論文捏造

論文捏造・二重投稿・盗用の研究不正疑惑を追及。論文捏造反対!論文撤回、訂正も監視します。

証拠隠滅を阻止【1】 

2012-02-01 | 名市大育毛 : 論文撤回Watch

 


証拠隠滅を阻止【1】 

Retraction Watch / 2011.12.15 00:25 / 推薦数 : 2

Journal of Nutritional Biochemistry

の最新号に

名古屋市立大学大学院医学研究科展開医科学分野

の論文が掲載されました。

 

J Nutr Biochem. 2011 Dec;22(12):1150-9. Epub 2011 Feb 4.

Resveratrol improves cognitive function in mice by increasing production of insulin-like growth factor-I in the hippocampus.

Harada N, Zhao J, Kurihara H, Nakagata N, Okajima K.

Source

Department of Translational Medical Science Research, Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences, Kawasumi 1, Mizuho-cho, Mizuho-ku, Nagoya 467-8601, Japan.

 

 

この論文は2011年の2月には

すでにオンラインで掲載されておりましたが、

今回印刷論文となって掲載されたわけです。

ところがオンライン論文中の図が

印刷論文ではなくなっており

全く別の図に差し替えられている

ことが判明しました。

 

驚くことに訂正のアナウンスはありません。

 

オンライン論文はすでに読むことはできません。

差し替えられたオンライン論文中の図

すなわち証拠は

隠滅されたことになります。

 

論文撤回Watchは

この証拠隠滅を阻止することに

成功しました。

 

消された図を

公開するとともに

なぜ消さねばならなかったのかを解説します。

 


【続】 13年前の論文に訂正記事が

2012-02-01 | 名市大育毛 : 論文撤回Watch

前回

13年前の掲載された論文の訂正記事を紹介しました。

 

他の論文にも同じような訂正記事がでるのでしょうか?

 

いくらなんでも 

つきゃーみゃーし すぎ

 

中日ドラゴンズの山本昌投手でも

こんなに 使いまわしは されなかった

はず。

 


海洋深層水、認知症に効果 名市大グループ

2012-02-01 | 名市大育毛 : 論文撤回Watch

昨日

海洋深層水に関する論文問題を指摘しましたが、

実は、この論文、掲載される前から新聞発表されていたのを知りました。

読売新聞で2011年2月23日に報道されていました。

記事のうち、

「米科学学会誌」というのは

 雑誌Translational Research

のことを指しています。

ネイチャーやサイエンスなどの超一流誌ではない雑誌に掲載される場合、

雑誌名は具体的に示さないのですね。

「雑誌Translational Research に掲載される」

と報道してもインパクトがないですから。

 

「掲載される」とありますから、新聞報道の時点では、まだ掲載されていなかったのです。

 

この論文の掲載許可がおりたのが、2月16日、オンラインで発表されたのが3月15日です。

 

プレスリリースの時期については、掲載される雑誌社が独自に規定を設けています。

 

ちなみに

名古屋市立大学の

研究不正問題が新聞報道されたのは3月3日でした。

 

下の二つの新聞記事を読み比べてみて下さい。

 

マウス実験 脳に刺激 名市大グループ

 名古屋市立大大学院医学研究科の岡嶋研二教授(57)と原田直明准教授(43)らのグループが、海洋深層水を飲むと、認知症やうつ症状の改善に効果があるとする研究結果をまとめた。研究論文は米科学学会誌に掲載される。

 海洋深層水にはミネラルが豊富に含まれているが、岡嶋教授らのグループは、ミネラルの影響を取り除くため、海洋深層水を蒸留し、水分子のみの蒸留海洋深層水を用意。その海洋深層水を与えたマウスと、普通の水を与えたマウスを、水から避難できる台を1か所設けた水槽(直径1メートル50)で1日1回泳がせ、台へ避難するまでにかかった時間を計った。

 すると、海洋深層水を与えたマウスは3日目には16秒で台に避難し、普通の水を与えたマウスより3倍速かった。

 岡嶋教授は、「蒸留海洋深層水を飲んだマウスは、学習能力が明らかに高まった」としている。

 また、マウスの知覚神経を培養し、その海洋深層水を加える実験をしたところ、記憶や学習機能をつかさどる脳の海馬を刺激するたんぱく質の放出量が増加。その結果、海馬では、血管や神経を再生させるたんぱく質「IGF―1」が増えたという。

