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蛍光灯の話

2006-12-15 | 電気関連
 今回は蛍光灯の話です。
一般に蛍光灯は、電球などに比べると白っぽく見える光源です。最近はみなさんもご存知だと思いますが、電球色蛍光灯などが家庭用照明器具などで普及し、少し暖かみがある色で電球の雰囲気が楽しめます。
写真の蛍光ランプは、新開発の照明ランプで、従来のFLR40W2灯用の蛍光灯が、最新タイプの63W1灯のみで照度もアップし、しかも省電力になるため、電気代も節約できます。特に大規模なオフィスや店舗では、照明に消費する電気代もバカになりません。最近は、既設の照明をリニューアルすることにより、従来よりも、明るくさらに省エネになるような製品がたくさんあります。
初期の蛍光灯は点灯管(グロー球)により点灯していましたが、その後、ラピッドスタート方式(点灯管は不要)が現れてきました。この世代の照明器具の中には、安定器と呼ばれて鉄心にコイルを巻いた部品が使われていました。そのため器具も重くなり取り付けにも十分注意が必要でした。その後電子スタート方式などが現れ一般に普及してきました。そして現在ではインバーター方式が主流となり、重い安定器はなくなり、半導体による制御で点灯するため点灯基板が内蔵されています。従来より軽くなり、施工性も格段に向上し、高周波点灯するため、電源周波数(60HZ)による影響がほとんどなく、快適な照明ができるようになりました。特に「ちらつき」は眼の敏感な方には不快です。電圧フリーの機種では100V~240Vまでに対応し、海外の電圧でも使用できます。

写真ような製品には最新の技術が投入されています。内部には点灯を制御するための半導体がコンパクトにびっしりと並んでいます。製品によっては「初期照度補正」などと呼ばれるタイマー回路が組み込まれ、新品のランプを入れたときに流れる、余分な電流を抑制し、照度を一定に保ちながらランプ寿命近くまで制御していくものです。そのため器具自体はコスト高になりますが、省エネになり電力消費も抑制できるため、結果的に二酸化炭素排出量の削減に貢献できます。
そのほかには、従来電球の変わりに、口金は電球タイプですが中身は蛍光灯になっている商品も多数出揃っていますので、用途に応じて、長時間点灯する場所には有効です。
しかし欠点もあります、それは蛍光ランプの特性上、低温では本当の明るさになるのには数分かかるため、冬場には浴室やトイレ、廊下などで点灯しても薄暗く、イライラされる方もおられます。そのため冷凍庫などの中の照明には、特殊な構造の蛍光灯でなければ使用できません。
もうひとつ、このような蛍光ランプは、点滅を頻繁に行う箇所につけると、電球よりも寿命が短くなるケースがあります。電球の数倍長持ちすると書かれている製品でも、数年前、私の家でテストしてみた結果廊下などの点滅頻度が高い場所では、電球では3年くらい切れなかったのに、蛍光灯タイプのボール球では半年で点灯しなくなったものもあります。しかし最近のタイプは改良されているようで、3万回の点滅に耐えることができる機種もあるようです。


写真は最近流行のホームシアターの照明例ですが、減光時はLEDで照明していますが、通常時は一般の照明となり雰囲気に合わせてリモコンで操作できるのが特徴です。
 リビングなどでよく使われるダウンライトも電球であれば、ライトコントロールをつけて明るさが無段階に制御できますが、蛍光灯タイプのランプに変えると点灯しなくなりますから注意が必要です。ところが最近では、このタイプのランプでも技術の進歩により調光ができる製品もあります。
家庭用の照明器具も最近は、リモコンが普及し、明るさも無段階でできるものも良く使われています。日本では部屋全体を必要以上に明るくする傾向があるようですが、海外では必要な場所のみ照明するのが一般的な考えのようです。昔の日本はそうだったと思いますが・・・。
写真はすべて松下電工のホームページから引用させていただきました。

蛍光灯には下記のようにたくさんの種類があり、ランプの最初に表示してあるアルファベットで形状や点灯方式が分類されています。
・一般形蛍光灯 、直管、棒状の蛍光灯 - FL、FLR(ラピッドスタート)、FHF
・環形蛍光灯 ドーナツ状の蛍光灯 - FCL
・スリムタイプ - FHC
・ツインタイプ - FHD
 環形蛍光灯を総称してサークラインと呼ばれているが、東芝(現在は子会社の東 芝ライテツク)の商標である。
・電球形蛍光灯 - EFA、EFD、EFG、CFL
・コンパクト形蛍光灯 - FPL、FDL、FML、FHT、FHP、FWL、FGL
・高周波点灯専用形蛍光灯(Hf蛍光灯) - FHF、FHP、FHT
・冷陰極形蛍光灯(冷陰極管) - CCFL
・長時間残光形蛍光灯
・光触媒膜付蛍光灯
・合成樹脂皮膜付蛍光灯 (割れたときにガラスなどが飛散しにくい)
・無電極蛍光灯
・補虫器用蛍光灯 (電撃殺虫器などに使用)
・避虫用蛍光灯(屋外廊下や車庫など虫が飛来してほしくない場所に使用)
・美術館用蛍光灯(文化財などに悪影響の紫外線を抑えている)
・葉タバコ選別用蛍光灯(演色性に優れ、昼間の太陽光に近い光色が出る)

蛍光灯の光源色の種類は末尾の記号で下記のように決められています。
・三波長発光形蛍光灯 - EX (商品名パルックなど)
・昼光色(6500K) - D
・昼白色(5000K) - N
・白色(4200K) - W
・温白色(おんぱくしょく。3500K) - WW
・電球色(2800K) - L
 ※(・・・K)内は「色温度」で単位はケルビン。

以上、長々と説明が続きましたが、照明ランプを選ぶときの参考になれば幸いです。



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