なんでやねん?ドラキュラ!

猫魂外伝は猫魂(名も無き猫の物語)のエピソード0になります。ぶぶぶ。
自分の中では絶賛連載中♪(* ̄∇ ̄*)でへへ!!

猫魂(名も無き猫の物語)2

2015年02月05日 | 猫魂(名も無き猫の物語)
第11話                猫の集会


化け猫は・・大切なあの猫が住んでいた・・この街をあちらこちら・・見て歩いた!!

何日か・・ふらふらしていると・・化け猫の前に黒い猫が立ちはだかった・・。

黒猫「おいおい・・そこのでかい体の猫・・止まりやがれ!!」黒猫は息巻いている!!

化け猫「あん?俺の事か? 俺はただ・・この街を見て回っているだけだが?」なんだ・・こいつ?

黒猫「集会でおまえの事が話題になってるんだょ・・得体の知れない猫がこの街を嗅ぎまわってるってなー!」

化け猫「街を見て・・イケないのか?」

黒猫「おまえ・・田舎のねこか? 街には縄張りってもんがあるんだょ!そんな事も知らないのか?けっ!」偉そうな態度の黒猫!!

化け猫「縄張り? そんなのが昔有った様な・・無かった様な??」200年前の事を思い出している??

黒猫「まっ・・いい・・俺に付いて来い! 親分がお呼びだ!!」

化け猫「此処の頭か? どんな奴だ?」こんなに大きな街だ・・化け猫は凄い猫を想像した?

黒猫「どんな奴・・あぁあーん・・親分に向かって・・おまえ・・体が少し大きいからと思って・・調子に乗ってんじゃねーぞ!

・・親分に会ったら・・おまえ・・びびるからな!! 親分は強くて偉くて・賢くて・とにかく凄いんだ・・。」黒猫は少し馬鹿だった!

化け猫「おまえの後に付いて行けばいいんだな・・とても楽しみだ!」化け猫の想像は更に膨れ上がった!

黒猫「おまえ・・親分の前では口を慎めよ・・でないと殺されるぞ!!」黒猫は化け猫がびびる姿を想像して・・ニャリと笑った!


2匹の猫が暫く歩くと・・町外れの空地が見えてきた・・猫の集会所だ!!周りを見ると沢山の猫達が集まっている!

普段・・纏まりがなく・・自分勝手に暮している様な猫達だが・・満月の猫の集会だけは別なのだ!?

黒猫「おやびーん!!!!!連れてきましたぜ!!!!」黒猫がそー言うと周囲を掻き分けながら眼光鋭く大きな態度の猫が現れた!!

猫親分「こいつかー!!最近・・噂になっている・・体もでかいが態度もでかい・・猫というのわー!!」化け猫を睨みつける!

化け猫「俺に・・何か・・用なのか?」化け猫は・・猫親分を見た・・あらっ??? 化け猫の想像が跡形も無く崩れた!!

猫親分「俺に向かって・・何か用だと・・・・。」おぉおおお・・俺を誰だと思ってる・・この街を仕切っている・・大親分・・その名も

・・・猫青龍たー!!俺様の事だーああああああああああ!!と続けて言おうとしたとき・・とてつもなく大きな殺気を感じた??

化け猫が猫親分を見ている・・化け猫は・・少し妖気を出したのだ・・・・・・・・・・・・。

猫親分「えっ・・もしや・・貴方様は・・あの・・化け・・化け猫様??」猫親分も・・今に至るまで結構な修羅場をくぐって来たのだ・・

・・どれだけ相手が強いのか・・気を感じれば判るのだ・・しかし・・化け猫の気は・・猫親分がこれまでにもあったことがないほどの強い気だった!

化け猫「あー!そんな呼ばれ方も時々するがな。」猫親分の態度の激変に周りの猫達も驚いている・・?

猫親分「おまえらー!! よく聞けー!! 此処にいらっしゃるお方はな・・伝説の化け猫様だーああああああ!!」

猫一同「ん?なんですかー?? 化け猫? 猫のお化け? おやびーん・・???教えて??」

猫親分「馬鹿か・・おまえら・・この妖気を感じ取れないのか? 俺は体に・・ビンビンきている・・この方の強い気がな!」猫親分は・・

・・蛇に睨まれた蛙の様に・・油汗をかいている!

黒猫「んーんんんんん!感じないけどなー?? いつもより・・寒いような気がするけど・・妖気?殺気?はべつに??」

猫親分「くぅーつ!情けない・・おまえらには妖気とか殺気は無縁だからな・・おまえらが感じ取れるのは・・陽気だけか!やれやれ!

・・・この寒さは・・この方の妖気から来てるのだ・・修羅場をくぐった・・俺にしか分からないか!! まっいい・・俺がおまえらに・・

・・この方がどれだけ凄いのかを教えてやろう!!えっへん・・本来・・我々の寿命は10年から20年・・長くても30年だな!

  でも・・猫が化け猫になるには100年生きなければならないのだ・・普通・・そんな猫はいねーんだが・・1000年に一度?

  稀に・・生まれることがあるらしいのだ・・まっ・・世間で珍しがられている・・雄の三毛猫がどれだけ生まれにくいと言っても・・

  20年か30年に1匹生まれるか生まれないかだけどな・・化け猫様は1000年に1匹・・生まれるか生まれないかなのだ!んーん!

  人間共ですら・・長生きして・・100年足らずだ・・化け猫には100年生きて・・初めて成れるのだ!ただ・・証拠なんてものは

  その生きた猫しか知らない事だ! 俺が化け猫様の話を聞いたのは・・先代の親父からだ・・その親父も先々代のじぃーちゃんから・・

・・1000年に一度の化け猫様が・・生まれたらしい・・?と風の噂で聞いた・・と!!」感動ー!!している猫親分!!

化け猫「・・・・・・・・・・・・。??」俺って・・そんなに凄いのか? ただ・・漠然と生きて来たけど??

猫親分「今・・正に・・俺達の前に居るのが・・その化け猫様なのだぁあああああああああああ!!」

猫一同「おぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」皆・・口を開けて・・見ている・・中には手をあわせ拝んでいる・・婆猫もいる!

猫親分「さっ・・今日は・・歓迎の宴会だ・・マタたび酒を持ってこいー!!」周囲はあれやこれやのドンチャン騒ぎだ!!

宴会も・・お話も・・まだまだ・・続く!笑

                         byなりぼ



第12話              猫親分と仲間達


宴会も朝陽と共に幕を下ろし・・各々の猫達も・・それぞれの住処へと帰って行った!! 化け猫と猫親分は是までの経緯を語り合っていた・・。

猫親分「化け猫様も色々・・大変だったんすねー!」2猫は意気投合した・・・笑い声がこだまする!化け猫がこんなに声を出して笑えたのは・・

・・何年振りだろう?? 

化け猫「ところで親分・・その・・様は辞めてくれ・・様わ!!」

猫親分「えっ・・でも・・んんんんーん?じゃ・・なんと言えば?? 様を付けずに化け猫って言うのも?」困っている?

化け猫「そーだな・・ただの旦那でいいよ!化け猫のダンナ!ぶぅあはっっはぁああああ!!」

猫親分「でも・・化け猫は目立つんで・・山猫の旦那でどうですかい?」

化け猫「山猫かー!同じ猫だ・・化け猫でも山猫でも・・何でもいいさ!!」

猫親分「じゃっ・・旦那・・決まりだ・・山猫の旦那で!!」山猫の旦那に乾杯ー!!マタたび酒を酌み交わす2猫であった!

そこへ・・あの黒猫がヤッテきた・・・・?

黒猫「化け猫様とも知らずに・・失礼の数々・・本当にすいやせんでした!!命だけは・・お助け下さい!」黒猫は青い顔をしている。

化け猫「おぉーお!俺を連れて来てくれた・・猫か! 宜しくな! 今日から此処では・・山猫の旦那らしい!ぶぁははは!!」

猫親分「おい・・リュウ・・旦那の面倒はお前に頼んだぞ!」

化け猫「リュウ・・?おまえ・・人に飼われた事があるのか?」本来・・猫は自分の名前をもっていないのだ・・人がつけるほかには。

黒猫「へい・・1年ばかり・・でも・・どーも性に合わなくて・・出やしたがね・・世話好きな良い人間でしたけど・・1つだけ・・・

・・我慢できないことがあって逃げてきたんですわ!!」

化け猫「我慢出来ないこと? なんなのだ??」化け猫の耳が・・聞きたくて聞きたくて・・ヒクヒクしている!

黒猫「笑わないで下さいよ・・絶対に・・いくら・・旦那でも怒りますよ・・ウサギの耳の付いた・・ピンク色の服を着せられるんですわ!!」涙

化け猫「ぶ・・ぶ・・ぶぶ・・ぶぅあはっはぁあああ!!どっひゃははははぁあああああああああああああああああああああ!!!!!!

!!!!!!!!!化け猫は腹を押さえてひっくり返って笑っている!!お腹が痛そうだ!

黒猫「旦那ー!!!!!!!!!!!!笑わないって・・??」怒っている!

化け猫「笑わないって・・約束はしてないぞ・・でも・・すまんスマン・・飛んだ災難だったな!でも・・俺も見てみたかった!!!」

必死に笑いを抑えようとしているが・・ピンクのウサギが眼に浮かんでくる・・化け猫だった!

化け猫「リュウ・・どうせなら・・名前も・・ノバにしたら・・・・。」

黒猫「旦那・・性格悪いですよ・・まったくー!!」

化け猫「すこし・・酒を飲みすぎたかな・・笑って・・すまなかったな・・リュウ!」猫親分は酔い潰れている・・・?

猫親分「うぃー!!オゥー!リュウ・・居るかー?? 旦那を俺の別荘に案内してやってくれー!!うぃーっぷ!!」猫親分は転がっている!

リュウ「へーい!じゃ・・旦那・・案内しますんで付いて来て下さい!!」

化け猫「しかし・・親分・・良い奴だな!! これだけ大勢の猫に慕われて・・大した猫だよ!!」

リュウ「そーなんすよ・・この街も親分が来るまでは・・皆・・喧嘩ばかりして・・人間共からは野良猫共と嫌われて迫害されたり!

・・・でも・・親分のお陰でこの街の猫達は随分と住み易くなったんでさ!!詳しいことは明日・・呼びに来ますんで・・その時に!」

暫く・・歩くと・・目の前に神社が現れた・・立派な境内だ。

リュウ「さっ・・旦那・・ここでさ! 静かで暖房完備・・最高でしょ! ここの神主・・床暖入れてるんでさー!年配の檀家の為だとか?

何とか? お陰で此処はとても軒下とは思えないほど快適でさ!!旦那・・ではユックリして下さい! あっ!もし・・用があれば・・・

・・集会所の空地の何処かに・・婆猫がいるんで言って下さい!婆猫の孫猫達が直ぐにアッシに連絡とるんで・・駆けつけます!では・・。」

化け猫は・・暖かな環境のせいなのか?いや・・猫達の暖かな気持ちに触れたせいだろう・・・すやすやと眠りに入った!!

続く!笑

                       byなりぼ




第13話                 猫の会社




化け猫は久方ぶりに心置きなく・・ゆっくりと寝た!! すると・・黒猫のリュウが呼びに来た!!

リュウ「旦那ー!!山猫の旦那ー!!!起きてますかい?焼きたてのサンマを持ってきましたぜ!!食べたら紹介したい場所があるんで・・

・・アッシを呼んでください!」そー言うとリュウは落ち着かない様子で外の出て行った?

化け猫「焼き魚か・・?うん・・美味しい・・流石・・街の猫の食べるものは違うな!!リュウー!!食べたぞー!!」満足気!!

リュウ「さっ・・旦那・・アッシの後に付いて来て下さい・・親分の所へ案内します!!」リュウはそそくさと駆けて行った?

街の裏路地を通ると鄙びた商店街にでた・・八百屋や魚屋・・古本屋・・が並んでいる・・その一角に売り店舗と書かれている・・小さなビルがある!

