院長日記

ねむのき皮膚科院長の備忘録。たまに更新。

日焼け止めのあれこれ

2008-04-25 | こどもの病気

ゴールデンウイークが近づき、日差しも強くなってきました。

近年は、紫外線の悪影響の知識が広まり、子供のうちから日焼け止めを使うようになっており、自分が子どもの頃をかんがえると隔世の感があります。

紫外線にはUVAとUVBがあり、皮膚癌の発生に関連するのはUVBです。UVAは光線過敏型薬疹などの原因になります。

日焼け止めの選択には、2つのポイントがあります。

一つは素材で、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤(酸化チタン、酸化亜鉛)がありますが、紫外線吸収剤ではかぶれを起こすことがあり、最近では紫外線散乱剤が主流で小児でも安心して使えるものが発売されています。

二つ目は紫外線防止効果で、、UVBの防止効果はSPF(最大50)、UVAの防止効果はPA(+,++,+++) で表します。 海水浴など1日炎天下にいる場合はSPF50のものを選ぶといいですが、普段使いであればSPF20前後のもので十分で、かぶれにくく使用感もすぐれています。


開院1周年

2008-04-16 | 日記

本日で開院して1年が経ちました。

この1年で4000人を超える患者さんとの出会いがありました。

勤務医の頃とは異なり、自院に来られる患者さんの全経過をひとりで責任をもって診ることになります。それなりに経験を積んで独立したつもりでしたが、学ぶことはまだまだいっぱいあると感じた1年でした。

また、お子さんを含めて家族全員をみることも多く、地域に根ざすことの大切さを感じます。診察を通して、お子さんの成長を今後も見届けられるのは楽しみです。

患者さんもすこしずつ増えてきて、すこしお待たせする時間帯もありますが、そんな時こそ、ひとりひとりに真摯に向き合うことを忘れないようにして、これからも末長く診療を続けていきたいと思っています。


口唇のヘルペス

2008-04-11 | ヘルペス・帯状疱疹

今回は、口唇ヘルペスについてお話をしたいと思います。ヘルペスは”風邪の華”ともいい、体調が悪い時に出現するうっとうしい病気です。

ヘルペスはウイルス感染で、乳幼児期に接触にて無症状のうちに感染することが多く、免疫力が正常のときは神経の根っこのところに潜んでいるのですが、風邪を引いたり忙しくて疲れたりで免疫力が落ちると、ウイルスが増殖して症状が出現します。

治療は抗ウイルス薬の内服か外用で、5日間程度の使用にて2週間もあれば治癒しますが、神経節に潜んでいるヘルペスウイルスを根絶やしにすることはできずに、ときどき再発をしてしまいます。

再発するからといって無治療で放置していると、潜伏しているウイルス量が増加し再発を繰り返しやすくなるため、しっかりと治療することが大切です。