Saxophonist 宮地スグル公式ブログ

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北海道・温泉めぐりの旅2016/4日目

2016年09月12日 13時22分11秒 | 
あまり眠れなかった。今朝は5時ごろ目覚める。


夜中、荒れに荒れた天候も朝には治まり少し晴れ間も見えて来た。


虫の鳴き声しか聴こえない静かな朝。


朝食。シンプルだけど味わい深い。特にソーセージとコーン。美味い。


昨夜、台風10号が原因の暴風雨のためあまり眠れなかったので出発まで仮眠を試みるも、折角の景色に勿体ないという気持ちを打ち消す事が出来なかった。


農家の方が畑の向こうで農作業に向かって行くのが見え、やがてトラクターが動き始めた。


さて、出発。お世話になった「ペンション・ランドスケープふらの」さん。
本館を撮り忘れた。。美味い料理と夜中の暴風雨を除いた(笑)静けさと名前の通りの広大な景色をたっぷり堪能できた。

さて、今日はここから十勝岳を登り、名湯・十勝岳温泉を目指す。

「カミホロ荘」と「湯本・凌雲閣」という山荘が2軒有り、途中には「北の国から」の撮影で田中邦衛と宮沢りえが入浴した事で有名な「吹上露天の湯」がある。特に凌雲閣はpH2.4の酸性温泉と濃い茶褐色の中性温泉の2本を有し、遥か下界を見下ろす絶景の露天風呂も有名。本来はここに泊まるつもりだったが、富良野グルメも堪能したいので、ランドスケープをチョイスしたという経緯がある。

ランドスケープからすぐ、山頂に向かう道が有る。天候も、多少雲が気になるが、このままなら温泉からの景色も良いかもしれない。

しかし、暫く山道を登ると、作業員が折れた木の撤去をしている。「大丈夫かな?」と不安がよぎる。不安は的中し、途中で道路は封鎖されていた。諦めてUターンして下山を開始するも、やはり簡単に引き下がるわけにもいかず、途中で車を停め、カミホロ荘に電話してみた。「上富良野と美瑛の2本、登山道は有るのですが、現在どちらも閉鎖されておりまして、開通の見込みが今のところ立たない状況です。誠に申し訳ありません。」との回答だった。もう、これは諦めるしかない。しかし、もし、こちらに宿を取っていたら…と考えると、偶然ながら自分のチョイスは間違ってなかったのだと納得も出来た。


代わりと言ってはなんだが、ジモターが集う「フロンティア・フラヌイ温泉」に入浴する事にした。
中の撮影は出来なかったのでHPを参照されたし。炭酸水素塩泉だが塩気はあまり無く、強力に泡立つわけでもない。源泉温度は34.2℃と低く、加温していない源泉はこの季節は嬉しい。身体を冷やしては加温した浴槽の方に戻る…をしばし繰り返す。尚、ここの飲泉が良いらしいのだが、この日は蛇口をひねっても飲泉用の源泉が出なかったので残念。

さて、30分ほどで風呂から上がり、車の中で考えた。

「やる事がない…。」

美瑛・富良野はもう満喫した。「北の国から」遺産めぐりも考えたが、ドラマにはまっていたのは遥か昔。黒板五郎さんの家もちょっと距離が有るし、行って感動するか?というとそうでもない気がする。初回で説明した通り、度重なる台風の襲撃で「青い池」は「茶色い池」に変わってしまっている。もう観たいものが無いのだ。かと言って、次の目的地の札幌にこのまま向かってもホテルにチェックインも出来ず、都会で時間を持て余し、駐車場代も嵩む。まるで早くも東京に戻った残念な感じになるのは目に見えている。

グルメ本をパラパラめくりながらあれこれ考えている時に、突然あるアイディアが浮かんだ。

積丹半島でウニ丼!
いよ~し!もうこれしかない。

札幌を通り越し、小樽で降りて、更に北西の突端・積丹半島の先端を目指すというコース。寝不足のため途中、し折れそうになった心と身体を「モンスター・エナジー」なる気色の悪い飲み物で叩きお越し、道央自動車道~札幌自動車道をひた走る。明日観光予定の小樽で降りると有名な倉庫街が右手に見える。半島の突端的なものは海の向こうに見えるが、一向に着かない。やがて海から離れ、登り道にになり、密林の中を通り、坂道を降りて行くと、遂に目的地に着いた。

目指すは「お食事処みさき」。
しかし!店頭に「臨時休業」の文字が!
何という事だ。ここまで来たのに、なんてついてないんだ、俺!


しかし、案外簡単に隣の店発見。よっ!中村屋!日本一!

だが、入った途端、店員の方に「4時で閉店なんです。4時ちょうどに鍵を閉めますのでよろしいですか?」と言われる。
「かぎ を しめる ??????」正直、意味がよく分からないが、閉店のちょっと前に出ろって事だな。でもあと20分ほどしかない。鍵閉めるのに要する時間は如何ほどだろうか?いや、んなこと考えてる場合ではない!是が非でもここでウニ丼食わなきゃ、一生後悔する。

「大丈夫です!それまでには食べ切ります!」

席に案内され、メニューを見る。ウニ丼2500円。ここへ来てメニューなど必要なかろう…。しかし、その片隅に但し書きが貼ってある。

「時価。本日、不漁のため、ウニ丼→4000円。」

よ、4000円???
さすがにたじろいでしまった。同時刻に入店した若いカップルは、その値段におののき、三色どんぶりに逃げてしまった。確かに三色丼にもウニは入っているが、ここで逃げて良いのか?男・宮地スグル、声高らかにオーダーした。

「ウニ丼、下さいっ!」

行った事ないけど、キャバクラでドンペリ頼む時ってこんな気持ちなのだろうか。


キタ~!ウニ丼!