リュウ「此処でさー!!旦那!」そー言うとリュウはビルの裏に回った・・すると・・小さな扉があった?よく見れば・・看板らしき??

かまぼこの板に小さく小さく・・キャットワークス登録所?と書かれている? リュウと化け猫は扉をくぐった!!

リュウ「おやびーん!旦那を連れてまいりました!!」

猫親分「おぃ・・こら!リュウー!!此処では親分と言うなと何度も言ってるだろーがー!!社長と呼べ・・社長と!!」リュウを睨んでいる!!

化け猫「?????????????」訳が分からなく戸惑っている?

猫親分「旦那ー!山猫の旦那!!どーぞこちらへ!さっ・・さぁ!此処はね・・俺が運営している・・会社でさー!街の猫に仕事を斡旋してるんでさー!

・・・仕事と言っても・・頭も力も要りません・・ただ少し愛想が良ければね!!旦那・・周り猫ってご存知ですかい?」社長の顔になっている猫親分!

化け猫「いや?初めて聞いたが?なんだ?」

猫親分「周り猫って言うのは・・猫好きの人間のお宅に訪問する猫の事をいうんでさー!可愛くて好きだけどずーつと面倒みるのは嫌だ!

   猫の毛が家の中に付くのが嫌だから家の中では飼いたくないとか・・好きだけど・・猫アレルギーだとか・・ね!

   そんな猫が飼いたいけど飼えないお宅を1日何件か訪問する・・人間は猫の仕草で癒される・・猫は時折・・御馳走を頂く!

   それが周り猫って言うんですがね・・俺の会社は・・そんな猫と人間の間を取り持つ会社なんでさー!!

   猫も人間も互いに好みもありますでしょ・・でも・・中々・・都合良くは見つからない!そこで俺の会社のネットワークが物をいうんでさー!!

   今ではこの街の半分の猫は俺の所に登録しているんですょ!!でも・・まだ・・人間に媚びたくないとか・・過去に酷い目にあった猫もいて・・

・・・大変なんですけどね! 中には俺を逆恨みする猫もいて・・困ってるんですわー!! そこで旦那・・旦那に頼みたいんです!」

化け猫「ふんふん・・大まかなことは解ったが俺に何を・・?」用心棒か?

猫親分「用心棒なんて・・そんなことは頼みませんぜ・・ただ・・そこのリュウと・・そんな猫と出逢ったら・・少しだけでも人間と仲良く出来るように・・

・・説得して欲しいんでさ! 旦那は色々な奴を見てきて判るだろうが・・俺はこの会社で金儲けをしようとは思っていないぜ!

報酬も1割しか取っていないし!それも時々・・宴会だってパーァ!と遣ってますしね!笑 旦那・・実はね・・俺の親父なんですけど・・・・

・・俺がまだ・・子供の時に人間の野良猫駆除たらに連れて行かれたんですわ。

俺が・・変な網に掛ったばっかりに・・親父は・・・・捕まったんですわ・・・自分からその網に入ってきて・・網と地面の間に少しだけ・・

・・隙間を作ってくれましてね・・そこから俺は・・まだ・・ちっちゃかったから・・抜け出せたんですが・・親父はそのまま・・うぅっ!」猫親分は泣いている。

化け猫「うぅーう・・そんなことが・・・親分・・辛かったな!」化け猫の眼も真っ赤になっている・・。

猫親分「そんとき・・俺は人間どもーって・・思ったんですけどね・・親父は命懸けで俺を守ってくれて・・最後に車で連れてかれるとき・・・・・・・

・・・おまえ・・助かって良かったな・・もっと気をつけろよって・・笑ってたんでさ!!」うぅうううーう。

化け猫「・・・・・・・・・守りたい物か。」化け猫の脳裏に・・あの猫や・・あの子供の顔が通り過ぎる。

猫親分「暫くして・・なんで親父は笑ってたんだろう?って・・考えたとき・・これが親が子供に対する想いなのかなー?子供の無事が一番・・その命を守る事が出来た・・

・・喜びの笑顔だったのかな・・と・・それとね・・野良猫って・・惨めだなって・・付くずく思いましたよ・・逃げ回って・・隠れて・・寒くってね!」涙を拭いてる。

化け猫「そーかー!!解った・・それで・・この会社を作ったのだな!!」

猫親分「そーなんです・・逃げ回るより・・むしろ・・近づこうって・・恐れるより・・共存しようってね!人間の中にも・・きっと・・猫好きの奴はいるってね!」

化け猫「猫好きは一杯いる!!」あの・・子供の顔が浮かぶ。

猫親分「俺もね・・それを信じて・・この会社を作ったんでさー! 今は登録する猫も少しずつ増えてきて・・お陰で魚を盗んだりする猫も減って!

   結構・・人間達とも上手くやってんですわー! 野良猫駆除の車も見なくなったし!! ただ・・年老いた頑固な猫達には・・まだまだ・・抵抗があるみたいで!

   そこで俺は・・旦那なら・・化け猫様の旦那なら・・強情な年寄り猫達も言うことを聞くんじゃねーか?と思ってここに来て頂いたんです。

   山猫の旦那・・いや・・化け猫様ー!力を貸して下さい・・お願いします!!」猫親分が頭を下げている。

化け猫「おいおい・・親分・・頭を上げろ・・俺の方が頭が下がる思いだ・・分かった・・説得すれば良いんだな・・引き受けた!」

猫親分「有り難えー!旦那ー!!今日から旦那は・・キャツトワークスの特別顧問に就任していただきますぜ!良かった良かった!」

こーして・・化け猫は妙なことから・・働くことになったのである!!

続く!笑          

                     byなりぼ



第14話                      恋猫



化け猫がこの街に来て・・2年が経った・・・今日も化け猫とリュウは街を見回っている・・・・。

リュウ「旦那のお陰で頑固な猫達も何匹か・・就職・・決まりましたぜ!婆猫の白も・・魚屋に最近・・居候してるみたいだし!

   三毛猫のヒゲ爺なんか・・宝くじ売り場のおばちゃんに飼われて・・大人しくしていますよ!笑 爺のヒゲに触ったら当選したとか何とか?

