チームMONOKY

山好きのロートル(老頭児)な仲間です。チーム名はメンバーのイニシャルです。

薬師岳・立山縦走2011/5

2011年05月16日 | 五月山

          薬師岳~一ノ越 縦走

・山行日:2011/4/29~5/5、メンバー:中山(記)、大内(写真)2011yakushi2

・山行日:2011/5/2~5/5、メンバー:村田、多賀谷(国際山岳ガイド)、富山(山岳ガイド)

 村田さんが、昨年の山スキーの継続として、薬師岳から立山一の越まで山スキー縦走を計画した。多賀谷・富山ガイドと5/2にヘリで太郎小屋に入山すると言う。それではと先行して縦走しようと、大内さんと2人で4/29神岡・寺地山から入山したが、荒天につかまり沈殿したため太郎小屋で、村田パーティと合流してしまった。今回の趣旨は、村田パーティより先行し五色ケ原で待合わせする予定だったが、結果はご一緒することになってしまった。それはそれで趣旨とは異なるが2人より5人の方が楽しい山旅であった。

4/29(金)晴  新宿10:00---八ヶ岳PA15:00---飛越トンネル手前19:002011yakushi6

 新宿10:00に大内さんと中山号で出発する。連休初日で相模湖を先頭に40kmの渋滞のため都内を抜けるのに3時間かかる。その後は順調に走り、八ヶ岳PAで遅い昼食をとる。安房トンネルを通り新平湯方面に向かい471号線を走り神岡に入る。JAセンターで夕食と朝食の弁当を買う。夕暮れのため割引されていて、何と弁当1個が100円だった。2個で200円、楽しい気分である。坂巻交差点から右折し484号線に入る。舗装はされているが狭い山道である。神岡町瀬戸から左折し林道を進むと通行止ゲートがあり、すり抜けて進む。約1km走ると路上に車が駐車していた。約30台はあるだろうか。その先で雪が林道を塞いでいた。Uターンして、少し下った広い広場に車を止めた。今夜は車中泊である。

4/30(土)曇後雷雨 広場6:18---飛越トンネル8:00---1700mピーク9:30---寺地山1996m12:00---テントサイト13:002011yakushi8

 出発準備をしていたら前輪がパンクしているのに気付く。昨夜、路面上の落石を踏んでしまった、その時パンクしたと思われる。スペアタイアに交換してから飛越トンネルに向かって出発した。トンネルから樹林帯の雪尾根を中山はツボ足で、大内はスキー登行する。単独のオジサンが山スキーで先行しているが追いつかない。寺地山ではテント2張りがあった。寺地山を通過する頃から雷が鳴り出し雨が降り始める。ほとんど樹林帯を進むが、時々、強い風にあおられる。北の俣避難小屋でテントを張る予定だが、見過ごして通過してしまい、北の俣岳への登りの手前でテントを張る。ここは樹林帯で且つ凹地になっていて風がほとんどこなかった。外は強い風の音がしていた。

5/1(日)風雨 一日中沈殿。テントの中心が凹み居住性が悪くなったのでテントを横移動させた。

5/2(月)晴 テント5:00---北ノ俣岳2661m8:00---太郎小屋9:15-10:15-----薬師平2500m12:002011yakushi11_2

 北ノ俣岳への600mの登りをひたすら登る。我々の後を単独者2名が登ってくる。彼らは稜線でスキーを楽しむとの事だった。太郎小屋を目指して長い緩斜面を下る。大内はスキーであ~という間に下りて行ってしまった。下りでのスキーの威力は絶大だ。ヘリが太郎小屋に飛来してくる。今日は村田さんと多賀谷・富山ガイドが昨夜、極楽坂スキー場「ロッジ太郎」に泊り、今日ヘリで太郎小屋に入る予定である。昨日までの天候ならヘリは飛べないだろうが、今日は風もほとんど無い。村田さんは「晴男なのだ」。太郎小屋には当然大内が先着し、第二便のヘリで入山した村田さんと立ち話をしていた。遅れて到着した中山は、村田さん・多賀谷・富山ガイドに挨拶した後しばし休憩する。村田パーティは太郎小屋に泊まる。我々はテントなのでさらに前進し薬師平を目指す。村田さんも同行し、薬師平からスキー滑降で太郎小屋に戻っていく。なかなか見事なスキー技術だった。薬師平ではブロックを切り出し防風壁をつくりテントを設営する。夜は、なんだか寒くてよく眠れなかった。

