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Saxophonist 宮地スグル公式ブログ

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ビートを考える

2009年03月12日 02時03分52秒 | 奏法
ジャズはウラで乗るんだよ!と若い頃に叩き込まれ、まずは2&4でビートを捉える練習から始まり、その後様々な特訓をやって来て、この歳でいまだに悩んでいる。みんな同じだとは思うんだけど、一生かけてこの問題に取り組むわけだ。

日本人はリズムが悪い・・とよく日本人自身が自嘲気味に言ったもんだけど、リズム感の無い黒人だっているわけで、人種はハッキリ言って関係ない。子供の頃から音楽に触れる環境に居て、リズムに乗ることが好きだったなら、それはジャンルがダンスだろうが音楽だろうが、リズム感の良い人種になり得る。残念ながら僕はダンスや音楽が三度のメシより好きな子供では無かったけど(苦笑)、不幸中の幸いにして音楽に関する家庭環境は整っており、スポーツで身体を動かすという事はしていた。

子供の頃からジャズを聴いているし、ゴスペルで2&4で手拍子を打つのも何度も見て来たんだけど、どうも自分がそこにグルーヴの中心を置くとフワフワしてしまい、地面から足が浮いてしまってるような気がする。これが、僕が教わってきたジャズの基本だとはいえ・・である。ジャズのリズム・セクションもスピード感を感じるものは、結局は最終的にはテンポ・アップしてしまってたりする。でも、良いバンドってのはリズムがドッシリと聴こえ、どのミュージシャンだって「そうなりたい!」と願っている筈だ。僕はそういうバンドには「地に足が付いてる」感が非常にする。この感覚って実はオモテのビートじゃないのか??って最近よく思う。

ジャズに限らずラテンもいきなり1拍目から始まる事はあまり無い。アフリカ系の黒人が持ち込んだ音楽はアウフタクトで始まるリズムがメインだ。ジャズはフィルインで始まるし、ラテンは前の小節の4拍目から始まり1小節目の1拍目が抜けてたりする。いわゆる2・3のクラーべなどは良い例だろう。で、僕は当然それらのリズムを気にしながら演奏してきたわけだけど、どうもフワフワする。ジャズは跳ねるリズムだけど、ラテンはイーブンだから別の乗り方にしよう・・とか、8分や16分音符を吹く時のリズムも気にはしていたけれど、それ以上に大まかなビートという問題で納得行かない事が多い。まぁ、当たり前の話だし、自分の生徒にも教えてきた事だけど、オモテのビートが揺らいでる状態でウラも何も有ったものではない。

長年ウラで取ってきたスイングというリズムをオモテに感じて演奏するのは、かなり抵抗があるのだけれど、やってみると意外と地に足が付く。(笑) 例えば足を1&3で踏んで2&4のクリックを聞きながら演奏するとか。足がつりそうになるけど。(爆) クリックを手拍子に代えてリズムを取ってみたら、ハウスに聞こえたり、逆に古いジャズ、ラグタイムのフォックス・トロットに聞こえたりする。要はダンス・ミュージックのリズムだ。ジャズは、どんどんダンスの要素が削がれていった音楽だけれど、やはり気持ちの良いビートってのは、身体が自然と動いてしまうものだ。その動きが僕の場合、今はどうしても2&4にアクセントが付いてしまうんだけど・・・。それを無理やりオモテに変えてやる事に意義があるのかは今は分からないけれど、とりあえず、今は全てのジャンルでリズムが落ち着いて気持ちよく演奏できる。特に3拍目が突っ込まなくなったのは大きな利点だ。一番疎かになりやすく、ビートが揺れる原因となるのは実は3拍目だと密かに思っている。(まぁ、ジャズの場合、多少の揺れを楽しむところもあるのだけど) あぁ、でもジャズで3拍目に足踏むのはいまだに抵抗が有るな。(笑) ドラマーの方々に是非ご意見をお聞かせ願いたいものだ。


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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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読破しました! (こてつ)
2009-03-12 10:53:41
8月のライブ、また宜しくお願いします。

一気に読みました(笑)

そう言えば、高校時代、フェスティバルホールで見たサド・ジョーンズが指揮を取るカウント・ベイシー楽団のライブを見た時ですが、曲のカウントの手拍子は1&3で、曲中に気持ち良く手拍子してる時、どう見ても3拍目だなって思ったことがあるのを思い出しました。
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長文失礼しました。(笑) (SGURU)
2009-03-12 17:01:19
8月、こちらこそ宜しくです。

サド・ジョーンズ・・・ふーん、そうなんだ。もっと早くそれを教えて欲しかったぜぃ。(笑)

ブレッカーなど、タイトなプレーヤーを聞いてても、1拍目は勿論、3拍目がタイトなのがよく分かる。ウラにビートの基本を置くといっても、フロント陣は決してソコにアクセントを入れて吹いてるわけじゃ無いし、ハイハットの存在が有るってだけなんじゃないのか?って思うようになると、結構、自分としては天地がひっくり返ったくらいの大事件なんですよ。(笑)
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 (事務職)
2009-03-30 08:03:16
むちゃくちゃ返信遅くなりました(汗)
8月よろしくお願いします。

師匠がレッスンでハイハットは2拍4拍だけじゃなく、
頭にも踏めばモダンな演奏になる、とよく言ってました。
ジャズをやるにはいろんなところにアクセント入れれないと
ダメなんだなと、遠い目になりました…(泣)

あとバーナード・パーディやスティーブ・ガッドが、
インタビューで「One」を大切にしろと言ってました。
どんなけリフがべっとり(笑)しても、
1拍目がジャストならグルーヴするんだよと。

エントリーの話題とは違うかも知れませんが、
フルバンドやってて思うのが、休符が疎かになってると思います。
出音と同じ長さにすべきなのに、休憩する場所になってると思うのです。

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おっとぉ!今気が付いた。 (SGURU)
2009-03-31 01:08:40
ご意見、お待ちしてましたよ。ありがとう。
8月、こちらこそ宜しくです。

トニー・ウィリアムスの影響で全拍あるいは頭拍にHHを踏む人は増えたよね。「過去の習慣にとらわれず、常にクリエィティブで居る」ってのがジャズの身上だから、考え方を大きく変えることは重要且つ不可欠な事だと思います。

1拍目ね!確かにそうなんだけど、ジャズでフロント楽器のリフとかフレーズは半拍休みとか、アウフタクトから入ってる事が多いから、1拍目に合わせる事が我々にとっては難しく、2&4に合わせるのが自然なんだね。でも、よく起こる事なんだけど、そこに合わせる為に3拍目が疎かになり、特に2拍目の4分が短くなって3拍目以降がツッコミ気味になる。その点、タイトなプレーヤーは常に3拍目がキッチリしてるってことに気が付いたわけ。

でも、今疑問なのは3拍子とか変拍子はどうしましょう・・と。(笑) 今まで通りゆるく演奏するのは出来るんだけど、タイトにするのって難しいな。・・と、今日仕事で「いつか王子様」をやりながら考えてました。(笑) 6/8みたいに頭だけで捉えるのが果たして良いのだろうか・・。
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