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葉織る。

言葉の中にそれを紡ぎ織った人が見えても、それは虚像かもしれない。

継続は単なる手段の筈。

2016-12-31 15:23:09 | 仕事
 連載漫画で重要なことはラストの引きだそうだ。
 伏線をはり、謎を散りばめ、最後のページ、最終のコマで期待感を煽り、是非次回を読みたいという気分にさせる。

 治療院の経営もビジネスの比率が高まると、そういう引きの要素が重要になるのだろう。
 その上で利用者の満足度が高ければ、問題はないと考える人は多いだろう。

 でもそれは「(出来ればなるべく長期間)治らないで下さい」と願うようなものではなかろうか。

 …という記事をもって、来年への引きといたします。

 よいお年を。
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矯正は大袈裟。

2016-12-12 12:46:27 | 仕事
 私は骨盤や頭蓋を矯正するという施術を疑問視している。

 骨盤も頭蓋骨も、幾つかの骨の組み合わせで出来ている。矯正というからには、その組み方自体を変化させるのだろう。
 だが、これまでにも多くの人が指摘している通り、骨盤も頭蓋骨も靭帯や縫合でしっかりと固定されている。人間の腕力でどうにかなるとは考えにくい。

 例えば歯並びを矯正するのなら、かなりの長期間に渡って装具を着けていなくてはならない。
 だが矯正が終われば、骨と歯の組み方自体が矯正前とは別物になり、元には戻らない。
 骨盤や頭蓋骨を矯正出来るという人は、こういった恒久的な効果を謳っている。
 少なくとも、受け手にそうイメージしてもらうことを狙っていると思う。

 それが実は、股関節の周囲の緊張をストレッチで緩めて骨盤の角度を調整するとか、顔や頸部へのマッサージで浮腫みを取ること(それも効果は一時的でしかない)を矯正と言っているのなら、それはフェアではない。
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骨盤や頭蓋を?

2016-12-10 12:34:21 | 仕事
 骨盤矯正や小顔化といった施術は、どうも胡散臭い。
 私はそういう「何々矯正」はやらないから余計にそう思うのかもしれないし、自分がやらないからといって、そういう技術が「無い」と断定するのはアンフェアだとも思う。

 だが、当の「何々矯正」を生業にしている方々…個人でも、団体でも、自分たちの技術が世間一般では胡散臭いと思われていることは、感じているはずだ。
 いや、「感じてない」「気にしてない」というほど感性が鈍いのであれば、その時点で治療家としての資質に問題がある。
 だから、ハッキリと証明してもらえないだろうか?

 術前と術後でCTなりMRIなりで撮影すれば、本当に施術で矯正されているかどうかは一目瞭然だ。
 そういった検証は個人では無理でも、業者か団体ならやれるはずだし、それで結果が出れば医療の裾野も広がるだろう。
 何処かやってくれませんかね?
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禁じ手は「娯楽性」

2016-12-02 12:43:15 | 仕事
 何のためにマッサージをするのかといえば、凝りをほぐすためだ。
 だが、そもそも凝りとは何なのかという定義からして曖昧だ。

 実は凝っていることやそれがほぐれていくことを仔細に感じるには、マッサージを受ける側にもそれなりの感受性が必要なのだが、「分かる人にだけ分かればいい」では医療として成立しない。
 だから治療家は、何とかして「凝り」等の体の変化をを分かってもらおうと、色々な工夫をする。

 いや、医療として成立しないという以前に、まずビジネスとして成立しないわけである。
 そこで「じゃあとにかく難しいことは抜きにして、顧客の満足度を上げることを考えよう」という人が増えていく。

 それはダイエットに代表されるように数値化されて分かりやすく、往々にしてゲーム的で、様々な演出も含めて娯楽性が追求されていくことになる。
 一旦それが成功体験として積み上がっていくと、後戻りは難しい。
 「みんな満足してるんだから、このままでいいじゃないか」

 でも、娯楽というフィールドでは、マッサージというジャンルは他のエンタメには敵わない。
 マッサージの本分は娯楽ではないからだ。

 そんなこんなで私は「お客様の笑顔のために」という発想は禁じ手にしている。
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たかが爪、されど爪。