   ヒゲ爺ー!大人気なんすよー!ヒゲ爺は三毛猫だから・・若い頃・・物凄くモテモテでチヤホヤされたのに歳いくと駄目だなと・・落ち込んでいたのに!

   昨日なんか・・人間に頭を撫でられて喜んでましたぜ!笑 猫も人も・・年老いたひとりは淋しくなるんでしょうね・・ヒゲ爺の嬉しそうな顔!

   久しぶりに見ましたぜ!!」リュウも嬉しそうだ。

   まっ・・理由はなんでも・・良い人に飼われてくれれば・・野良猫も減るってもんでさ! これも旦那のお陰ですぜ・・いや・・化け猫様か?

   さっ・・今日は後・・ブチの所だけですぜ・・行きましょう!!」

化け猫「ブチも・・良い人間の所に就職出来るといいな・・リュウ・・上手くいけば・・また・・就職祝いを兼ねて宴会だな!笑!」

リュウ「ところで旦那・・おやびんから聞きましたでー!ぶぶぶ・・旦那・・今でも想っている好きな猫(好きな娘)の事!そこまで旦那が惚れた猫って?

   どんな方なんでやすか?」でへへ!!

化け猫「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

リュウ「旦那ーが惚れるくらいだから綺麗な猫だったんでしょうねー!キッと?」

化け猫「リュウ・・お前はいるのか?好きな猫?」話を切り返す・・化け猫。

リュウ「アッシですかい・・ええー!!いたんですけど・・。隣町のワタナベって所に飼われている・・スミちゃんて黒猫で綺麗で優しくて良い猫(娘)なんでさー!

   でも・・時折・・目付きが変わって・・{私の事が好きかい!}って・・ムチの様な長い尻尾で叩くでさー??それでね・・この前・・アッシがホンノ少し・・

・・・他の猫を見たら・・スミちゃんがいきなり・・{おまえなんか・・出て行けー!この豚野郎!}って振られたんですわ?豚じゃ無いのに?猫なのに?

   スミちゃん・・普段は・・本当に良い猫なんすけどねー?」

化け猫「ぶぶぶ・・そーかー!振られたのか・・残念だったな!!」リュウの顔を覗き込んで笑っている!

リュウ「でも・・旦那・・聞いて下さいよ・・昨日・・アッシ・・運命の猫と出逢ったんでさ!!」ニヤニヤしている。

化け猫「えっ?もーつぎの猫を見つけたのか?」化け猫は呆れ顔をして・・リュウの話を聞いている!

リュウ「もー!凄ーく!可愛い猫なんすょ!二つ隣の町の猫なんですがね・・焼き鳥屋の猫で・・ソネリンって呼ばれているんです!天真爛漫な笑顔が可愛いんすよー!

・・・おまけにマジックも出来る猫なんすよ!魚をあげたら・・一瞬で消したんですよ?美味しかった?って??しかし・・クルリと2回転しただけで??
   
   どーやって魚を消したんでしょーかねー?旦那??」リュウは考え込んでいる?

化け猫「ソネリン? どこかで・・?んーん? 猫ソネ?もしや・・・?」リュウの事が少しだけ・・心配になった!

リュウ「来週・・ソネリンと会う約束をしてるんでさ・・どこかで美味しい物を沢山食べに行こう!ってね・・今から楽しみで楽しみで!」リュウは浮かれている。

化け猫「・・・・・・・。リュウ・・そっか・・頑張れよ!」リュウの嬉しそうな顔を見て・・何も言えない化け猫であった。

リュウ「そだそだ・・旦那の恋猫は・・?」

化け猫「そーだな!美猫(美人)では無いけれど・・ただただ・・笑顔が似合う・・猫だったな!」

続く!笑

                          byなりぼ



第15話                     嫌な噂



化け猫とリュウは今日も巡回している・・・・。

化け猫「リュウ!お前・・最近・・少し痩せてないか?それに少しふら付いているし?大丈夫か?」

リュウ「旦那ー!あのね・・ソネリン・・あの猫(あのこ)!凄く・・食べるんですわー!とほほ? アッシは会社から頂いた報酬で貰った食糧を預けてるんですがね!

   ソネリンにみんな食べられてしまって・・貢いでも貢いでも!くぅううー!!ここ2・3日・・何も食べてないんです・・。」

化け猫「おいおい・・大丈夫か?そんな体で・・そーだ・・これを飲め・・俺が作った・・薬!」化け猫は金色の粒をリュウに手渡した!

リュウ「なんすか・・これ?」腹の足しになるのか?リュウは恐る恐る・・その薬を飲んだ!

化け猫「それは俺が昔・・作った物だ!今では作り方を忘れたが・・レシピは持っている!それを飲めば1粒で200mは走れる?」そー言うと化け猫は首から下げた巾着から・・

・・・古びてボロボロになっている小さな紙切れを出して見せた! 紙には「ねこたま!ひでん」と書かれている? その他に・・ヤモリの黒こげ尻尾・・コウモリの・・?

・・など・・100種類ほどの材料の名前が・・ひらがなで書かれている!今にも消えそうだが・・。

リュウ「気のせいか?力が湧いてくるような??あらら??」足取りが軽い??ついでに・・口取りも軽い??

化け猫「猫玉!と言うのだ!」

リュウ「うぉおおおおおおおおお!!気力が湧いてくる!!」リュウは元気ハツラツになった!

化け猫「ん?必要以上に効いているなー!そうか・・リュウは化け猫じゃないからな・・1粒で充分か!」初めて飲んだ時を思い返している!

リュウ「そだ・・ソネリン・・あの猫(娘)は怪物です・・笑顔の悪魔だ!!!でも・・アッシも男だ・・今度会ったら・・大食いバトルでぎゃふんと言わせますぜ!」

化け猫「落ち込むのも早いが立ち直るのも早いなー!お前わ!」元気を取り戻したリュウを見て笑ってる!

リュウ「あっ?悪魔と言えば・・旦那に伝える事があるんだった・・最近・・隣町に現れた・・悪魔?怪物の噂!知ってますかい?旦那!」リュウの顔色が変わった?

