そもそもの出会い その２

＜あらすじ＞
弟から謎のメールを受け取った世話人（この時点では違うけど）は、胸騒ぎを覚えつつ、帰路を急ぐのであった…。



とにかく、急いで帰宅した。
まず、おばーちゃん（母）の顔色を窺うも、変化なし。
平常時である。
ホッと一安心。

聞けば、弟は既に帰宅しているという。
なので、帰宅後、すぐに事情聴取が始まった！


前日から、出張で群馬県に行っていた弟。
客先で、一匹の子猫に遭遇したという。
それが「しゃーしゃー、ふーふー」の正体である。

その子猫を、一旦は車屋（お客）さんが預かってくれたそうだ。
そして、貰い手を探してみてくれる…と。
だがしかし、世の中はそんなに甘くない！
いくら可愛い盛りとはいえ、そう簡単に貰い手など見つかるはずもない。

ということで、「どうしても駄目なら連絡をくれ」と言い残して来たそうだ。
そんでもって、弟的には、10月20日の土曜に迎えに行こうと思ったらしい。

…ん？
その段階で、引き取る気満々かい？
群馬での里親探しには希望を持ってなかったのか…？
は！　確信犯だな！！　

でも、この心積もりを、世話人はまだ知る由もない。
里親が見つかると良いなぁなんて、心の中で祈るのだった。　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜つづく＞