チームMONOKY

山好きのロートル(老頭児)な仲間です。チーム名はメンバーのイニシャルです。

蓮華岳2017/5

2017年05月07日 | 五月山

蓮華岳・丸石尾根

山行日 :2017/5/4~5/6

メンバー:松枝、中山

5/3 新宿(21:00)---扇沢駐車場(1:00仮眠)

 新宿駅前で松枝さんと待合せする。駅前は観光バスで混雑している。少し離れたコクーンタワーの先で松枝さんをピックアップする。中央道を交互運転で順調に走る。扇沢に着くと有料駐車場はガラ空だが、無料駐車場は満杯である。運良く一番上の無料駐車場に1台分の空きがあり停める事ができた。車中で仮眠したが夜は寒かった。

5/4 扇沢駐車場(6:00)---丸石尾根取付き1400m---2230m(10:00)---2340mテント(12:00)

 扇沢の総合案内センター建屋の裏の橋を渡り、少し左へ廻りこんだ所から丸石尾根に取付く。なるべく雪のある斜面を選んで登るが、所々雪がなくヤブを掴んでの登りとなった。やっと主尾根の2230mにたどり着く。ここまでの傾斜はきつかった。傾斜の落ちた尾根上ではあるが、背後の爺岳から岩小屋沢岳の谷筋で頻繁に雪崩があり、その轟音で振り向き、また腐った雪のゴジラ落としに足を取られながら進む。林限界手前の2340mあたりの平坦地にテントを張った。夜は風はないが寒かった。

5/5 テント2340m(6:00)---2450m(7:00)---東尾根との稜線2745m(10:30)---蓮華岳頂上2798m(12:20)---針の木峠2536mテント(13:52)

 丸石尾根2450mあたりから急峻な尾根となる。トレースの痕跡をたどりながら直登し、小ルンゼを左トラバースし、小尾根を直登とザイル30mで5Pで核心部を抜ける。赤テープがあったのでルートは判ったが、エ~こんなところ登るのかと疑う。また雪が腐っていたので苦労した。でもここから上も大変だった。尾根上の雪は腐っていて歩けない。右斜面の大沢側をまきながら進むが、ガレ場とハイマツ帯のミックスである。アイゼンを脱ぎ足を取られながら、やっと東尾根との主稜線たどり着く。もうバテバテだが蓮華岳はまだ遠い。稜線上はさすがに雪も安定し、沈みながらも歩ける。ゆっくり進み頂上につく。眺めはよい。鹿島槍・白馬・剱岳・薬師岳・槍ヶ岳360°の眺望だ。頂上から夏道が部分的に出た稜線を針ノ木峠に向かう。風も出てきた。針ノ木小屋の手前の下るルートが複雑だった。夏道を見極めながら下った。小屋は北側は完全に埋まっている。南側の一部が雪がなく地面が出ていた。そこにテントを張った。風は強くなったが地面のためか、夜はそんなに寒くはなかった。明日は前線が通過するので天気は悪くなる。針ノ木岳は諦め、早朝に針ノ木雪渓を下ることにする。

5/6 テント(5:00)---針ノ木雪渓下降---扇沢(7:00)---大町温泉郷(8:00)---新宿(15:00)

 トレースがいっぱいある雪渓を下る。傾斜は思ったほど強くない。ズボズボ沈みながら左右からの雪崩のデブリを踏み越えて下る。この凸凹ではスキーは使えない、シュプールの跡はない。コンクリートの堰堤が見える手前から左の樹林帯にトレースがある。樹林帯の中に大沢小屋があった。小屋横をすり抜けて沢を右に渡り、しばらく進み今度は左に渡り、扇沢への除雪された車道に出た。雨中に駐車場に着き早々に大町温泉郷に向かう。朝早かったので心配したが、温泉郷入口に近い日帰り温泉の「薬師の湯」が7時から営業していた。一風呂で気持ちよくなり、豊科IC手前のファミレスで朝食を食べ、渋滞の中央道に乗った。了

              


秩父・熊倉山2015/05

2015年05月17日 | 五月山

 

熊倉山1426m---宗屋敷尾根---

山行日 :2015/5/2

メンバー:綿谷、中山

5/2 新宿(5:20)---池袋(5:39)---飯能(6:34)---西武秩父(7:19)---御花畑(7:25)---武州日野(7:39)---(林道歩き)---宗屋敷尾根取付(8:30)---見晴台(11:30昼食)---熊倉山---白久(13:46)---西武秩父(14:38)---池袋(16:26)

赤ヤシオを見に行こうと熊倉山に行くことになった。始発電車で家を出る。武州日野で下車し、線路に沿って最初の踏切を渡る。単独者が先行している。集落を過ぎてかなり歩き林道が大きく回りこんでだ先を進むと林道が二俣に分かれている。左側に進むと赤テープがあり、ここが宗屋敷尾根の取付である。右方向に急登し尾根筋を行く。約1時間急登し小休止する。後ろから単独者が登ってきた。先行していたのに取付を間違い時間をロスしたのだろう。彼は我々を追い越して行った。重い腰を上げ急な尾根を登る。宗屋敷尾根は距離が長いのに傾斜が急とは理屈に合わない。途中、稜線上に大岩が現れる。左に大きく回りこんで小休止する。もうひとがんばりして熊倉山への稜線に着いた。南方向に5分ぐらい行くと見晴らしのよい所がある。先ほどの単独者も休んでいた。ここで昼食とする。赤ヤシオはこのあたりは咲いているが、下のほうは既に花が終わっていた。来た道を引き返し、熊倉山に着く。頂上には数パーティいた。下山は小幡尾根・城山コースとする。聖尾根を下る計画だったが、相当疲れてしまった。一般道の城山コースを下る。このコースも傾斜はキツイ。林道に出ると新しい林道が出来ていてわかりづらい。綿谷さんが地図を確認し、白久駅を目指す。駅に着くと直ぐ電車が来た。ラッキーだった。西武秩父駅は芝桜の見物客が大勢いた。了

      

 


源造尾根・檜洞丸2013/5

2013年05月06日 | 五月山

       西丹沢・檜洞丸1600m----源造尾根----Hinokiboramaru

山行日 :2013年5月4日

メンバー:綿谷、中島、中山

ルート:神ノ川ヒュッテ(7:00)---神ノ川林道---彦右エ門谷(8:00)---源蔵尾根---金山谷乗越(9:40)---檜洞丸1600m(10:30~11:00)--大笄----小笄---犬越路(13:30)----神ノ川ヒュッテ(14:30)

 綿谷さんからコイワザクラを見に檜洞丸に行こうと誘いがあった。コイワザクラは可憐な山草だそうで、私は始めて聞く花名である。仙台に転勤になった中島さんが連休で帰省しているので3人で行くことになった。橋本駅で綿谷さんと待合わせをし、綿谷号に乗せてもらう。道志川沿を進み神ノ川ヒュッテの駐車場に着くと、中島さんは既に到着していた。神ノ川林道を上流に向かうと、谷幅が広い彦右エ門谷に着く、堰堤の上を歩いて対岸に渡ると源造尾根の取り付きになる。踏み後はしっかりしていて迷うことはなKoiwazakura_2 い。出だしから急登である。中島さんは快調でどんどん進む。1244mピークで休憩する。金山谷乗越に着くと稜線上は階段登りとなる。足を攣りながら檜洞丸に到着した。頂上には多くの登山者がいる。単独の女性も多い。単独の女性に写真を撮ってもらい犬越路に向かう。下りではあるが鎖場が続く。大笄~小笄の稜線上の西斜面にコイワザクラが咲いている。綿谷・中島さんは身をかがめて写真を慎重に撮っていた。犬越路避難小屋に着くと多くの人は用木沢方面に下っていく。我々は日陰沢を下り、神ノ川ヒュッテに向かう。帰りは「山田うどん」で腹ごしらえをしてから中島号で自宅まで送っていただいた。了


薬師岳・立山縦走2011/5

2011年05月16日 | 五月山

          薬師岳~一ノ越 縦走

・山行日:2011/4/29~5/5、メンバー:中山(記)、大内(写真)2011yakushi2

・山行日:2011/5/2~5/5、メンバー:村田、多賀谷(国際山岳ガイド)、富山(山岳ガイド)

 村田さんが、昨年の山スキーの継続として、薬師岳から立山一の越まで山スキー縦走を計画した。多賀谷・富山ガイドと5/2にヘリで太郎小屋に入山すると言う。それではと先行して縦走しようと、大内さんと2人で4/29神岡・寺地山から入山したが、荒天につかまり沈殿したため太郎小屋で、村田パーティと合流してしまった。今回の趣旨は、村田パーティより先行し五色ケ原で待合わせする予定だったが、結果はご一緒することになってしまった。それはそれで趣旨とは異なるが2人より5人の方が楽しい山旅であった。

4/29(金)晴  新宿10:00---八ヶ岳PA15:00---飛越トンネル手前19:002011yakushi6

 新宿10:00に大内さんと中山号で出発する。連休初日で相模湖を先頭に40kmの渋滞のため都内を抜けるのに3時間かかる。その後は順調に走り、八ヶ岳PAで遅い昼食をとる。安房トンネルを通り新平湯方面に向かい471号線を走り神岡に入る。JAセンターで夕食と朝食の弁当を買う。夕暮れのため割引されていて、何と弁当1個が100円だった。2個で200円、楽しい気分である。坂巻交差点から右折し484号線に入る。舗装はされているが狭い山道である。神岡町瀬戸から左折し林道を進むと通行止ゲートがあり、すり抜けて進む。約1km走ると路上に車が駐車していた。約30台はあるだろうか。その先で雪が林道を塞いでいた。Uターンして、少し下った広い広場に車を止めた。今夜は車中泊である。

4/30(土)曇後雷雨 広場6:18---飛越トンネル8:00---1700mピーク9:30---寺地山1996m12:00---テントサイト13:002011yakushi8

 出発準備をしていたら前輪がパンクしているのに気付く。昨夜、路面上の落石を踏んでしまった、その時パンクしたと思われる。スペアタイアに交換してから飛越トンネルに向かって出発した。トンネルから樹林帯の雪尾根を中山はツボ足で、大内はスキー登行する。単独のオジサンが山スキーで先行しているが追いつかない。寺地山ではテント2張りがあった。寺地山を通過する頃から雷が鳴り出し雨が降り始める。ほとんど樹林帯を進むが、時々、強い風にあおられる。北の俣避難小屋でテントを張る予定だが、見過ごして通過してしまい、北の俣岳への登りの手前でテントを張る。ここは樹林帯で且つ凹地になっていて風がほとんどこなかった。外は強い風の音がしていた。

5/1(日)風雨 一日中沈殿。テントの中心が凹み居住性が悪くなったのでテントを横移動させた。

5/2(月)晴 テント5:00---北ノ俣岳2661m8:00---太郎小屋9:15-10:15-----薬師平2500m12:002011yakushi11_2

 北ノ俣岳への600mの登りをひたすら登る。我々の後を単独者2名が登ってくる。彼らは稜線でスキーを楽しむとの事だった。太郎小屋を目指して長い緩斜面を下る。大内はスキーであ~という間に下りて行ってしまった。下りでのスキーの威力は絶大だ。ヘリが太郎小屋に飛来してくる。今日は村田さんと多賀谷・富山ガイドが昨夜、極楽坂スキー場「ロッジ太郎」に泊り、今日ヘリで太郎小屋に入る予定である。昨日までの天候ならヘリは飛べないだろうが、今日は風もほとんど無い。村田さんは「晴男なのだ」。太郎小屋には当然大内が先着し、第二便のヘリで入山した村田さんと立ち話をしていた。遅れて到着した中山は、村田さん・多賀谷・富山ガイドに挨拶した後しばし休憩する。村田パーティは太郎小屋に泊まる。我々はテントなのでさらに前進し薬師平を目指す。村田さんも同行し、薬師平からスキー滑降で太郎小屋に戻っていく。なかなか見事なスキー技術だった。薬師平ではブロックを切り出し防風壁をつくりテントを設営する。夜は、なんだか寒くてよく眠れなかった。

5/3(火)晴 テント2500m5:00---薬師岳山荘2680m6:35---薬師岳2926m8:15----間山2585m11:00---スゴ乗越小屋12:002011yakushi14

 寒いので3時から起きた。5:00に出発する。薬師岳山荘は思ったより大きな小屋で新しい。薬師岳・北薬師岳・間山と稜線を進むが西側の斜面歩きが多く左足裏にマメが出来て痛い。時々、振り返り太郎小屋から追いかけてくる村田パーティを探すが、その姿は見えない。間山からは広い下りの斜面になり大内はスキーで降りていった。中山は相変わらずツボ足だ。スゴ乗越小屋は屋根が出ていたが、建物は雪の中だった。小屋の後ろに丁寧に整地されたサイトがあったのでヤドカリのごとくテントを張った。テント内で水を作っていると、村田パーティがスキーで到着した。多賀谷ガイドが小屋の使用許可を得ているとのことで、入口を開け小屋に入った。村田さんの薦めもあり我々も便乗し、今夜は小屋泊りにする。

