院長日記

ねむのき皮膚科院長の備忘録。たまに更新。

しみのレーザーがはじまります

2008-02-26 | 皮膚の美容

しみで悩んでいる患者さんは本当に多く、しみがきれいになると本当にうれしいものです。

加齢に伴うしみ、そばかすには保険が効かず、保険診療を主としている皮膚科医として、どのような治療を提供できるか日々悩んでいます。

しみの治療にはレーザー、ハイドロキノン、レチノイン酸、ケミカルピーリングなどがありますが、その中でもレーザー(特にQスイッチレーザー)が最も有効です。

当院ではこれまでレチノイン酸、ハイドロキノンで治療をしていましたが、患者さんの要望に後押しされる形で3月1日からQスイッチルビーレーザーの導入を決めました。

しみの治療選択肢が増えることで、これまで以上に患者さんに満足していただければと思っています。


水いぼ

2008-02-13 | こどもの病気

水いぼのお子さんが、冬の時期でも結構来院されます。夏に圧倒的に多い病気なのですが、最近はプール教室に通っている子供も多く、1年を通して患者さんがいらっしゃいます。

水いぼの病原菌は伝染性軟属腫ウイルスで、皮膚表面の細胞内に入り込み、粟粒大ぐらいの表面が水っぽいぶつぶつが多発してきます。

プールで感染することが多いのですが、水を介してではなく、子供どうしでじゃれ合い肌が触れることで接触感染をすると考えられています。

一番確実な治療は、水いぼを1個1個専用のピンセットでとることなのですが、痛いので大変です。放置しても1年ぐらいすると治るといわれていますが、実際には体中に多発してきて、その間プールにも入れず、結局泣く泣く摘出するはめになることもあります。

当院では、できるだけ痛みのない治療を心がけています。痛み止めのテープを使ってとったり、塗ることで水いぼがとれる外用薬も併用しています。

ちなみに、水いぼは湿疹があり皮膚が荒れた部位から感染することが多く、湿疹の治療も並行して行うことが大切です。


”水ぼうそう”のあれこれ

2008-02-03 | こどもの病気

最近、水痘(水ぼうそう)が流行っています。

水痘は感染してから約2週間程度で発症します。飛沫感染が主で、皮疹出現の数日前から感染源となりうるため、兄弟の一人が発症して、その2週間後にもう一人が発症することも時に経験します。

皮疹は蚊に刺されたような紅斑の上に水疱があるもので、体だけではなく、顔や口の中、頭にも出てくるのが特徴です。かゆみを訴えることが多く、数が少ない時点では虫に刺されたといって受診される患者さんもいます。

また、ワクチンを接種していても発症することもあり、我が子もワクチンの甲斐なく昨年末に発症しましたが、ワクチンを打っていると皮疹は軽度ですむことが多いです。皮疹以外には発熱を伴いやすく、37度台から39度台までとさまざまです。

ちなみに、大人になっての水痘は発熱・皮疹とも重度になりやすく、入院を要するぐらいです。

治療は抗ウイルス薬を5日間すると、内服が終わるころにはかさぶたになって治ります。全てかさぶたになれば登園もできます。かさぶたを無理にはがすと、くぼんだ傷痕として一生残ることがあるので、顔などはいじらないようにお子さんに注意したほうがいいです。

あと、水痘ウイルスは神経節の中に一生潜んで、いつか帯状疱疹として復活することがあります。