南大東島・沖縄の旅情・離島での生活・絶海の孤島では 2012年

沖縄から南東に400キロ。太平洋に浮かんだ絶海の孤島でも人々の暮らしがありました。2012年の情報をお知らせします。

商店、大盛商店。

2012-12-03 13:25:43 | 日記



 島内で日常生活品を購入するには商店を利用しなければなりませんが、全国の過疎地や僻地と同じように、ここでも何でも屋とも呼ばれる雑貨店が勢力を持っています。生活に必要な商品なら何でも揃えています、という便利な店です。その反面、内地のようなコンビニストアーは成り立たちません。人口が少なく、商圏が狭い島であるため、コンビニが新たに進出する必要性が無いためです。その代わり、各商店は朝7時頃から夜11時まで営業を続けていて、何のことはない「元祖コンビニ」のような役割をしていました。
 島内にある商店は、個人経営の小さな大盛商店、ケンチャンストアー、仲程商店、個人経営だが大きな与儀商店、農協が経営するAコープに分かれています。これ以外の商店では、奥山モータースで電気製品などを扱っていました。島内にはこれだけの店舗数しか営業していませんが、これで需要がまかなわれていて、新規に開業する雑貨店はありません。いわば、既得権のようなもので、半ば商権を独占していると言えます。
 これらの商店では、ありとあらゆる商品が少量づつ並べられていて、生活に必要なものは全て足ります。もし、必要なものが無ければ諦めるか、那覇まで出掛けて購入することになります。テレビで最新の家電製品や自動車などを宣伝していても、ここでは直ぐには入手できません。だが、多少は不便ではあっても生活はできます。それが島の生活なのです。
 島の商店をあちこち探したのですが、衣料品店、本屋、カメラ屋などは見つけられませんでした。下着や靴下のような消耗品は雑貨店で売っていますが衣類は一切売ってませんでした。人口が少ないので、多数の衣料を仕入れることができず、衣料品店は成り立たないようです。島民は、那覇に出掛けたときに、衣類をまとめて購入してくるのだそうです。
 雑貨店の中で一番目立つのは大盛商店で、住宅街の角に立っています。ここでは若い娘さん2人が店番をしていました。店の写真を注意深く観察すると判るのですが、小さな看板以外に店名や商品などを広告する看板類が一切ありません。入り口も狭く、ここは何をしている店かなどは外観からすると一切判らりません。だが、島の人にとっては、そこに行けば商店があって、どんなものを売っているかは常識なのです。看板など無くとも、店も客も十分に判っている決まりごとなのです。


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