化け猫「いや?知らないが・・どんな噂だ?悪魔とか怪物とか?親分も・・何も言ってこないぞ!」

リュウ「旦那に余計な心配を掛けない様にと・・親分が皆に口止めしていたんすけど・・俺達の力だけでは・・もう駄目なんで・・。やはり・・旦那の力に頼るしか手がない。

   旦那・・今晩・・緊急猫集会を開きますんで来て下さい!お願いします・・・。伝えましたよ・・アッシはこれから噂の情報収集に行きますんで・・では今晩!」

リュウは化け猫に伝言を伝えると・・何処かに消えた?? 化け猫も嫌な胸騒ぎを感じていた・・・・・・・。

日が沈み・・月が昇る頃・・集会所の空地に・・どこからともなく猫達が集まって来た!

勿論・・その中心には猫親分が座を構えていたが・・?何時にもなく落ち着きがない??

猫親分「リュウー!おぃ・・ちゃんと旦那に伝えたんだろーなー!!!」

リュウ「おやびん!!ちゃんと伝えましたよ・・ちょつと見てきます!!」リュウが出ようとした時に化け猫が現れた!!

化け猫「親分・・遅くなったな・・すまん!」そー言うと猫親分の隣に座った!!

猫親分「旦那・・良く来てくれました! 本当は・・旦那の耳には余り入れたくは無かったでさー!出来る事なら・・俺達の力でって・・。」

化け猫「一体・・何があったんだ? 親分!!俺に出来る事なら何でもするぞ!!聞かせてくれ!!」

猫親分「へい!実は最近・・隣町に猫殺しが現れたんです・・そして・・等々・・この街からも1匹・・犠牲者がでたんです!以前にも似た様な事件があったんですけど・・・

・・・今回の奴は・・酷過ぎる・・悪魔だ!俺の調べたところ・・隣町の猫が尻尾を切られたり・・足を切られたり・・眼を潰されたり・・火を付けられたり・・・・。

   30匹以上の犠牲が出てるんです・・・。」猫親分は怒りで震えている。

化け猫「親分・・何故・・俺に直ぐに言わなかった!絶対に許せん! 昔・・あの猫も・・そんな奴に追われて怖い思いをしたと聞いた事がある・・前の奴かな?

   卑劣な奴だ・・親分・・どんな人間だ!!! 居場所は突き止めたのか?? 俺に教えろ!!」

猫親分「旦那・・俺達に力を貸してくれますかい!有り難い・・居場所は下っ端猫共の調べで判っています!!でも旦那・・相手は人間です!大丈夫ですかい?

   それに・・この前の宴会の時に言ってましたよね・・今の俺の力は昔の10分の1位しか無いと!!」不安そうに化け猫を見る。

化け猫「あぁー!確かに今の俺の妖力は殆ど無い・・昔の俺だったら・・スグにでもそいつを呪い殺してるさ!! でも俺は化け猫だ・・妖力も少しは残ってるしな・・

・・・すこしだけ俺にも考えがある? 俺に任せろ!!」猫親分の目を見ている!

猫親分「旦那・・有難う・・本当に・・話して良かった! 奴の事・・もう少し詳しく調べさせます・・何か必要な物があったら何でも言って下さい!!」

化け猫「あぁー!有難う・・親分!俺が必ず・・仇を取ってやる!!」

その夜・・空き地から・・歓喜とも狂喜とも付かない? 猫の鳴き声が響き渡った・・・・・・・・・・・。

続く!笑

                      byなりぼ


第16話               トレンチコートの男


化け猫がキャットワークスに顔を出すと猫達が慌ただしく働いていた。

猫親分「旦那!お早う御座います・・リュウの野郎は今・・下っ端猫達とアイツの事を調べに出ています!!夕方には帰って来ると思いますが!!」

化け猫「しかし親分も大変だな・・やっとこ此処に登録する猫が増えてきて・・猫と人との関係が上手く行き出したのにな!」

猫親分「旦那のお陰で・・強情な猫達も・・随分・・人間に気を許すようになってきたのに・・・寄りによって・・こんな時に・・あんな野郎が現れるなんて!」

化け猫「絶対に許せんなー!昔の力が・・今の俺にあれば・・・・・・。」

猫親分「そうそう・・先日ね・・此処の商店街の魚屋のおばちゃんがね・・俺を見て・・よっ!猫社長!!って呼ぶんですよ・・でね!おばちゃんが言うには・・

・・・あんたが見回ってから・・ウチの魚を泥棒する猫がいなくなったってね!笑 そんで・・大きなサンマをくれましてね!笑 俺・・恰幅がいいから見る者には・・

・・わかるんだなーと!ははは・・猫社長って! 人間に言われたんですぜ!!人間に・・・・。」

化け猫「猫と人とが仲良く出来る環境を作るのが親分の願いだからな・・・・・・・・・・・・。」

猫親分「まっ・・仕方ないでさー!猫でも人でも良い奴もいれば悪い奴もいる・・ぼちぼち・・やっていきますわ!」

化け猫「ところで親分! リュウの毛・・何本か無いか?」鼻でリュウの匂いを捜している?

猫親分「毛? 毛ですかい? 一体・・何に?其処らへんにあると思いますけど!あっ・・ありやした・・これこれ!」リュウの毛を3本・・化け猫に手渡した!

化け猫「おっ・・貰っていくぞ!!んーん?匂いが薄いな!!」毛の匂いを掻いて頭を傾げている?

猫親分「旦那?リュウの毛で何を・・・。」

化け猫「リュウは隣町に行ったのか?」

猫親分「へい!そーですが・・走っても2時間は掛かりますぜ!待っていれば夕方には戻ってくるはずですが・・。」すでに化け猫の姿が消えていた?

化け猫は・・手をぺろりと舐めると・・濡れた手を自分の鼻に擦った?妖術・・犬の鼻! すると化け猫の鼻が少しだけ高くなり・・猫なのに犬の鼻の様な形になった?

化け猫の嗅覚が数百倍上がった!! 化け猫はリュウの毛の匂いを嗅ぐと・・今度は地面に座り込み・・足の裏に唾をかけた?妖術・・猫足・・俊足!!