 岡嶋教授は、「海洋深層水は、海馬の機能改善に効果があることがわかった。認知症やうつ症状の予防や改善に役立つ」と話し、「海洋深層水を飲むと、海馬だけでなく全身のIGF―1も増加する。育毛や美肌効果も期待できる」としている。(2011年02月23日  読売新聞)

  

名古屋市大教授ら論文で不正か 画像を大学が調査

 発毛や育毛の研究で知られる名古屋市立大大学院の教授らが発表した17の論文で、画像データを不正流用したり、パソコンで加工した画像を使ったりした疑いがあるとして、市立大が調査を始めたことが3日、大学関係者への取材で分かった。

 不正が指摘されているのは大学院医学研究科の男性教授(57)と、同じ研究室の准教授(43)ら。共同通信の取材に、教授は「大学側の調査結果を待ちたい。今はコメントできない」と、不正行為の有無について明言を避けている。

 大学関係者によると、教授らは1997~2011年、学術誌に発表したアミノ酸などに関する論文で、顕微鏡で撮影した細胞の写真について、大きさを変えたり、中心をずらすなどして複数の論文に不正に流用していたとみられる。

 幾つかの画像には、パソコンで加工した形跡があるほか、別の研究者が発表した論文から盗用した疑いがあるものも含まれていた。こうした不正の疑いは28カ所あった。

 教授はトウガラシやワサビの成分が持つ育毛効果などを研究。05年まで熊本大医学部に所属していた。熊本大は名古屋市立大から照会があれば、協力したいとしている。



これも学会練習用か 名市大

2012-02-01 | 名市大育毛 : 論文撤回Watch


これも学会練習用か 名市大

Retraction Watch / 2011.09.14 00:08 / 推薦数 : 2

雑誌 J Pharmacol Exp Ther の最新号に訂正の記事がでました。

図8のAからLの12枚の顕微鏡写真のうちFが誤っていたとのことで、正しい図に差し替えられたそうです。

 

もとの誤った写真はオンラインではもう見ることはできません。

何がどう誤っていたかは、今回は取り上げません。

 

注目して頂きたいのは上のD, E, G, H の4枚の写真です。

 

下に示しますのは、ごく最近、名古屋市立大学の同じグループより発表された別の論文中 (海洋深層水に関する)の図の一部です。

 

大変よく似ていますね。

どちらかは、学会練習用の別の実験の写真を誤って掲載されたものでしょうか?

 

雑誌 J Pharmacol Exp Ther の方は訂正記事がでたところなので、

また訂正を繰り返すのは、つらいところです。

海洋深層水 論文の方に訂正記事がでるのでしょうか?

 

ちなみに雑誌 J Pharmacol Exp Ther 

の図8については、以前に論文撤回Watch

にて、別の観点で取り上げました。


さらに重大な事実が 名古屋市大

2012-02-01 | 名市大育毛 : 論文撤回Watch

 

著者らの説明によると

図5のうち

パネルCからパネルHの6つの顕微鏡写真が、別の実験からのものであった

と言う。

 

それでは、

図5のうち残りの3枚の顕微鏡写真には誤りはないのか?

について検証します。

 

 

残りの3枚は

パネルA、B、I

 

答えは下の図をご覧いただければ、簡単です。

 

 

 

パネルBはパネルEに似ていることがわかります。同一の組織からの顕微鏡写真とみるのが理にかなっているでしょう。

 

パネルAは、

 

パネルDとほぼ同じです 。

 

ということは、

パネルAもBも別の実験から得られたもの

となるのでしょうか?

 

論文撤回の説明文をここに原文のまま

掲載します。

 

We wish to retract the article titled “Stimulation of FcγRI on Primary Sensory Neurons Increases Insulin-Like Growth Factor-I Production, Thereby Reducing Reperfusion-Induced Renal Injury in Mice” by Naoaki Harada, Juan Zhao, Hiroki Kurihara, Naomi Nakagata, and Kenji Okajima, The Journal of Immunology, 2010, 185:1303-1310. 

Panels CH of Fig. 5 were incorrectly inserted by the first author, Dr. Naoki Harada. Dr. Harada made this figure for practice for a presentation at an International Congress. He drew data from another experiment in which the same procedure was done. At the time, he did not have correct data because he had not finished experiments to produce genuine data for the figure. Although he went on to finish experiments to get genuine data, he forgot to replace the figure with the correct one before the paper was submitted to The Journal of Immunology. Although the submission of the incorrect figure was unintentional, we hereby withdraw our article.

 

論文撤回の説明文を撤回あるいは、

訂正する

必要があるでしょう。

 

パネルIのみが、生き残りました。