![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/fa/779e9517d5e74cb6624acf4899d0007c.jpg)
時:1985年1月24日
場所:芝郵便貯金ホール
私はこの日、この目で、確かにあの男を見た!
男の名は
Stevie Ray Vaughan
1990年8月に不慮の事故によってこの世を去ってしまったStevie・・・。
地元テキサスで地道な活動を続けていた彼の名を一躍トップシーンに轟かせたのは、デビットボウイの名作「Let’s Dance」にゲスト参加したことであろう。
が、自分の進むべき道を既に見据えていたStevieはボウイのツアー参加要請も断り、自らの原点ブルースを基盤に『TEXAS FLOOD』でデビュー!
世界中に若手ブルースギタリストとしてのこの男ありの!の印象&地位を確かなものとした。
そして2作目である『COULDN'T STAND THE WEATHER』を引っさげ、日本へやってきたのだった!
この日のLIVEにはオープニングアクトとして、当時話題になっていた天才ギタリスト鈴木賢司氏が出演した。
あらゆるテクニックを駆使しオーディエンスに訴えかけていて演奏終了時にはそれなりに喝采をあびていた。
が!
Stevie Ray Vaughan &Double Troubleがステージに登場し、Stevieが愛器NO1からベンド一発!!!
会場の空気を一変させてしまった!
あのベンドの音は(あえてチョーキングとは言わない彼の場合はベンドなのだ!)今でも忘れることが出来ない位・・・凄まじい音だった・・・。
スカットル・バッティン、セイ・ホワット、ブードゥー・チャイル、コールド・ショット、テキサス・フラッド、レニー等が立て続けに演奏される・・・
その一音一音に無駄がない!
数多くのLIVEをこなしことで自身もあったのだろうが、言葉にならないオーラと説得力が満ち溢れていた!!
Stevie Ray Vaughan &Double Troubleの演奏は当時ジャズ理論に明け暮れて多少の行き詰まりを感じていた私の何かを洗い流してくれたようだった。
Stevie本人の身体はさほど大きくないのだが、手は・・・でかい!指もぶっ太い!!
その指で0,13~0,58と信じられないようなぶっ太い弦(ghsらしい)を張り、いとも簡単に2音半くらい平気でベンドしてしまう。
(LIVE中も2回くらい弦切ってた・・・またそんな太い弦を張ってよくネック反らないなと変な感心もしたのだが。)
Stevie Ray Vaughan &Double Trouble
彼らのLIVEは私自身がブルースに持っていた渋い(悪く言えばジジ臭い)イメージを完全に払拭させられたものだった。
演奏する音楽がシンプルな構成&進行であるほどそれを演奏する人間の力量が明確になってしまう。
技術がなければ出来ない音楽だと悟ったのだった。
数多くの天才と呼ばれるアーチストがそうであったように、彼も自らの才能の大きさと現実とのギャプに悩み、ドラッグとアルコールに溺れしまう。
おそらく挫折、転落、恐怖、不安等を嫌と言うほど味わったと思われる。
しかし、彼はそれらを克服し見事復活する。
友であり尊敬するエリック・クラプトンらの手助けもあり、地獄の底から這い上がってきたのだった。(クラプトン自身もそうだった。)
その後コンスタントにアルバムを発売し評価も再浮上。
しかし、兄であるジミー・ヴォーンとの共作アルバム『ファミリー・スタイル』の録音後、
ツアーの移動中、ヘリコプターの事故によってファンの前から永遠に旅立って行ってしまった・・・。
ブルース・・・
固定概念抜きで是非今の若いギタリスト達に聴いてもらいたい!
古い音楽と取れるかもしれない。
が、古いものでもそれを土台に新しい物を生み出して欲しい。
先人達の作り上げた物を聞いてからでも新しい物を創っても遅くはない。
それは基礎として若い人達の財産になるはずだ。
Stevie Ray Vaughan &Double Troubleの演奏はそれを身をもって表してくれていると思う。
是非彼らの演奏を聴いてみて頂きたい!
出来ればDVDで彼らの演奏スタイルを見て欲しい!!
ブルースの概念が覆されることは間違いないと思う!!!
(もう生で見られないのは、本当に残念でならない事なのだ・・・)
私は数年前から聴いていますが生で
観る事が出来なかったのが悔しくて・・・
フレットに全ての魂を込めるかのような
プレイは圧巻でした。RIP
彼は、僕の中のギター観、ギター演奏の概念を完全に書き換えてくれました。今の僕、僕のギター・プレイがあるのは、彼のお陰です。
ギターを弾く事=1つの音に魂を込める事、1つ1つの音に意味を持たせる事。。。
そしてギターを弾く事自体。。。
R.I.P.,Mr.Great Texan...
そして、ソコから抜け出せず、進歩しない自分が居たりします(苦笑→泣・・・)。。。
本当に彼の発する音はいつ聴いても心に響きますよね。
私は生で、しかも日本で見れた貴重な体験をしておりますので、何らかの形で彼のことを伝えられたらいいなと思っております。
師匠も来日して欲しいですね。
Yossy。
改めて聴くと当時では理解できなかった深みとかが解るような気がする。
ずっとレスポールを弾いてたけどストラトも良いなと思ったのはSteiveを聴いてからだね。
一時本気でベース用のフレット打とうかと考えたこともあるし(笑)
進歩してない?ご謙遜を!
会う度に驚きを与えてくれてますよ!
これからも刺激を与えてください。