化け猫は・・風の様に消え去った・・・・・・・・・・・。

リュウ「アイツか? 怪しげなトレンチコートの男!あっ・・ポケットになんか入れている?」リュウは鉢植えの陰に隠れて・・男を観察している!

化け猫「アイツか? リュウ!」いつの間にか・・リュウの横に化け猫がいる。

リュウ「ぎょええええええ!!!!!!」リュウは気配もなく・・いつの間にか隣にいる・・化け猫に驚いた!!

化け猫「おぃおぃ・・声がデカイ!!」リュウのびっくりした声に化け猫はビックリした!!

リュウ「旦那・・いつの間に?びっくりしましたぜ・・それより・・アイツですよ・・あのトレンチコートの男!!」

化け猫「なんだか・・冴えない奴だな・・気の弱そうな?本当にアイツなのか?」

リュウ「間違いありやせん・・手下の猫にも調べさせたんですがねー!アイツ・・会社で怒られて・・ぺこぺこ・・頭ばかり下げてるそうですよ!

   アッシの勘では・・そのストレスを猫達にぶつけてんだと思うんですが・・自分より弱い猫達にね!酷い話でさ・・・・。

化け猫「自分が思うようにいかない事に腹立って・・猫に八つ当たりか!卑劣なやろうだな!文句の言えない者に当たるなんざ最低だ!」

リュウ「ほらほら・・旦那・・あのポケットに・・どうやら・・煮干しとまたたびを隠してるみたいなんですわ!!」微かに煮干しの匂いがする。

化け猫「なるほど・・煮干しで誘い出して・・またたびで動けなくするんだな!!猫が朦朧(ちゅうちょ)しているところを・・けっ!なんて野郎だ!」

リュウ「毎週・・日曜になると・・ああして・・トレンチコートにサングラスをして・・猫を物色してるんですわ!ただ・・弱った事に少しでも気配を感じると・・

・・・スグに車の中に隠れるんです!まぁー・・アイツのしていることは他の人間から見ても犯罪ですからね・・犯罪!!」

化け猫「アイツ・・多分・・お前より気が小さいぞ! リュウ・・お前は仕事の事で・・ぷんぷん・・と・・親分に文句言ってるもんな!」笑

リュウ「いつも・・扱き使われてますもんね・・文句や愚痴の一つ位・・出ますぜ!」

化け猫「アイツは其の吐き出す処が・・猫にしかねえーのよ!自分に怯える猫にしかな!!」化け猫は怒りでわなわなと震えている・・。

リュウ「情けない奴ですね・・自分より強そうな者には何も言えないってか?ダメもとで当たる事も出来ないのか?」

化け猫「その点・・おまえは凄いよなー!!笑 あの猫ソネにもS猫にも当たっていくんだから・・俺でも無理だ!」笑

リュウ「アッシはいつだって・・チャレンジャーですもん!ってか?猫ソネ?S猫って??」

化け猫「いや・・何でもない・・こっちの話だ!笑 それよりリュウ・・アイツの車のルートを調べてくれ!!」化け猫は何か考えている。

リュウ「へい・・解りましたけど・・アイツ・・もうひとつ・・隣の街から峠を越えて・・この町に来るんでさー!更に詳しく調べて置きますけど・・?」

化け猫「峠か・・んーんん・・そこしかないか・・・。リュウ・・時間も正確にな!」

リュウは・・化け猫に言われた事を調べに・・また・・化け猫も策略を練りつつ・・その男の傍らを後にした・・・・・。

続く!笑         

                       byなりぼ



第17話                峠の対決



化け猫とリュウは息を殺して山道のガードレールに身を潜めて・・その時を待っていた・・・・・・・・・・・。

化け猫「ここを通るんだな! そろそろか?リュウ・・お前は危ないからここで待っていろ!!」

リュウ「そろそろですけど・・旦那・・アッシも何か?手伝います・・猫の手ですけど!!!」

化け猫「ありがとな! 俺に何かあったら・・後は頼んだぞ!おっ・・着たみたいだな!じゃあーな!・・・。」化け猫がリュウの傍から離れた。

遠くの方から・・ライトを照らした車がやって来る・・この峠を通る車は・・疎らだ・・アイツに間違いない!車がどんどん・・化け猫に近づいて来る!!

化け猫は神通力を使った・・・・・。

化け猫「やはり・・駄目か! 波長が合わないな・・クソ!!」神通力は互いの気(気持ち)が察知しなければならないのだ!

トレンチコートの男の車が・・化け猫の前を通り過ぎてしまった・・・・・・・。

化け猫「結局・・これしか・・ないのか?」少し考えたが・・意を決した! そして静かに化け猫は尻尾の封印の帯を取った!

コートの男「ははっはは!お前らの命なんて・・俺次第だ!!怯えた表情しやがって・・俺なんて・・お前らよりな・・もっと・・怖い思いをしてるんだ!

・・・・・毎日毎日・・あの馬鹿上司に怒られてな!!あいつもお前らも・・虫けらだー!はっははは!」男は運転しながら・・自分が虐待した・・猫の写真を見ている!

一枚の写真には・・死んでいる・・猫の体に馬鹿上司!と書かれてる・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

化け猫は俊足を使った・・・・・そして・・コートの男の車の前に飛び出した!!!

コートの男「んん?何だ?」男が前をむいたとき・・・ヘッドライトに照らされた大きな猫が・・そして・・その猫の影が男の車を包んだ?

静かな・・峠の山道に男の叫び声がこだました・・男の車は山道を外れ・・崖下に転落した。

リュウ「旦那ーああああああああああああ!!旦那ーぁああああああああぅ?」大きな音を聞いて・・リュウが駆けつけてきた。

リュウは周囲を捜した・・化け猫の姿がない? 男の車は崖下でクラッシユしている!男が大きな猫の陰に驚いて・・ハンドルを切ったとき・・車体が化け猫をかすめたのだ!

