「地価融解
不動産ファイナンス
の光と影」
太田康夫 著
(日本経済新聞出版社)
2009年1月の発行であり、
昨年秋から始まった
金融恐慌?を念頭に
不動産ファイナンスの
来し方行く末について
書いた本。
来し方については、
かつてのバブルにまで
遡って検証している。
コラム的に書いてある
専門用語の解説も
分かりやすい。
さすがに日経新聞の
金融部編集委員が書いた
ものであるだけに
不動産鑑定については、
色々な事実に基づいて
的確なことが書いてあり、
よくある三文評論のような
大した理由も述べないで、
不動産鑑定士がバブルを
引き起こしたというような
変なことは書いてない。
問題は、
本書が述べるように
日本のファンダメンタルズ
自体の弱体化が進んでいる
のではないかということで、
ここを詰めないと
日本の将来が見えてこない。
ハードカバーで
分量も結構あるが、
読み応えがある一冊であり
不動産に関わる者は
読んでおくべき一冊だ。