5/4(水)晴後強風 スゴ乗越小屋2270m6:30---越中沢岳2591m10:45---鳶山2616m14:10---五色ケ原小屋2490m16:002011yakushi15

 五色ケ原まではアップダウンはあるが、昨日の薬師岳に比べて高度は低いと、たかをくくっていたのが大間違いだった。高度が低いため雪の状態がよくなくてズボズボ沈む。雪庇も発達していて雪庇と地山との境には大きなクラックが出来ている。場所によりヒドンクレバスになっていて、一歩間違えば落ち込むだろう。雪庇の上も沈み込み歩きづらく消耗した。足を攣りながら越中沢岳頂上手前で休息する。5人揃って越中沢岳を越えると4人はスキーで滑降していった。鳶山の登りも雪の状態は悪く苦労する。部分的に夏道が出ているので沈み込む雪面を避けて夏道ルートを歩く。鳶山手前で単独の外人スキーヤーとすれ違う。風が強く視界がなくなりザイルを出し鳶山を越える。五色ケ原山荘の位置確認のためコンパスを出し進む。多賀谷ガイドはGPSで山荘を確認しスキー滑降で下りてくる。村田パーティが先に山荘に着いた。山荘では除雪作業をしていた。営業はまだやっていないが素泊まりならOKとの事で全員、山荘泊まりとする。

5/5(木)快晴 五色ケ原山荘7:00---獅子岳2714m9:00---御山谷出合10:00---一の越12:00---室堂13:00---立山駅14:00---サンピアホテル15:002011yakushi19_2

 朝は雪が固くアイゼンで快調に登れる。ザラ峠から獅子岳ピーク手前まで一気に登る。5人揃ってピークを越え鬼岳とのコルに着く。ここから御山谷へスキーで滑降する。このルートは多賀谷ガイドのお薦めのルートである。中山は先にシリセードで御山谷へ250mぐらい下る。後はゆっくり御山谷を詰めて一の越のコルまで約400m登り返す。一の越から多くのスキーヤーが降りてきて、また登り返していた。室堂に着くと観光客でごった返していた。雪の大谷の見物客である。美女平への臨時バスが増発され、バスが繋がって走っていく。立山駅で下着を買い、大内はスニーカーも買って、多賀谷ガイドの車でサンピアホテルいき風呂に入った。村田さん達は、サンピアホテルに泊まることになり、中山・大内は岩峅寺に住んでいる友人の三木さん宅に泊まり、明日、神岡に送ってもらうことにした。

今回の気付いたこと

①5月山といえども輪カンジキが必携----くされ雪対策として。

②山スキーといえどもピッケルは必携----このルートは結構、傾斜がキツイ。

③標高が高くシュラフは薄手では寒い。---小屋泊まりで楽をした。

以上です。

 


富士山2010/04

2010年05月04日 | 五月山

            富士山-----御殿場口登山道より-----

日 時:2010/4/29~5/1

メンバー:大内、松枝(写真)、中山(記)1004fujino21

はじめに

 五月山は高所訓練のため富士山を選んだ。富士山には昨年6月に大内・松枝は吉田口登山道より登頂しているので、今回は御殿場口登山道を登ることにした。御殿場口ルートは登山口の標高が1440mと、他の吉田口・富士宮口・須走口と比較して低く高低差がもっともキツイルートである。

4/29 雨のち強風

 新宿(松枝待合せ)6:30-----(中央環状渋谷線経由-東名高速)-----足柄SA(大内車と合流)8:00-----御殿場口駐車場1440m(9:00~11:40)-----旧3合目避難小屋2100m(13:50~15:00)-----旧5合目小屋跡テント2600m19:001004fujino16