5/3(火)晴 テント2500m5:00---薬師岳山荘2680m6:35---薬師岳2926m8:15----間山2585m11:00---スゴ乗越小屋12:002011yakushi14

 寒いので3時から起きた。5:00に出発する。薬師岳山荘は思ったより大きな小屋で新しい。薬師岳・北薬師岳・間山と稜線を進むが西側の斜面歩きが多く左足裏にマメが出来て痛い。時々、振り返り太郎小屋から追いかけてくる村田パーティを探すが、その姿は見えない。間山からは広い下りの斜面になり大内はスキーで降りていった。中山は相変わらずツボ足だ。スゴ乗越小屋は屋根が出ていたが、建物は雪の中だった。小屋の後ろに丁寧に整地されたサイトがあったのでヤドカリのごとくテントを張った。テント内で水を作っていると、村田パーティがスキーで到着した。多賀谷ガイドが小屋の使用許可を得ているとのことで、入口を開け小屋に入った。村田さんの薦めもあり我々も便乗し、今夜は小屋泊りにする。

5/4(水)晴後強風 スゴ乗越小屋2270m6:30---越中沢岳2591m10:45---鳶山2616m14:10---五色ケ原小屋2490m16:002011yakushi15

 五色ケ原まではアップダウンはあるが、昨日の薬師岳に比べて高度は低いと、たかをくくっていたのが大間違いだった。高度が低いため雪の状態がよくなくてズボズボ沈む。雪庇も発達していて雪庇と地山との境には大きなクラックが出来ている。場所によりヒドンクレバスになっていて、一歩間違えば落ち込むだろう。雪庇の上も沈み込み歩きづらく消耗した。足を攣りながら越中沢岳頂上手前で休息する。5人揃って越中沢岳を越えると4人はスキーで滑降していった。鳶山の登りも雪の状態は悪く苦労する。部分的に夏道が出ているので沈み込む雪面を避けて夏道ルートを歩く。鳶山手前で単独の外人スキーヤーとすれ違う。風が強く視界がなくなりザイルを出し鳶山を越える。五色ケ原山荘の位置確認のためコンパスを出し進む。多賀谷ガイドはGPSで山荘を確認しスキー滑降で下りてくる。村田パーティが先に山荘に着いた。山荘では除雪作業をしていた。営業はまだやっていないが素泊まりならOKとの事で全員、山荘泊まりとする。

5/5(木)快晴 五色ケ原山荘7:00---獅子岳2714m9:00---御山谷出合10:00---一の越12:00---室堂13:00---立山駅14:00---サンピアホテル15:002011yakushi19_2

 朝は雪が固くアイゼンで快調に登れる。ザラ峠から獅子岳ピーク手前まで一気に登る。5人揃ってピークを越え鬼岳とのコルに着く。ここから御山谷へスキーで滑降する。このルートは多賀谷ガイドのお薦めのルートである。中山は先にシリセードで御山谷へ250mぐらい下る。後はゆっくり御山谷を詰めて一の越のコルまで約400m登り返す。一の越から多くのスキーヤーが降りてきて、また登り返していた。室堂に着くと観光客でごった返していた。雪の大谷の見物客である。美女平への臨時バスが増発され、バスが繋がって走っていく。立山駅で下着を買い、大内はスニーカーも買って、多賀谷ガイドの車でサンピアホテルいき風呂に入った。村田さん達は、サンピアホテルに泊まることになり、中山・大内は岩峅寺に住んでいる友人の三木さん宅に泊まり、明日、神岡に送ってもらうことにした。

今回の気付いたこと

①5月山といえども輪カンジキが必携----くされ雪対策として。

②山スキーといえどもピッケルは必携----このルートは結構、傾斜がキツイ。

③標高が高くシュラフは薄手では寒い。---小屋泊まりで楽をした。

以上です。