では嵐の『Snowflake』を聴きながらどうぞ♪
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妄想ドラマ 『Snowflake』 (22)
悟は佐和野に渡された週刊誌を読み終えると、床に叩きつけた。
「美冬さんは?」
「今日は社長と一緒に弁護士さんのところへ。正式な文書で出版社に抗議をしておかないとね」
「俺にできることは?」
「相手の出方を見るまでは二人で会うのはやめてもらいたいんだ」
「なぜですか?週刊誌に書かれたことは嘘ばかりだ。俺はこんな記事なんか平気です。
こんなくだらないことに振り回されるのは嫌なんだ」
「少し大人になれ。美冬さんはひどいこと書かれて傷ついているんだよ」
「だから傍に・・・」
「彼女は今まで築いてきた信用を失うわけにはいかないんだよ。会社や従業員や、
守らなくちゃいけないものがたくさんある。今後のことも慎重に考えなくちゃいけない。
自分のことだけ考えていられる君とは違うんだ」
悟は佐和野を睨んだ。
「あなたは俺のことが気に食わない?」
佐和野は腕組みをしたまま、悟の厳しい視線を受け止め言った。
「君の才能は認めている。でも彼女のためには、この機会に君と別れたほうがいいと思ってるよ。
君じゃ美冬さんを幸せにはできない」
悟は上着をつかむとアトリエを飛び出した。
行く当てもなく歩きながら美冬に電話をかけた。
「週刊誌見たよ。大丈夫?」
「大丈夫」
「強がってる」
「そうね。本当は辛くてやりきれないけど・・・頑張る。悟君は?」
「俺は美冬さんに会えないのが辛い。でもそれ以外は平気だよ。こんなことで俺たちは何も変わらない。そうだろ?」
「うん、変わらない」
美冬の胸に暖かいものが広がっていく。
「声を聞いたらなんだか元気が出てきた」
「俺も声を聞いたら安心した。あんなくだらない記事はすぐに忘れ去られるよ。
嫌な思いすることもあるかもしれないけど二人で乗り切ろう」
悟の言ったとおり、年末年始の慌しさが過ぎると、記事のことは人々の記憶から消えていった。
取引先の関係者の中には好奇の目で見る人間もいたが、美冬は精一杯何事もなかったようにふるまった。
雑誌社は記事に適切でない表現があったと、目立たない短い謝罪文を載せた。
記事はフリーの記者が持ち込んだもので、当人は名誉毀損で争うなら悟のことを傷害罪で訴えると言ってきた。
事を荒立てるのはかえってよくないという功一の判断で、お互い裁判沙汰はやめようという文書が交わされた。
やがて時の流れが、二人に元通りの生活を返してくれた。
桜の蕾が膨らみ始めるころ、美冬は体調の変化に気づいた。
迷った末、訪れた産婦人科の医師は優しい口調で告げた。
「妊娠5週目ですね。超音波で胎のうが確認できます」
--------つづく------
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最終回もそこまで!?
ミントがうるさいんです。
早く終わらせて、次をはじめろってね。
ではまた
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妄想ドラマ 『Snowflake』 (22)
悟は佐和野に渡された週刊誌を読み終えると、床に叩きつけた。
「美冬さんは?」
「今日は社長と一緒に弁護士さんのところへ。正式な文書で出版社に抗議をしておかないとね」
「俺にできることは?」
「相手の出方を見るまでは二人で会うのはやめてもらいたいんだ」
「なぜですか?週刊誌に書かれたことは嘘ばかりだ。俺はこんな記事なんか平気です。
こんなくだらないことに振り回されるのは嫌なんだ」
「少し大人になれ。美冬さんはひどいこと書かれて傷ついているんだよ」
「だから傍に・・・」
「彼女は今まで築いてきた信用を失うわけにはいかないんだよ。会社や従業員や、
守らなくちゃいけないものがたくさんある。今後のことも慎重に考えなくちゃいけない。
自分のことだけ考えていられる君とは違うんだ」
悟は佐和野を睨んだ。
「あなたは俺のことが気に食わない?」
佐和野は腕組みをしたまま、悟の厳しい視線を受け止め言った。
「君の才能は認めている。でも彼女のためには、この機会に君と別れたほうがいいと思ってるよ。
君じゃ美冬さんを幸せにはできない」
悟は上着をつかむとアトリエを飛び出した。
行く当てもなく歩きながら美冬に電話をかけた。
「週刊誌見たよ。大丈夫?」
「大丈夫」
「強がってる」
「そうね。本当は辛くてやりきれないけど・・・頑張る。悟君は?」
「俺は美冬さんに会えないのが辛い。でもそれ以外は平気だよ。こんなことで俺たちは何も変わらない。そうだろ?」
「うん、変わらない」
美冬の胸に暖かいものが広がっていく。
「声を聞いたらなんだか元気が出てきた」
「俺も声を聞いたら安心した。あんなくだらない記事はすぐに忘れ去られるよ。
嫌な思いすることもあるかもしれないけど二人で乗り切ろう」
悟の言ったとおり、年末年始の慌しさが過ぎると、記事のことは人々の記憶から消えていった。
取引先の関係者の中には好奇の目で見る人間もいたが、美冬は精一杯何事もなかったようにふるまった。
雑誌社は記事に適切でない表現があったと、目立たない短い謝罪文を載せた。
記事はフリーの記者が持ち込んだもので、当人は名誉毀損で争うなら悟のことを傷害罪で訴えると言ってきた。
事を荒立てるのはかえってよくないという功一の判断で、お互い裁判沙汰はやめようという文書が交わされた。
やがて時の流れが、二人に元通りの生活を返してくれた。
桜の蕾が膨らみ始めるころ、美冬は体調の変化に気づいた。
迷った末、訪れた産婦人科の医師は優しい口調で告げた。
「妊娠5週目ですね。超音波で胎のうが確認できます」
--------つづく------
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最終回もそこまで!?
ミントがうるさいんです。
早く終わらせて、次をはじめろってね。
ではまた

まさか な訳ないでしょ ミントちゃん
お願いだからちょっと
我慢 してくれるかなぁ~
最初から唯一決まっていたラストシーンへ向けてなんとかまとめないと。