車が崖下に落ちると同時に・・化け猫も崖下に飛ばされた。

化け猫「うぅーううっ!何とか間に合ったか・・6番目の魂!でも・・これで俺も地獄行・・決定だな!ははは・・・。」少し離れたところから・・リュウの声が聞こえる!

リュウ「あっ・・旦那・・しっかり?大丈夫ですかい? これは大変だー!!アッシはおやびんに連絡して・・すぐに戻りやす・・少しだけ待ってて下さいね!」リュウは猫足で

・・駆けて行った!!

化け猫は・・命は有るものの・・息絶え絶えだ・・見れば・・左眼も失っている・・左耳も聴力を失っている様だ・・・。

化け猫は・・夜空を見つめている・・今にも途切れそうな意識で・・ただ・・ぼーっと考えている!

化け猫「綺麗な星だ!!闇の世界に落ちたら・・こんな星も見れないんだろうなー?相変わらず俺は馬鹿な事ばかりしてるな!命の契約で浄化させるハズの魂をこんな事に使うなんて!

   契約違反は・・永久の地獄の闇世界いきだ・・でも・・スッキリと行けそうだ!!はっはは・・・。」

リュウ「おやびーん!!大変だー!!大変だーあああああああああああああ!!!!!!!!旦那がぁああああああー!!!」

猫親分「リュウ・・落ち着け・・とにかく・・落ち着け・・旦那がどーした??なにがあった??おぃ・・リュウー!?」猫親分は慌てている?

下っ端猫「社長ー!親分ー!の方こそ・・落ち着いて下さい!!」纏まりのつかないのが猫の会社だ?

リュウ「旦那がねー!あの野郎を遣っ付けてくれたんすょ!!」おぉおおおおおおお!!歓声があがる!

猫親分「本当ーか!旦那が・・旦那が・・仇を取ってくれたんだなー!で・・?旦那は・・何処に??リュウ!!」

リュウ「旦那は・・まだ峠にいます・・大怪我をしてるんでさー!!で・・おやびんに知らせに・・・・。」

猫親分「馬鹿野郎ー!!それをすぐに言え・・!リュウ・・皆を集めろー!!旦那ー!!待ってろ・・すぐ行くからなー!!!」

リュウ「おやびん・・?でも・・旦那・・まだ魂が2つあるから・・大丈夫と違うんですか?」

猫親分「馬鹿・・魂が脱け出してしまったら・・終わりだ!しかし・・旦那は馬鹿だ・・大馬鹿野郎だ・・あんな野郎の為に大切な魂を使ったのか!!」

リュウ「おやびん・・あの野郎の為に使ったんじゃないすよ・・旦那は・・アッシらの為に・・・・・。」猫親分が睨んでいる!

猫親分「リュウ・・だからお前は馬鹿なんだよー! そんなことは充分過ぎるくらい分かっている・・俺が言いたいのはな!!いや・・お前に言っても無駄だ・・もういい!」

リュウ「そんな馬鹿馬鹿・・怒らなくても・・・・。おやびんもあいつの上司みたいに書かれますぜ!」ぶぶぶ!

猫親分「さっ・・あほ・・言ってないで・・すぐに行くぞ!!」出発ー!!!!!

リュウが猫親分に知らせに走った後・・化け猫の方では・・・・崖に落ちた男が携帯で連絡を取って呼んだのか? パトカーやら救急車やらレッカー車やらが集まり・・

静かなはずの峠がサイレンの音やパトランプの赤や黄色や青色の光の点滅によって華やいでいた?

化け猫「んん?花火か?赤や黄色や・・青?空が輝いている・・あのオーロラの森みたいだ・・・・。」左の聴力を失くした化け猫には・・煩いサイレンの音も・・ただ・・

・・・眠りを誘う・・子守唄の様に聞こえる。

あのトレンチコートの男はというと・・悪運強く生き延びた様だが? 崖下に落ちた車内から・・虐待された猫達の写真が警察官によって見つけられ・・事情聴取されている!

男は複雑骨折と頚部損傷・・・ただ・・警察の尋問にも「3mの大きな猫が?」が襲ってきたとか?酷く・・怯えた顔で・・「猫・・怖い!」としか言わないのである?

もしかすると・・化け猫の力だけではなく・・これまで男が虐待した猫達の強い想いが怨念が・・男の記憶の中に入り込んだのかも知れない?

続く!笑            

                        byなりぼ


第18話                言いたい事



猫親分を始め・・47匹の猫達が怒涛の如く峠の方角に駆け抜けていった・・・。

リュウ「旦那ーああああああああああ!!戻りやしたでー!!おやびんも仲間も一緒ですぜ!!」大勢の猫達が化け猫を取り囲む!

化け猫「おぅ・・その騒がしい声はリュウか? 親分も一緒か・・良かった!!」そう言うと化け猫の意識が途切れた・・・・。

リュウ「おやびーん・・旦那が・・旦那が・・・????」

猫親分「おぃ・・こら・・静かにしろ!!」親分は・・化け猫の体に耳を当てた・・。

リュウ「・・・・・・・・・。」」

猫親分「お前ら・・安心しろ!・・旦那は俺達が来たんでほっとして・・眠っただけだ。 さぁーあ・・おまえら!旦那を会社まで運ぶぞー!そーっと・・静かに素早くなー!!」

リュウ「おやびん・・旦那は・・ちゃんと生きてるんですね!!ちゃんと・・・。」リュウの眼が兎の眼のように赤くなっている。

猫親分「リュウ・・ご苦労だったな・・旦那は・・もーう・・大丈夫だ!! しかし・・大した旦那だ・・このお方は・・。こんなに体もボロボロになって・・生きてる方が不思議だ!

   旦那・・有難うよ・・俺達の仲間の仇を討ってくれて!」傷だらけの化け猫を見て猫親分は心の中で密かに感謝した!!

化け猫を運ぶ・・猫達は・・まるで討ち入りでも終えたかの様に晴れやかな足取りで峠を後した・・朝靄の中を・・?

