通する列車を設定、その後は東京or上野止まりの列車が設定され1日が終わる感じになると予想します。

 特急列車の乗り入れは折り返し時間や作業を考えると少数になる可能性も否定できません。2032年頃には第2ターミナルからANA系の国際線も頻繁に就航しているはずなので、インバウンド向けに日光や草津方面へ向かう特急列車が設定される可能性もあります。

 自分も当初は品川発着列車をアクセス線に単純に振り替えるだけだと予想していましたが、開業時期にはリニア中央新幹線が品川開業している可能性も否定できず、その場合には品川駅の相対的地位がかなり向上している可能性が高く、品川直通列車の本数を維持したいという経営判断がある可能性が高い気がします。

そもそも9年後に開業予定の路線のダイヤを現行ダイヤから予想するのって無理だと思う。




乗り入れ車両に関すること
 乗り入れ車両は、上野東京ラインで使用しているE231系、E233系が乗り入れることになると思います。E231系は近郊タイプ・常磐線快速タイプの両方とも車齢30年を迎える時期であり、空港乗り入れによる旅客案内の充実や運行異常時の乗り入れ路線への影響を抑えるならば、後継車両(さらなる妄想は*2)に置き換えられる可能性もあるのではないでしょうか。特急車両は常磐線系統はE657系(車齢20年程度)でしょうが、日光や草津方面への列車が設定される場合は興味深いところです。現在成田エクスプレスに利用しているE259系(車齢22年程度)が汎用特急カラーリング化されるようなのでそれを投入する可能性も捨てきれません。

*1常磐線快速電車が乗り入れの主力となる妄想
 常磐線快速電車はグリーン車なしの15両編成で輸送力は最強です。またグリーン車がないため羽田空港駅での折り返し整備が省略可能なのもメリットです。なので日中は常磐線快速電車が3本とかいう馬鹿げた妄想が捗るわけです。宇都宮線や高崎線系統とは東京駅等で対面乗換対応すればよいですし、運用が複雑になるので嫌がるでしょうがやろうと思えば大宮に直通する事だって可能な車両なので汎用性も高いです(思い込み)。

*2後継車両に関する妄想
 車齢30年を迎えるE231系は後継車両の話題が出てもおかしくない時期ではあるでしょう。経営環境にもよりますが、上野東京ライン系統の近郊型は常磐線快速電車も含めて統一する可能性もあるんじゃないかと思います。常磐線快速電車のE231系が登場した頃はつくばエクスプレス線は建設中で常磐線は混雑が酷い路線でしたが、現在ではつくばエクスプレスへの移転や人口減少で混雑率は改善しています。現状が続くor人口減少に伴い利用客の減少が進めば専用形式を用意する必要もなくなり、東海道/宇都宮/高崎線と共通化することでメリットも考えられます。1鉄オタが思いつくようなことなので車内でも検討されているでしょうし、将来にわたっても快速電車に専用仕様が投入されるなら検討の結果メリットよりデメリットが大きいという事なのだと思います。

 車両が共通化された場合は、羽田空港駅で常磐線⇔宇都宮線高崎線への折り返しが可能となるなどの運行上の制約の解消はもちろん、常磐線方面と東海道線方面の直通も可能(営業運転するとは言っていない)となるなど旅客的なメリットもありそうです。

 グリーン車のこと→電車へのグリーン車連結は横須賀線や中央線(予定)で行われているので社内システム的に問題ないのだろうと予想。グリーン車用の券売機など駅設備は常磐線区間は対応済み、直通先の成田線(我孫子支線)は未対応ですが基本編成ではなく付属編成のみ直通させるなどで対応可能な旅客数です。そもそも9年も先の事なのでグリーン車はスマホからのチケットレスのみ対応、自己都合でスマホで購入できない場合は車内で精算(もちろん車内料金)という対応になっている可能性もある気がします。


羽田空港駅に関すること
 羽田空港駅は延長310mの島式1面2線で先頭車方向に改札がもうけられる設計のようです。これ空港よりの先頭車が激混みしそうですね。設置階層は地下1Fで第2ターミナルとは高低差なく移動可能な構造になるとのこと。ホームドアについては触れられていませんが、開業年次を考えれば開業当初から設置されそうです。空港第2ビルのようなロープ式でしょうけど、インバウンド向けの案内や先進性をアピールする目的で大阪駅うめきたホームのようなフルスクリーン式のJR東日本開発バージョンが設置されるかもしれませんね。


運賃に関すること
 JRの路線ですのでJRの運賃が適用されると考えるのが一般的でしょう。参考までに東京モノレールの浜松町から羽田空港までの運賃は500円。工事延長が約12.4kmで田町駅(東京から4.6km)を起点と想定すると、アクセス線に折返乗車特例が設定された場合は浜松町駅(浜松町田町間は1.5km)⇔アクセス線羽田空港駅は13.9kmでJRの電車特定運賃適用で230円(11から15km)となります。モノレールに比べ大幅に安価となる事や、建設費の償還を考慮すると200~300円程度の加算運賃が設定されるのではないでしょうか。9年後の物価変動や消費税率の変更などは予期できませんので考慮していませんので、状況によりもう少し高価になる可能性もあるでしょう。

 電車特定区間で270円(上記東京モノレールとの差額)の加算運賃が設定されたと仮定した場合、東京駅17.0km/590円、上野駅20.6km/680円、大宮駅47.3km/1,100円、柏駅49.7km/1,100円、上尾駅55.5km/1,260円、久喜65.9km/1,440円、取手60.2km/1,380円となります(正確な距離が不明なためあくまでも目安)。東京モノレールと同程度の運賃ですと京急に比べ割高感が出てしまいますが、乗換なしや豊富なJR路線網を考えると許容できる範囲ではないでしょうか。

 羽田空港アクセス線の羽田空港駅は東京都大田区に建設されるはずですが東京都区内扱いになりますかね。そもそも、アナログ時代の複雑な手続きを簡略化するために作られた特定都区市内の扱いって各社ともやめたがってそう。






以上、鉄オタの妄想でした。


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