時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

懐かし旅 チリ2002/2003-13~天上の湖畔ドライブ ラウカ国立公園<4>

2012-01-28 23:17:13 | チリ
 チュンガラー湖からボリビアとの国境へは国際道路11号線が走り、湖畔を車で快適に移動することができます。

 実際の国境のかなり手前の湖畔には国境検問所らしき施設があったので、その検問所の手前でUターンして、絶景を声もなく眺めながら、天上の湖の岸辺に沿ってのんびりと車を走らせていきました。
 ひとしきり湖畔からの風景を満喫した後、太平洋岸のアリカヘ向かうべくチュンガラー湖に別れを告げます。

 前回の記事と同じような画像が続きますが、少しずつ異なるポイントから撮影したものであり、また、旅行で撮り溜めた画像を改めて整頓したい、というのも、私がこのブログを開設した目的の1つでもあるので、どうかご了承ください。


 <プトレ~ラウカ国立公園>
   (リンク先画面左の3Dボタンをクリックするとルートが3Dで進みます←Google Earth)
   (ルートの表示位置や縮尺等はディスプレイの解像度やお好みに合わせて適宜調節してください)
   A:プトレ
   B:ラウカ国立公園 国境検問所附近

 <ラウカ国立公園~アリカ>
   (リンク先画面左の3Dボタンをクリックするとルートが3Dで進みます←Google Earth)
   (ルートの表示位置や縮尺等はディスプレイの解像度やお好みに合わせて適宜調節してください)
   A:ラウカ国立公園 国境検問所附近
   B:国際道路11号線とパナメリカーナとの分岐点
   (Bからアリカ市街へのルートがどうしても設定できないのでここまでのルートとさせていただきます)

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【謹告】
 この記事で紹介したプトレからラウカ国立公園にかけての地域は、標高が3,600m~4,500mを超える高地で非常に厳しい自然条件下にあり、特に高山病を発症する危険の高い地域です。
 この地域(当然ながら他の高地でも同様です)に関心をお持ちになってご旅行を決断された場合は、渡航前に高山病に対する理解を深めておかれますよう、強く警告します。

 高山病は最悪の場合死に至ることもあり、対応を誤ると危険な疾患です。

 せっかくのご旅行を台無しにしないためにも、くれぐれも軽くお考えにならずに高山病についての理解を得た上で、この地域の素晴らしさを存分に実際の肌でお感じになり、お楽しみになれますことを心から願っています。

 下記のリンクは、私が旅行前に参考にした日本旅行医学会のコラムです。
 読み易い文章で良く纏められていて、高山病の予防薬についての言及もあります。

 高山病で死なないために (日本旅行医学会)

 なお、この記事やこの謹告をお読みになって為された行為により生じたいかなる事象や結果について、弊ブログと管理人は一切の責を負いません。


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 ボリビアとの国境附近にそのエリアを広げるラウカ国立公園 "Parque Nacional Lauca"。
 検問所の手前でUターンして湖畔を北上、その後西へ向かい、太平洋岸の港湾都市アリカ "Arica" へ、約200km弱程のドライブが始まります!

 少しだけ湖岸から離れたところを走っている短い区間に見かけた "PARQUE NACIONAL (国立公園)" の標識。
 広大なラウカ国立公園のエリア内で目にした唯一の標識でした。



 国際道路11号線をボリビア国境からアリカ方面ヘと走る場合、チュンガラー湖 "Lago Chungará" の西側を北へ向けて走るので、進行方向にラウカ国立公園のランドマーク的存在のパリナコタ火山 "Volcán Parinacota" を見ることができます。
 運転中、ハンドルを握りながらでも自然と視界に入ってくるこのあたりの区間は、どこでもビューポイントになってしまいます!

 湖に映る「逆さパリナコタ」の頂上附近が湖面から出てしまっているあたり、アングルを考えることも忘れて美しい風景に惹き込まれていたことを物語っています(^^;



 チュンガラー湖の東、ボリビア領内にある秀峰。
 地図を調べても、その名を知ることができませんでした。

 涼やかな冠雪、優美な広がりを見せる美しい稜線が青空と湖とに良く映える姿は、本当に感動的な風景でした^^

 左の稜線上に小さく顔を出している白い峰は、もう少しボリビア領を東へ入った所にあるサハマ火山 "Volcán Sajama" (標高6,520m)です。



 Uターン前は進行方向に見えていた、チュンガラー湖の南に聳える峰々。

 手許の地図をよく見たら、アコタンゴ峰 "Cerro Acotango" という名が付いていました。
 最も高い部分で標高6,052mとのことです。

 湖畔を走る道路の背後の丘越しに、真夏でも溶けない雪を戴いた威容を誇らしげに見せつけていました!
 白い峰と青空が、こちらでも印象的でした。

 右端に少し離れているのが、おそらく前日もスリレ塩湖への道中に眺めることができた、グアジャティリ火山 "Volcán Guallatiri" です。
 前日は西~南の方角から眺めていました。
 この日は北からの眺め。
 グアジャティリ火山も、眺める方角によって容姿がかなり変わって見えます。



