2022年の司法試験合格者数で、
中央大学法科大学院からの合格者は
史上最悪の僅か50人となり、
法科大学院別ランキングでは、
史上最悪の8位となった。
(「中央大学法学部ついに御臨終か」)
これは、ハズレて欲しい予言だが、
「中央法は、落ちる一方で、
もう復活しない?!」
大学側は、ここになって焦って
色々とやろうとしているみたいだが、
今年のこの結果は、ここ1年、2年の
ことが理由になっているのではなく、
実は、ここ20年、30年の積み重ねの
結果が今年の司法試験の結果だと
思われるからだ。
新司法試験(現行司法試験)の最初
の合格者数で、中央大学法科大学院は
合格者数が1位になったが、
実は、もう既に、このときには、
今年のような結果になる原因があった
のだ。
中央大学は、大学としてのブランディング
をほとんど全くしてこなかった。
その象徴が、箱根駅伝の連続出場記録を
途切れさせたという暴挙だ。
そう、これは取り返しの付かない暴挙
だった。
お正月の帰省などで、同じ視聴率1%
でも、他の時期とは、実際に見ている
人の数が段違いに違う1月2日、3日
という日。
そんな中で、
全国的に注目され、瞬間視聴率は40%
を超えるという化け物番組(総合視聴率
ですら30%前後)。
それが箱根駅伝。
これほど目立つ場は存在しないのに、
87回という前人未踏の連続出場記録を
途絶えさせてしまった。
中央大学は、野球の東京六大学の一員
ではないので、
箱根駅伝の重要性は、
早稲田・慶應・明治・立教・法政の
比ではないのに、連続出場記録を
途切れさせてしまった。
アホとしか言いようがない。
この連続出場記録を途切れさせたという
暴挙は、
取り返しがつかないので、もう、
どうしようもない。
なので、「中央法は、落ちる一方で、
もう復活しない?!」となる。
仮に、極端な話、中大が箱根駅伝で、
この20年間で、20連覇とかしていたら、
中大のブランド力が異常に高まり、
全体的な受験生のレベルも上がり、
中大ローのレベルも上がって、
中大ローは、ずっと司法試験合格者数1位
を続けることができたかもしれない。
が潰れてしまったが、
中央の場合は、元々、司法試験の伝統があり
司法試験という言えば中央、法科の中央と
いうイメージがあったので(今はもう無いか)、
箱根駅伝と司法試験の学校というイメージ
で、箱根駅伝での活躍と共に司法試験合格者数
が伸びていく要素があった。
司法試験合格者数を増やすために
最も重要なことは、優秀な学生を集める
ことであり、
優秀な学生に他大学ローに逃げられない
ようにすることであって、
大学のブランディングということが
極めて重要なことになる。
が、中央大学は、効果的なブランディング
を何もしてこなかった。
このことは、中央大学のマスコミでの
取り扱われ方、
中央大学自身の取り組み(中大に関する
大学紹介本やムック本の発行その他)にも
現れている。
何かやっても、ほとんどが二番煎じだし、
同じマネをするにしても、そっちの方を
マネするのかと思うようなこともあった。
赤門に対する「白門」という言葉だとか、
司法試験や検察人事での東大との争いを
示す「中東戦争」という言葉だとか、
ブランディングに使える言葉を
せっかくマスコミが作ってくれたのに、
中央大学自身は、これを利用するという
ことを全くしてこなかった。
これらの言葉をマスコミが積極的に
使うようになるような努力を全くせず
に放置してきた。
中央大学の外でこれらの言葉が何回も
使われるようになる工夫をしてこなか
った。
中大の中の世界だけで「白門」という
言葉を使い、
「中東戦争」という言葉に関しては、
法学部だけのことなので、他学部に
遠慮してか、仲間内・大学内でも
使わないようになってしまっていた。
その結果、これらの言葉は死語になって
しまった。
具体的に欲しかった結果は、
学部段階での中央法の偏差値が
早大政経・法や慶大法・経済に
準じ(これらと同等になれば
言うことはないが)、
早大商・文・教育や慶大商・総合政策
などよりは上(悪くとも同等)と
目される偏差値になるようにする
ことだった。
分かりやすく言えば、
近年、早慶上理という言い方をされる
ようになったが、
早慶上智中央法と早慶などと
並び称されるような表現が出るように
中央法をブランディングすることが
必要だった。
早大商と中央法のダブル合格者、
慶大商と中央法のダブル合格者、
それぞれの半分(できれば、それ以上)
が早大商・慶大商を蹴って中央法に
入学するようになるような
ブランディングが必要だった。
数年前の週刊ダイヤモンドだかの大学特集
で、中央大学の学長へのインタビューが
あったが、
雑誌側のインタビュアーが、
「最近、中央法の偏差値が落ちてきて、
早慶どころか、明治や立教の法学部
に追いつかれるようになり、中央法
のOBから不満の声が出ているよう
ですが」
という趣旨の質問(明確に覚えていないので)
をされて、中大学長が
「偏差値なんか重要ではないが、
OBが気にするなら、
そのことも考慮しなきゃいけないですかね」
と暢気な答えをしていた。
わしは、
これを見て、「ああ、こりゃダメだ~」
と大いに失望し、
中大法の凋落は、もう止められないのかと
絶望した。
この学長の言からすると、
中央大学は、明治大学の偏差値や人気が
上がっていくのを
指をくわえて見ていたことになる。
中大経営陣は、
明治がマーチトップと言われても全然
気にしてこなかったし、
青学が箱根駅伝で連覇して、そこら
じゅうで騒がれ続けていることも
全然気にしてこなかったし、
中央が法政と並んで、マーチボトムと
言われても全然気にしていない。
おそらく、中大経営陣は、現在の
大学受験界の様相をほとんど御存じない。
それどころか、マスコミのインタビュー
などで、マーチという枠で話を振られると、
俺たちを、そんな枠で、くくるな~と
暢気なことをずっと言っていた。
中大の法学部と他学部との関係にしても、
上智大学が外国語学部の難関化によって
他の学部も難関となり早慶上智と言われる
ようになったのはなぜか、
かつて夜間学部だった早大の社会科学部
が、今では、政治経済学部の合格を蹴って
社会科学部に入学する受験生が出るほど
になったのはなぜか(そもそも、そういう
事実を知らないか)、
中央大学で、どうして法学部と他学部の
階差が埋まらなかったのか
等々について、中央大学経営陣は、真剣
に考え、真剣に悩んだことがあるの
だろうか。
ああ、なんにも分かっちゃいない。
上に書いたように、今年の司法試験の
結果が、ここ20年、30年の積み重ねの
結果だとすると、
小手先のことで中央法が復活するのは
相当にキツい。
正しい対策をやっても復活するのに
10年かかるか、20年かかるかという
ことになるのかもしれん。
間違った対策をすれば落ちる一方だ。
中央法から他大学ローや予備試験に
抜けて行っているので、
中央法は凋落していないなどと
言っているようでは、正に、
中央法は、落ちる一方で、もう復活
しないことになってしまう。