無事・・化け猫一団は・・会社に着いたが・・・化け猫が目を覚ましたのは・・三日後の朝だった・・・・・・・・・・・・・。

化け猫「うぅーうん?よく寝た・・あたた・・体が痛い? んん?周りがなんか・・ぼやけてるな?目を凝らすと・・とぼけた猫の顔が見えた??」

リュウ「旦那ー!!目が覚めやしたね・・このまま・・ずーっと眼が開かないのかと心配したんですよー!!おやびーん!旦那・・起きましたよー!!」

猫親分「やっとこ・・起きなすったかい!!さっ・・立てますかい?朝飯の支度が出来てますぜ!さっ・・こちらへ!!」

目の前には・・とてつもなく大きな・・まぐろの生き造りやら・・マグロの丸焼きやらが並んでいる?? リュウはマグロの兜煮を頭に被って遊んでいる?

化け猫「親分・・また・・なにか?事件でもあったのか?? それとも・・何処かで盗んだとか??」頭を傾げている??

猫親分「あっ・・このマグロですかい・・これは隣町の親分が・・仲間の仇を討ってくれた・・旦那にってね・・わざわざ・・隣町から持って来てくれたんですよ!!

    隣町の猫の親分・・寅次って言うんですがね・・旦那の事!べたべたに褒めてましたよ・・で・・旦那に是非とも食べて貰いたいって・・このマグロでさー!笑

   あまりの大きさに俺もリュウもびっくりしましたよ!旦那が寝ている間に・・隣町でも有名猫ですぜ!!はははは!!

   で・・旦那が目を覚ましたら・・皆・・宴会だってんで・・旦那が寝ている間・・結構大変だったんですよ!! 旦那・・今日は皆で宴会ですぜ!!」

化け猫「なんだか楽しそうだな・・今日一日!!痛たた・・た!俺・・少し・・外の空気を吸ってくるよ!!」化け猫は外に出て行った・・。

化け猫はふらふらと歩きながら・・猫親分から借りている別荘に帰った・・そして・・そーつと鏡に自分の顔を映してみた!!

化け猫「こりゃ・・ひでーゃ!!これじゃ・・ホントに化け猫だ!!ははは・・。どーりで見えにくい訳だ・・片目しか無いや・・・・。ホント・・俺・・何やってんだか?」

・・・ふと・・化け猫の頭に・・あの子供の顔が浮かぶ! もーう別れてから・・すでに3年の月日が流れている・・・。子供の事だから俺の事もスッカリ・・忘れているな!

・・・例え・・会っても・・この顔じゃな? あんときのように今でも元気にはしゃいでるのかな? 怪我をしたせいか? 少しだけ・・情愛の念に駆られる化け猫だった!

リュウ「旦那ー!!居ますかいー?あっ・・いたいた・・こんな所で何をしてるんでやんす?皆・・旦那を待っていますぜ!!何時まで経っても来ないし?探しましたよ!!

   すでに宴会始ってますよ・・おやびんは・・旦那は何処だー!!!!!!!って・・暴れてるし!!さっ・・行きますぜ!!旦那!」

化け猫「リュウ・・お前に頼みたい事があるんだ・・この子を捜してくれないか!!」化け猫は巾着から・・子供に貰った・・あの診察券をリュウに手渡した・

リュウ「へい!良いですよ・・捜して見ますけど・・それより早く・・宴会に・・おやびんがトグロを巻いて・・旦那を待ってるんでさ!さっ・・旦那!」

リュウに連れられ・・会社に戻ると・・宴会場になっていた!! 親分はべろべろに酔っている・・親分が化け猫を見つけた!!

猫親分「おぃ・・旦那・・こっち・・こっち・・さぁーまずは一杯・・続けて・・三杯・・ぶぶぶ・・ほれほれ・・もっとぐびっと!!」互いに・・何杯か飲んだとき?

猫親分の態度が豹変した? 周りの猫は・・知ってか知らずか・・少し傍を離れた?

猫親分「旦那・・俺・・旦那にはホント・・感謝してもしても・・しきれないほど感謝してるんですぜ!障害に一度会えるか会えないかの本当のダチ(親友)だって思ってる・・

・・だから・・言うんですぜ・・化け猫か・何だか・・しらねーけど・・旦那は大馬鹿野郎だよ!!俺達より・・200年も300年も長く生きてるか知らないけど?旦那は・・

・・旦那は・・余りにも・・命って物を軽く見ている・・自分の命を・・。俺達は旦那と違って・・10年か20年程しか生きられねー!中には喧嘩の怪我が元で5年で死ぬ奴もいる・・

・・だから・・俺達はその10年20年を全力で精一杯・・生きてるんでさー!!なのに・・旦那は・・理由はどーあろうが・・魂がまだあったかもしれねーが余りにも自分勝手でさ!

俺の親父は旦那も知っての通り・・俺の代りに捕まって亡くなった・・だから・・俺は俺の命は俺だけの物じゃないと思っている・・親父から与えられたもんだと・・他の奴も同じだ・・

一人で勝手に生まれてきたわけじゃねー!生んでくれた物が与えてくれた物があるんでさー!だから・・決して・・命は魂は粗末にしていけない・・・・・。うぅうーうう。」

化け猫「親分・・俺だって・・命の価値・・重たさ・・尊さは・・分ってるさ・・ただ・・俺は・・俺は・・・・・。」化け猫は最後の言葉を・・言う寸前に伏せた!!

猫親分「旦那はわかっちゃ・・いねーょ!!ひっく・・それに俺が旦那と出逢ってから・・どれだけ頼りにしてたか・・どれだけ大切なダチなのか・・・・・うぃっく・・ひっく!」

猫親分は・・この晩・・泣いたり笑ったり怒ったり・・朝になるまで・・化け猫に絡んできた!!笑 そして・・酔い疲れたのか絡みつかれたのか・・いつの間にか寝ていた!

化け猫「親分・・有難うな・・おまえの言う通りだ・・俺は長く生きているせいか・・どこか・・命を軽んじてたのかもしれないな!でもホント・・お前もこの街の猫達は良い奴らだな!

・・・今日の宴会は・・本当に楽しかった!!」

化け猫が言おうとして・・伏せた言葉・・言葉の真実を・・・・いつか・・どこかで・・知る機会があるかも知れない?

続く!笑

                         byなりぼ

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