4000円の光り輝くウニ丼。
この積丹の宝石箱を残り10分ほどで食べ切らなければならない。でないとカギ閉められちゃうのだ。

「今まで食べて来たウニはウニじゃなかったんだ…」
これが感想である。磯の香りとナチュラルな海の塩味が口の中に広がる。でも、決して塩辛くはない。絶妙の塩気バランスなのだ。醤油は置いてあったが、決して掛けたくはない。この風味を余分なもので壊したくないからだ。今まで食べて美味しいと思ったウニも、醤油の塩分でどうにかバランスを取っていたに過ぎない。ウニとは本来、さほど味のないモノで、臭みの有るものが低級で、若干の磯の香りがするものが高級…というくらいの価値観しか僕には無かった。

しかし、いとも簡単に、しかも完全にその価値観は、このウニ丼によって崩され、塗り替えられてしまった。もう、後には退けない。新しい『ウニ基準』が僕の人生上に、『2001年宇宙の旅』の謎の黒い板「モノリス」の様に立ちはだかり、他のウニを食っても超音波を発して「それはウニではない」と僕に語りかけるであろう。今後、大盤振る舞いでウニを食わしてくれる有り難い御仁に対して、その都度、どの様な笑顔を向ければよいのだろう。僕は、最高に幸福であり、それとともに最高に不幸な出会いをしてしまったのかも知れない。シド・ヴィシャスとナンシーの様な…。

しかし、『ウニ基準』ってなんやねん。w 今回は「ムラサキウニ」を食した。次回チャンスが有れば、「バフンウニ」に是非チャレンジしたい。


ウニ丼を堪能した後は積丹半島を観光。島武意海岸。


果てしない彼方には水平線しかない。

北海道に来て思った事だが、自衛隊の基地が多く(富良野にも有った)、やはり北の前線基地としての役割が垣間見れた。自衛隊員を歓迎する看板も散見され、ロシアも近く北方領土問題が身近であり、本州に住む僕らとは全く意識が違うんだろうな…と強く感じた。

積丹半島を後にし、元来た道を戻り札幌へと向かう。


本日の宿は札幌プリンスホテル。ちょっと節約してビジネスホテル的お値段で宿泊。


雪まつりで有名な、大通公園を歩く。向こうにテレビ塔が。


時計台。
どういう建造物か全く知らなかったのだが、もともと演武場であり、札幌農学校(現・北海道大学)の敷地内にあったため北大との関わりが強く、札幌のシンボルとして大切にされてきたようだ。明治の建物なので、うちの大学(関西学院大)の時計台を彷彿とさせ、以前から親近感も有る。


向かいのビルの2階バルコニーからは、真正面の写真が撮れる。

今夜はナイトライフを楽しむつもりだったが、どうも体調が芳しくない。ロングドライブや旅行中に蓄積された疲労からか、若干の吐き気もする。でも、せめて食事だけは楽しみたい。しかし、強力な昼メシを食った後のディナーで失敗はしたくない。そこで、北海道ならではのスープカレーに挑戦する事にした。インドカレー・マニアの僕にとっては、ずっとスープカレーは邪道であり、興味の対象から外れていたのだが、なにせ野菜の美味い北海道である。北海道グルメの一つとして試さない手はない。



「スープカリー・イエロー」にて。
ここでは地ビールの「ピリカワッカ」が頂ける。これは黒ビールの「スタウト」。「ピリカ」はアイヌ語で「美しい」、「ワッカ」は「水」。その名の通り、名水・千歳のナイベツ川の湧水で仕込まれ、本場ドイツの「ビール純粋令」に従って作られたらしい。香ばしい苦みが心地よい。北海道はやはりビールの聖地でもある。


「柔らかく煮込んだラム肉とブルー・ハーブのカリー」。
うん!これは美味い。スープ・カリーなぞ女の食いモンだ…と甘く見ていた(笑)が、スパイスは複雑で、インド・カレーと香りや風味は全く同列だ。ラムは歯の上でとろける様に柔らかく、その野性味はしっかりカレーとマッチしている。野菜はやはり人参をはじめ甘く、カレーに負けずに旨さを主張してくれているのが嬉しい。ごはんも美味しい。


ピリカワッカの「ピルスナー」を注文。爽やかで、これも美味い。

札幌ではスープカリーは、東京でいう所のラーメン屋並みの確固たる地位を築いている気がする。もちろん、札幌ラーメンは有名なので、ラーメン屋も多い。しかし、ラーメンに全く興味のない僕にとっては、こんなグルメもメジャーで、チョイスの幅が広くなってる札幌という都会は羨ましい。お値段もお手頃。

さっきまでの吐き気が嘘の様に食欲も湧き、あっという間に完食。そこがカレーの不思議な力。すっかり元気を取り戻し、腹ごなしに歩いてホテルに帰ろう!となった。



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