豪風・豪栄道の取組前に女性客が乱入し、土俵上に上がる前代未聞のハプニング。錦戸親方(右から3人目)が取り押さえようとする(左は高見盛)
◆大相撲秋場所11日目(19日、両国国技館) 新入幕の豪栄道(21)=境川=が、ハプニングを乗り越えて優勝争いの単独トップに躍り出た。
2敗の豪風(28)=尾車=との一番で立ち合い直前、女性ファンが土俵に上がる事件が発生。
すぐに取り押さえられたが、豪栄道は予期せぬ事態にも動じることなく豪風を押し出し、1敗を守った。
横綱・白鵬(22)=宮城野=が平幕の豊ノ島(24)=時津風=に敗れ、21歳の若武者が優勝争いの単独トップに立った。
事件は豪栄道が最後の塩を取りに行った瞬間に発生した。正面と西の間の通路から、40代と見られる女性が接近。
「福山雅治=悪霊に取りつかれている」などと意味不明な文章が書かれた大量のビラを抱え、「やめて下さい! 親方! 親方!」と奇声を発し、女性警備員の制止を振り切って土俵へ向かった。
異常を察知した西の錦戸審判員(元関脇・水戸泉)と、控えにいた高見盛(31)=東関=が制止に動いたが、女性は一瞬早く両ひざを付くように土俵に上がってしまった。
すぐに錦戸審判とファンらが土俵から引きずりおろし、高見盛も加わって通路に連行。協会は110番通報し、身柄を本所署に送った。
あってはならないトラブルに錦戸審判は「力士がまじめに取っているのに、邪魔して欲しくない」と憤る。
高見盛も「心臓に悪いッス。真剣勝負の最中に土俵に上がろうという神経が分からない」と興奮気味に振り返った。
だれもが動揺した大ハプニングだったが、土俵上の豪栄道は冷静だった。
「自分からは見えなかったので、何が起きたのか分からなかった。
動揺はなかったです」土俵下での異様なざわめきにも、心はぶれなかった。
立ち合いも低く当たり、途中、相手の引きにも動じず、一気に押し出しで新入幕で10勝に到達。
「前に出ることだけを考えて落ち着いていけました」ハプニングを乗り越えた白星に、支度部屋でも冷静に言葉をつないだ。
結びで白鵬が負け、ついに優勝争いで単独トップに立った。
12日目は小結・安馬(23)=安治川=と対戦。1914年の両国以来、93年ぶりの新入幕Vに大きな関門となるが「むちゃくちゃ強い人なので、意識せず自分の相撲を取るだけです」。
女性が土俵に上がっても動じない強心臓。怖いモノなしの21歳が優勝へ突進する。
(2007年9月20日06時05分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20070920-OHT1T00082.htm
このニュースでいったいビラに何が書かれているんだろう?なんて思っていたのですが、まさか「福山雅治=悪霊に取りつかれている」とは思いませんでした。
でもなぜ?福山雅治の内容で土俵の上じゃないとダメだったのでしょうか?
まったくもって不思議です。