中国武術と日本武道を
書籍によって対比していく企画。
私の蔵書は、
そんなに大したことはないが
それでも、
この企画で紹介する書籍群によって
中国武術と日本武道の
思想・理合・技法・奥義(極意)などが
ほぼ明らかになることは間違いない。
その15は、修行遍歴対決
「謎の拳法を求めて
武の人・松田隆智の足跡を辿る」(松田隆智著)
対
「合気修得への道
佐川幸義先生に就いた二十年」(木村達雄著)
松田隆智老師の方は、
最高の武術・最高の門派、最高の師、最高の技を求めて
様々な武術・門派や武術家を渡り歩く
修行遍歴を明らかにしている。
このような修行遍歴は中国武術では珍しくなく、
むしろ普通かもしれない。
逆に、木村達雄師範の方は、
佐川幸義先生に就いた二十年という副題
から分かるように
一つの武道、一つの流派のみならず、
一人の師範にずっと就いていきます
という日本武道らしい修行遍歴だ。
したがって、この両書は、
中国武術、日本武道それぞれの修行の特色を
表していると言える。