群馬県高崎市のデータベースコンサルタント、ITシステムアドバイザー「なみぶたぁのだんな」(@namibuta)です。
マンションが傾く!
最近、マンションの杭偽装問題が世間を騒がせています。
基礎工事として強固な地盤まで杭を打ち、その上にマンションを建てるわけですが、
その杭が強固な地盤まで届いてなく、マンションが傾いているというとんでもない問題が起きました。
杭打ち業者が偽った資料を作成して発注元に提出し、発注元側もそれを見抜けなかったそうです。
購入者としては、大手不動産会社が販売した物件ですから全幅の信頼を置いていたでしょうから
裏切られたという気持ちでいっぱいでしょう。
また問題のマンションの杭打ちをした責任者が担当した他の物件も疑われています。
杭打ちをした企業に責任がありますが、個人的には発注側の資料のチェックにも問題があると思います。
損をするのは消費者
建設業界の受注構造が多層化していることを問題視しているメディアも多くあります。
発注元が下請けに丸投げをし、結果については書類だけで判断。
これでは責任の所在が曖昧になりますね。
また多層化することで余計な中間マージンが発生し、消費者が購入する際の価格に跳ね返る。
購入者が一番損をしている訳です。
建設業界だけの問題か
今回、下請けの立場の弱さ、納期絶対主義にも問題があるといわれています。
前出の多層化も含め、これは建設業界だけかというとIT業界も同じ構図になっています。
システム開発を行う場合、「使用者みずから開発する」というケースも希にありますが、
外部の会社に委託するのがほとんどです。
委託された会社(元請けと呼びます)は自分達で開発を行うこともありますが、それも希。
IT業界は慢性的な人材不足。仕事量の割に要員が足りません。
この結果、建設業界のように、下請けに依頼することが一般的になっています。
下請けも一次請け、二次請けと多層化しています。
最近、「下請け」という単語のイメージが悪いので「パートナー」と呼び、対等な立場であるかのように表現していますが、「元請け」と「下請け」の間には明確に上下関係が残っています。
バブル崩壊以後の悪習
この体制は今に始まったことではなく、昔から行われています。
世間同様にIT業界もデフレが進み、お客様からは短納期・低料金が強く要求されています。
そのしわ寄せは、下請けに回ってきます。
バブル崩壊、リーマンショックで下請け企業の体力が下がっている中で、
仕事を受ける為に色々な犠牲を払わざるを得ません。
如何に早く、お客様の要求に応えるか。「納期厳守」が第一。
「品質重視」も叫ばれていますが、結果二の次になっているケースが多くあります。
日本神話の終焉とも・・・
バブル崩壊以後の日本の手法が過渡期に来ていると最近強く感じます。
日本の会社だから品質が高くて不具合が少ない。そう思っている方も多いと思います。
それは過去の話。
今回の問題で、一概にそういうことは言えない時代になったのではないでしょうか。
製造者のモラル向上はもちろんですが、購入者側、発注者側も企業任せにせず、
もっと厳しい目を持つことが必要だと思います。
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