そんなこんなで、いろいろあったが長い下積みを経て店長になってしまった。
急になったもんだから、当然何をやっていいか分からない。
今まで、何の準備も無く指名係として数字を出すために奔走していたのだから当然といえば当然だ。
指名係が店の運営上の司令塔だといったが、所詮一パートの仕事であって、店長の仕事はいわば総監督
のようなもので重圧はその比ではない。暗中模索の中、日々売上と費用に追い捲られる。
突然僕が店長になってしまったことに対して、先輩も含めて従業員からの反発も予測したが、今まで
の地道なコミュニケーションを重ねていた為それほど反発は無かった。
まぁ、本当の所は、僕にあまり目立った取り得も無く地味にコツコツやるだけの人間だったので
あまり反発する気にもならなかったのだろう。
従業員と店長の仕事の大きな違いは、自分の権限でお金を動かすということ。
つまり、人件費、販促、求人、仕入れ等等にかかるコストの一切を管理する。
そう、人様の給料も自分の権限で決めることができる。
それも、独断なので、どちらかというと民主制というより専制君主制的な決め方だ。
下積み時代は、毎日怒鳴られて厳しい環境だったが、それでもスンマセンでことが済むことが
多かった。しかし、人の給料を決めるとなるとスンマセンでは済まない。
従業員の生活が掛かっているのだ。
当初2ヶ月ぐらいはうまくいった。数字も順調だった。
ところが、これまたうまくピンチが舞い込んでくる。それも、思いもよらぬとこから。
世の中に神様が存在するなら、ホントうまい具合に障壁を設定してくださっている。
そのピンチとは、それこそ給料の問題だった。これも大失敗だった。
キャバクラの世界は「田沼意次」の要素が強い。それを僕は「松平定信」風に公然とした
対応をしてしまったのだ。それは史実が物語っているとおり猛烈な反発にあう。
賄賂が横行しているわけではないが、給与に関して店長とコンパニオンの間で、微妙な力関係や
駆け引きなようなものが存在する。それを僕は無視したわけだ。
なぜそういったことが起こるのかというと、給与体系が過度に結果を重視した、超成果主義だった
為で、結果に対しては手厚い評価があるが、プロセスに対しては評価はゼロなのだ。
つまり、サッカーで言うアシストや野球で言う送りバントは評価対象外。
その制度の盲点を埋めるために、店長は国会の内閣官房報償費のような潤滑油となる金を割り振る
権限を持っているのだ。
それを、僕は急に意味もわからず権限を持ったものだから、漫画じゃないけど正義のヒーローっぽく
専制君主は公平で平等な社会を・・・・なんて思ってたわけだから勘違いも甚だしい。
結局、反発の鎮圧に際し、何人かのコンパニオンの時給を当面500円アップすることになった。
当時、コンビニのバイトが700円とかだったので、ひどい出費だ。そして高い授業料だった。が、その分勉強になった。
そして、給与の調整に関してそれ以来ずっと悩みの種となっていくことになる。
今回は給与アップの事例だが、逆に、生活がかかっているコンパニオンの給与を下げる処置も必要となる
こともあるのだ。店長は当然そのコンパニオンの境遇を知っている。これほど酷な判断を迫られることは無い。そんな日は一日中悩んだものだ。
いわば、キャバクラの店長の仕事は、ウルトラ調整役だ。
つづく。
急になったもんだから、当然何をやっていいか分からない。
今まで、何の準備も無く指名係として数字を出すために奔走していたのだから当然といえば当然だ。
指名係が店の運営上の司令塔だといったが、所詮一パートの仕事であって、店長の仕事はいわば総監督
のようなもので重圧はその比ではない。暗中模索の中、日々売上と費用に追い捲られる。
突然僕が店長になってしまったことに対して、先輩も含めて従業員からの反発も予測したが、今まで
の地道なコミュニケーションを重ねていた為それほど反発は無かった。
まぁ、本当の所は、僕にあまり目立った取り得も無く地味にコツコツやるだけの人間だったので
あまり反発する気にもならなかったのだろう。
従業員と店長の仕事の大きな違いは、自分の権限でお金を動かすということ。
つまり、人件費、販促、求人、仕入れ等等にかかるコストの一切を管理する。
そう、人様の給料も自分の権限で決めることができる。
それも、独断なので、どちらかというと民主制というより専制君主制的な決め方だ。
下積み時代は、毎日怒鳴られて厳しい環境だったが、それでもスンマセンでことが済むことが
多かった。しかし、人の給料を決めるとなるとスンマセンでは済まない。
従業員の生活が掛かっているのだ。
当初2ヶ月ぐらいはうまくいった。数字も順調だった。
ところが、これまたうまくピンチが舞い込んでくる。それも、思いもよらぬとこから。
世の中に神様が存在するなら、ホントうまい具合に障壁を設定してくださっている。
そのピンチとは、それこそ給料の問題だった。これも大失敗だった。
キャバクラの世界は「田沼意次」の要素が強い。それを僕は「松平定信」風に公然とした
対応をしてしまったのだ。それは史実が物語っているとおり猛烈な反発にあう。
賄賂が横行しているわけではないが、給与に関して店長とコンパニオンの間で、微妙な力関係や
駆け引きなようなものが存在する。それを僕は無視したわけだ。
なぜそういったことが起こるのかというと、給与体系が過度に結果を重視した、超成果主義だった
為で、結果に対しては手厚い評価があるが、プロセスに対しては評価はゼロなのだ。
つまり、サッカーで言うアシストや野球で言う送りバントは評価対象外。
その制度の盲点を埋めるために、店長は国会の内閣官房報償費のような潤滑油となる金を割り振る
権限を持っているのだ。
それを、僕は急に意味もわからず権限を持ったものだから、漫画じゃないけど正義のヒーローっぽく
専制君主は公平で平等な社会を・・・・なんて思ってたわけだから勘違いも甚だしい。
結局、反発の鎮圧に際し、何人かのコンパニオンの時給を当面500円アップすることになった。
当時、コンビニのバイトが700円とかだったので、ひどい出費だ。そして高い授業料だった。が、その分勉強になった。
そして、給与の調整に関してそれ以来ずっと悩みの種となっていくことになる。
今回は給与アップの事例だが、逆に、生活がかかっているコンパニオンの給与を下げる処置も必要となる
こともあるのだ。店長は当然そのコンパニオンの境遇を知っている。これほど酷な判断を迫られることは無い。そんな日は一日中悩んだものだ。
いわば、キャバクラの店長の仕事は、ウルトラ調整役だ。
つづく。
箱が大きく、常時30人近くいるお店なのです。
常に赤字らしく、見ていてこっちが辛くなりますわ↓
でも店長が頑張っている姿を見ていると、私も仕事への意欲が湧くってもんです(^O^)
頑張ってくださいね☆
またお邪魔させていただきますm(__)m
今となっては、いい思い出ですが・・・
これから生の店長記録を綴っていきたい
とおもいます。
また、たまに見に来てくださいね。