しまと考える ネコと腎不全

1歳になる前に慢性腎不全になってしまった我が家の愛猫「しま」。ネコの腎不全について考えるブログです。

どれが良い病院?誰が良い先生?

2006年04月26日 01時23分33秒 | 良いお医者さんって?
 医者選びは人間の場合でも動物の場合でも大変である。
腎不全の子を抱える身としては、通院に負担をかけたくないのと、輸液などでかなり頻繁にお世話になることも多いので基本的に、まずは自宅の近所の病院をあたってみることをお勧めしたい。全国的に評判の良い名医のいる病院に何時間もかけて通院することはないと思う。
 
 うちのシマは以前、自宅からバスで片道1時間以上かかる病院にお世話になっていた。往復のバス移動と病院での待合時間&診察で3~4時間もかかっていたのである。この病院に通っていた理由は、ただひとつ。交通事故に遭遇し、死にそうなノラネコ時代のシマを深夜2時に診察して治療を施してくれたからである。幸いにして、その時に被ったケガは直ったのだが、後遺症が残ってしまった。
そうこうするうちに続発的に腎不全が発症し、通院点滴や入院がしばしば必要になったのである。奥さんと交替で仕事を遅刻してシマを預けに行き、早退して迎えに行くような日々が数ヶ月続いた。
経済的な負担は増すばかり。でも、お金のことを考えながらシマのことを考えるのはなんだか後ろめたい、、、
治療の効果は遅く感じられる。お金は出て行く。職場には迷惑をかける。家庭が荒んでいく。体力的にもしんどい。それよりシマはもっとしんどい!

はっきり言って、こんなこと無理である!無理、無理っ!
お世話になってきた病院を変えるのは辛い。心情的にも辛い。助けていただいた病院に今後も診てもらいたい。シマのことを一番分かってくれている先生とスタッフのみなさん。非常に離れがたかった。
 
 しかし、これでは飼い主もシマもおかしくなってしまうので、近所の動物病院の評判やクチコミ情報があるかどうかをネットで検索。いくつか出てくるが、病院名と住所・電話番号が出てくるくらいで、あまりヒットしない。
 次に近所の動物病院を実際に見てまわることにした。シマは家に置いていった。
人間だけで、まずは病院の偵察というわけだ。受付の感じが暗かったり、「え、ネコちゃん連れてこなかったんですかぁ?」、なんていうところ、ろくな設備がなさそうなところは瞬時に見限る。
 
 結果的には、受け入れてくれた病院が、家から自転車で5分の所に見つかった。
患畜(ちなみにこの言葉は嫌い!)なしで、飼い主だけが病院に行く。受付で診察を申し入れて待つ。そのうち呼ばれて診察室に入ると内藤剛を小さくしたような感じの先生が待っていた。
「今日はどうしましたー?」(お決まりの文句)
思わず、「いやぁ、実は昨日から頭が痛くて、、、」なんて冗談でも言ってやろうと思ったけれど、いきなり嫌われてもなんなので、まじめにこれまでのシマの状況を語った。「BUNの値は?CREは?尿比重は?経口薬はなにを与えてますか?」などと矢継ぎ早に質問された。
 まるで飼い主がどれほど飼いネコの状況を把握しているかを試されているようでもある。(こっちが偵察に来たのに、、、)
 でも、きちんと質問にも答えられたので、先生も話しに乗ってきてくれた。いい感じである。一通りお話をし、「じゃあ、今度一度つれてきてみてよ」ということになり、それから今の病院とのお付き合いが始まった。

 最新鋭の設備が揃っている病院ではない。先生が頻繁に学会に参加して講義を受け持っているような権威でもない。普通の町医者である。しかし意思疎通が上手くできる病院は良いと思う。一方的に獣医師の考えを押し付ける所は良くない。結局は、その病院とそして先生方と良好なコミュニケーションがとれるところが一番であるように思う。完璧な医者などはいない。
 そういうときには、こちら側がしっかりとした考えや態度が必要になる。ある程度の知識も備えていたほうがいい。素人が医者の真似事をする必要もない。
しかし、最低限のことは知っておいて損はない。自分の子が何のためにどんな薬を飲んでいるのか、どんな治療を受けているのかなどは知っておくべきだと自分は思う。(その2へ続く)