低学年の頃から、親に物事があるたび言われてた言葉があります。
週に少なくとも2回は言われてましたから、1年で100回。
それの数年分。
まあ、トラウマ級です。
その言葉とは・・・。
「ほんと、気が利かない子だね」
それを言われるたび、私がどんな思いをしていたか母親は知らないでしょう。
(昔も今も、知らせて嫌な思いをさせるつもりは全くありませんが)
言われた本人にしかわからないことって、多いんですよね。
幼稚園に通う頃には妹がいたので、親の手伝いをしていた私。
私が小学生になると母はパートに出ていたので、食器洗い、米研ぎ程度は私の担当。
当時は鍵っ子と言って、一人でお留守番していた子供が多かったのです。
おやつにガスコンロでインスタントラーメンを作って食べたりしてました。
ガスの火に気を付けたり、玄関の戸締りは忘れないなど、その点はしっかりしてたと思うのですが、大人から見たら、まだまだ子供です。
疲れて帰宅した母親に「今日、学校でね~~~」「これ汚しちゃった~」など空気を読めないセリフ。
気が利かない面だらけで、イラつかれて当然だったのかもしれません。
「いつもありがとう。疲れたでしょう?」
「今日の夕ご飯美味しかったよ~」
「私が後片付けしておくからね」などと・・・
今、あの時の過去に戻れるならそう言ってあげたいと思う。
でも、当時6~7歳だった私、ドラマやアニメの小学生のような気の利いた優しい言葉や行いを知らなかった・・・。
しかしながら、相手の考えていることを瞬時に気付き、思いやった対応をする。
そういった小学生、現実に多くいるものなのだろうか?
ここ数十年ほど前からのテレビドラマやアニメに出てくる子供は、幼児・児童でも、大人びた考えを持つ子が多い。
丁寧語や敬語を駆使する幼児、殺人現場に居合わせても平然と推理する小学1年生や、女将さんになる小学生(この子は高学年だけど)もいるくらいなのだから。
しかし、よく考えたらそれは絵空事だと気づくはず。
私自身、子供を授かって育てた経験があるため、小学低学年では気が利かないのが普通。
幼い子供は物事を自分中心に考えてしまうから。
その年齢は経験を積む時期なのだから当たり前。
日常の細かい経験を積み重ねて、やっと一人前の人間になる、これが本来の人間の姿だと思う。
気が利かないのではなく、これから気付いて(築いて)行く時期なのではないか。