YOSHIの果てしない旅(人々との出会い、そして別れ)

ソ連、西欧列車の旅、英国滞在、欧州横断ヒッチ、イスラエルのキブツ生活、シルクロード、インド、豪州大陸横断ヒッチの旅の話。

ウェールズの旅~ウェールズを旅して見た事、感じた事

2021-09-12 09:11:40 | 「YOSHIの果てしない旅」 第5章 イギリス
     △コロブレンのヘンドリッドの滝(Hendryd Falls)の裏側から

・ウェールズを旅して見た事、感じた事
 ウェールズの旅は今日で終った。ウェールズについて私が見た事、思った事等を纏めてみた。
 ウェールズは、四国と比べてやや広い面積で、13世紀まで独立国としてローカル色豊かな国作りをしていたらしく、風景や街並みもイングランド本国と異なった佇まいをしていた。交通や案内に関してはウェールズ語と英語で書かれ、商店の看板もウェールズ語で書いてある店があったし又、至る所にローカル的な存在が見られた。
 地域的、文化的に見ても南北に分かれているように感じられ、彼等の住む地方で「北の人」、「南の人」と区別して、地理的にも区別していた。
 ウェールズ語は、北の人に聞くと「南の方がよく使っている」と言うし、南の人に聞くと「北の方が使っているようだ」と言っていた。いずれにしても、日常語としてウェールズ語を話されている事は、事実であった。シーラの話で、ウェールズ人は「50%50%で話されている」と言っていた。
 対照的なのは風景であった。南は緩やかな丘陵地帯が続き、牧畜として恵まれ、羊が多く放牧されていた。北は峻険な山岳美と大小の湖沼に恵まれ、自然美を楽しませてくれた。そんな自然美に恵まれたウェールズをヒッチの旅が出来た事は、大いに社会勉強が出来たし、最高の気分であった。 
 ウェールズは、自然に恵まれているにもかかわらず観光地化されていないので、逆に不思議であった。しかし観光地化されていないその事が、私は凄く嬉しかった。美しい山や湖があると、直ぐにホテルやレジャー施設を建設する何処かの国と違って、「自然を残す、愛する、保護する」と言う気持が大事にされていると感じた。
 日本の道路は、地方へ行くと殆どが砂利道か泥濘の道であるが、ウェールズの道路は、どんな山の中に入って行ってもよく整備され、本当に感心した。
4~5年前に私がサイクリング自転車で沼田へ行った時、17号国道は本庄を過ぎると砂利道になり、高崎~前橋間は整備されていたが、前橋を過ぎてから泥道に変わり、渋川を過ぎてから凹凸が酷くなり、ぐしゃぐしゃな、或はひどい水溜りの悪路の道であった・・・(「小さな旅 その2」より)。
 南ウェールズの道路は、所によって急なアップ ダウンが多くあったり、所々に羊や牛が道路の真ん中に群がっていたり、道路を横断中であったり、私はそんな光景によく出会った。この様な時、ドライバーは慌てず、ホーンも鳴らさず、羊や牛が退くか、通り過ぎるまで待っていた。ウェールズは、そんな心のゆとりを感じさせる人々と牧歌的な景色が印象的であった。
 ウェールズを旅して最も良かった点は、「色々な人々に出逢えた」事であった。道中、色々な話をして情報を得たり、或いは親切にして貰ったりして、生涯忘れえぬ良き思い出となった。『この恩返しの気持として、日本で困っている外国からの旅人を見掛けたら、今度は彼等の手助けをしよう』と思った。
 ヒット率は、ストックホルム~オスロ間をした時よりも効率が良かった。ウェールズ人の純朴な心、心の大きさ、親切心があったからだと思う。ヒッチ率が悪いのは、女性1人の車、高級車、そして大型トラックであった。これらを分析すると、『成る程』と理解出来る面があった。
 1日、日本円で400円~500円程度の費用で旅をして来たが、それは確かに大変な所もあった。でも良い天気の日ばかりであったら一生涯、旅をしていたい心境にもなった、そんなウェールズの旅であった。




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