 新宿で松枝さんと待合わせ、先月開通したばかりの中央環状渋谷線を経由して東名道に入る。途中の横浜ICの先で数台がからむ追突事故渋滞があったものの、連休初日にかかわらず予定通りに足柄SAで大内車と合流できた。足柄SAは改築され新しい店が開店している。御殿場口駐車場につくと第2駐車場に多くの車が止っている。その上の第1駐車場に行くと、ここも車が多いが空きスペースがあり一番奥に停車させた。駐車場には同じジャケットを着た団体がいる。何かのボランティア団体だろう。集合して女性リーダーがマイクで話し始めるとにわか雨が降って来た。雨足は強くボランティアは蜘蛛の巣をチラスようにチリジチバラバラ車で帰っていった。残ったのは、数台の車だけとなった。くるまの中で天候待ちを3時間近くした。雨は止んだが風はつよい。ブルドーザ道と言われる火山砂利の道を歩きはじめる。後ろから自衛隊とおぼしきランナーが追い越していった。1P目の休憩をしていると先ほどのランナーが下りて来て「頑張ってください」と声をかけられる。1004fujino8

 旧3合目手前の標高2000mあたりから雪道となる。旧3合目避難小屋2100mで風強く約1時間待機する。上下ジャケットを着ているが結構寒い。風が少しおさまったので再出発する。キックステップで雪面を登ってきたが夕方となり表面がクラストし、キックステップでは限界になった。アイゼンを装着するが、斜面での装着はやりづらい。大内さんは持っていたストック2本を落としカラカラと滑り落ちてしまったようだ。私はその場を目撃していなく、後からそのことを知った。

日没も迫ってきたので右へトラバースし旧5合目小屋跡2600mの石積を背にテントサイトを設営する。6合目2800mまたは7合目3000mにテン場を予定していたが、雨・風待ちではしかたがない。2600mのテン場は平坦でスペースも十分ある。登山道の標識杭(太い丸太杭)があるのでテントをザイルで杭に固定した。夜は風が強く北と南から交互に突風がくる。松枝さんはよく眠れなかったようだ。外は晴れていて月明かりで明るかった。

4/30 晴れ強風1004fujino13

 起床(5:00~11:30)-----7号目日の出館前テント3040m16:00

 午前中は風強く待機すると昼近くになって、突風も治まってきた。少しでも高度を稼ぐため出発する。歩いては耐風姿勢をとりながら進むもピッチは上がらない。昨夜は19時まで行動したので、時間はあるものの、上部に進んでもテントサイトの確保が難しいと判断し、日の出館前にテントを張ることにする。しかし、ここも傾斜があり硬い雪を削り落とさないとフラットにならない。時間がかかったが何とかテントの2/3ぐらいの平坦地をつくりテントを張った。残り1/3は宙に浮いているが、寝ることはできる。ここでも登山道の木杭を利用して、ザイルをテントに通し固定した。夜には風もだいぶ治まり、明日は空身で頂上アタックと決める。

5/1 晴れ風強し1004fujino14

 テント6:20-----馬の背3700m9:20-----剣ケ峯3775m9:50-----7合目ザック回収12:10-----駐車場14:40------足柄PA

 風はあるが昨日までの突風はない。3300mを過ぎると積み重なった氷の塊りと火山岩とのミックスになってくる。傾斜も強くなり一歩一歩確実に登らないと危険だ。頂上稜線はずっと見えているが、なかなかたどり着けない。上ばかり見ていて、いい加減首が痛くなったころ稜線に出た。馬の背では、鳥居や小屋の陰で風がよけられる。しばらく休んで剣ケ峯に行くことにする。双発の飛行機が旋回しながら3回頭上を通り過ぎた。飛行機からは我々を確認しただろう。頂上には誰もいない。吉田口・富士宮口からも登山者は来ていない。じっとしていると指先が痛くなるので早々に下山することにする。御殿場ルートの降り口ではザイルを出しコンテで下降し始める。夏道ルートを探りながら氷と岩とのミックス帯をくだり3300m当りから大砂走りの雪面を7合目に向かって直線的に下る。7合目テントサイトに置いていたザックを回収し一休みする。もう昼になっているので硬かった雪面も軟化している、ここからはシリセードで一気に300mぐらい滑ると尻が熱くなり、これ以上はシリセードもつらい。3人バラバラになりブルドーザ道を歩き駐車場に帰ってきた。振り返ると富士山の全容が眺められる。登っている時に見える頂上の姿より駐車場から見る富士山の方が美しい。富士山は遠くから眺める山と言われる通りだった。