 もちろん、青空と周囲の絶景を映し込むガラスのような(写った風景がブレた感じになっているので「鏡」ではなく「ガラス」と言ってみました(^^;)湖面もまた忘れ難い絶景です♪

 湖面の広がり、丘や峰の重なり合う稜線、青空の素晴らしいグラデーション、青空に浮かぶ気ままでユニークな形をした雲…等々、目に入る自然の総てが音もなく作り上げた空間に感化されたのか、その空間の美しさに見入る私も正に絶句の状態で、声を漏らすことなくこの風景に魅入っていました。



 過酷な条件でも快走してくれている相棒の労をねぎらって、パリナコタ火山&チュンガラー湖を背景に、その勇姿をパチリ♪

 悪路も高所もものともせず、ひたすら黙々と走ってくれて、本当に愛おしい相棒でした^^

 相棒から降りて対面通行の道路を横断した10歩前後の歩数だけで、全力疾走した直後のようにハアハアと息が上がってしまいます;;
 無意識のうちに低地にいる時と同じペースで体が動いてしまい、酸素の薄さを何度となく痛感させられました。
 この時も横断後しばらくじっとして呼吸を整えてからカメラを構え、撮影を終えて相棒へと戻る時は殊更ゆっくりと歩を進めたものでしたw
 但し、道路の真ん中で走って来る車やトラックが目に入った時等は、当然急ぎ足で横断せざるを得ず、道端でゼイゼイ苦しむこともしばしばでした(^^;



 チュンガラー湖でも、やはりこのパリナコタ火山がその全容を湖面に映しているこの風景が、最も華がありますね!
 辛うじて頂上の部分が綺麗に映りました~;

 チュンガラー湖の湖岸もこうして見てくると、草地だったり、意思がごろごろしていたり、水草が浮いていたり…と、バラエティに富んだ様子を見せてくれます。

 …そろそろチュンガラー湖ともお別れの時となってしまいました(´-`)
 この画像を含めて、3つ続けてチュンガラー湖との別れを惜しむ画像です。



 チュンガラー湖とアコタンゴの峰々。
 チュンガラー湖の岸近くに見えるたくさんの小さな黒い点は、群れる水鳥たちです。

 雲が印象的でした。



 名も無き麗しの峰とサハマ火山と。
 手前の峰はチュンガラー湖にも近く、(何度も書いていますが;)なだらかに下る稜線の美しさが本当に魅力的でした。

 これ以上無い位に空の色を映し出していた水草近くの湖面の碧さが、凄まじかったです!



 迫力のあるパリナコタ火山の山肌を、ドウゾ!!

 雪の美しさと火山の荒々しさとが、同時に良く分かります。



 上の望遠画像も、既にチュンガラー湖の湖畔からは離れたこの場所から撮影しています。
 ここからですと、チュンガラー湖はパリナコタ火山の足許に水溜まりのような水面を辛うじて見せるのみとなってしまい、先程までの目の覚めるような風景にあった同じ湖とはとても信じられない姿となっていました。

 しかし、このわずかな湖面が、この旅行でチュンガラー湖の見納めとなる最後の姿!
 パリナコタ火山の雄姿と共にしっかりと脳裏に焼き付けて、後ろ髪を引かれながらチュンガラー湖を後にしました。



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2 コメント

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Unknown (kiki)
2012-01-31 21:53:17
どの写真も本当に空の青がキレイ!写真の構図も素晴らしく絵葉書のよう。
やはり体のリスクを考えなければ行けないような過酷な場所にこそ人々に荒らされていない絶景があるのだなーと思いました。
写真からでも絶景が伝わりますが実際には本当に息を飲むような素晴らしい風景なのでしょうね。羨ましいです!
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kikiさん。 (taろう)
2012-02-01 12:40:16
お褒めのお言葉ありがとうございます。
青い色が低地で見るより澄んでいるように見えて、空が近く感じられました!
青空と共に、本当に真っ白で清々しそうな雲の美しさがとても印象に残ったのを憶えています。
高山病の症状は個人差が大きいのでリスクの軽重を一概に言えないのが厄介ですが、私としては正しい理解を身に付けた上で、多くの方にちょっとした別世界にいるかのような感動を実感していただきたいですね^^
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