・昭和44年4月9日(水)晴れ(レストランの仕事を見付ける)
今日、Employment Office(公営の雇用事務所)へ行って見た。大勢の白人外国人労働者が職を求めて来ていた。私も一応、申込書に必要事項を記入し順番を待った。
「労働許可証を持っていますか。」と私の番が来て担当係から尋ねられた。
「持っていません。」と答えた。
「それでは移民局へ行って、労働許可申請書を提出して、労働許可証を貰って来て下さい。」と担当者。しかし査証延長も侭(まま)にならないのに我々日本人が、観光ビジター用の査証で労働許可証が下りるとは考えられなかったので、申請しに移民局へ行かなかった。
仕方なくロンドンの様に自分で見つける事にした。レストランでの仕事を求め、シドニーで一番の繁華街・ジョージストリートを中心に20軒程回った。ロンドンの時は恥ずかしさがあったが、今回はもう必死であったので、『恥ずかしい』とか言っていられないし、実際に恥ずかしいと言う感情は既に無かった。
仕事探しに市中を懸命に回った結果、ジョージストリートのレストランSteak House(ステーキハウス)と言うお店で、「日曜日の午後5時から9時45分までの皿洗いの仕事ならある」とマスターが言った。それは1週間に1日、しかも日曜日の夕方からの仕事で、到底引き受ける条件でなかったが、私は取り敢えず「OK」して、その仕事をキープしておく事にした。そして後にもっと良い条件の仕事が見付かれば、それから断れば良いと判断した。
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