2016-12-01 16:36:09 | 仕事
 学生の頃は、とにかく爪を短く切っていました。
 深爪なぐらいでしたが、とにかく施術の邪魔にならなければいいと考えていました。

 でも、やっぱり体に備わっているものは、どれも必要なもののようです。
 按摩やマッサージの施術者にとっても、爪は適度な長さを保っていた方が都合がよろしい。

 爪が圧を支えて安定させ、しっかりと伝え、指先を保護し、更に感覚の精度も上げてくれます。

 また、ほとんどの手技には「掴む」という感覚が大なり小なり含まれていて、その掴むという感覚の中には「引っ掻く」という要素が隠し味のようにブレンドされています。
 この感覚は、爪の長さが適度に保たれていた方がクリアーに感じられます。

 余談というか、ちょっとマニアックな話ですが、形意拳という武術の中に八要という、まあザックリ言えばパワーアップのための要訣があって、その中に四梢要斉というのがあります。
 その四梢とはそれぞれ血梢(髪)、肉梢(舌)、骨梢(歯)、筋梢(爪)だそうです。
 この辺、五行色体表とかなり被ってます。ていうか、理論を体系づける際にきっと参考にしたと思います。
 …というか、武術のパワーアップに髪とか爪とかって、何の意味があるんだ?と思ってました。

 でも按摩やマッサージの施術をやり込んでいると、爪の力がよく分かります。
 いや、爪を立てるという意味ではありません。念のため。

 感覚の鋭い武術家なら、爪の長さにも敏感だったかもしれないな、と。
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予約フォームが加わりました。

2016-11-27 10:10:12 | 仕事
 職場のホームページで、カレンダーと連携した予約フォームのページを作りました。

 基本的にホームページの製作は、業者に発注せず、自分たちで「ああでもないこうでもない」と考えながら作っているのですが、いかんせん技術不足で、あまり凝ったものはできません。

 しかし、この手の技術は日進月歩なので、素人でも感覚的な作業でそこそこのホームページが作れるサイトが増えてきました。
 で、今まで手を出せずにいた予約フォームのページに挑戦…したら、私やカミさんの携帯とは連携出来ないじゃ~ありませんか。

 これはもう、そういう時期なんだろうということで、ついにカミさんはスマホを持つことになりました。
 そして目出度く予約フォームが完成。
 今までで一番完成度の高いホームページとなりました。

 これからまた、新しい情報を追加して、くりす鍼灸マッサージ院のことを知っていただけるようにしたいと思っています。

 ↓興味の湧いた方は、クリックしてご覧ください。
 くりす鍼灸マッサージ院

 ちなみに私はまだガラケーです。
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推すというか、掴むというか。

2016-11-20 10:35:06 | 仕事
 「揉む時に、鷲掴みにしてはいけない」と教わりました。
 前腕の筋肉に頼らずに、手掌の筋肉を活かしてフンワリと包むようにと。

 確かにそういう揉み方をすれば、リスクは少ない。

 しかし、人間の体にとって、そういう動きはちょいと不自然です。
 掌でしっかり包みたければ、手掌だけでなく、前腕の筋肉でも何でも使えるものは何でも使えばいいのでは?その方が手指のセンサーも鋭く働くのでは?
 それどころか、圧迫などの「推す、押さえる」ような手技でさえ、「掴む」感覚が必要なのでは?
 今はそう思っています。

 いや、滅多やたらとギュウギュウ握ればいい、というものではありません。
 でも案外、「鷲掴み」というのはそう悪い表現ではないんじゃないかと思います。

 まあ「鷲掴み」の定義自体が曖昧といえば曖昧ですけど。
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捻って、真っ直ぐに。

2016-11-13 16:18:01 | 仕事
 圧を加える時には、真っ直ぐに。
 学生の時に、そう習いました。

 でも、ただ真っ直ぐということに囚われていると、体重をかけるだけ、という発想から出られなくなります。

 そもそも人間の体は、直線的・平面的に動くようには出来ていません。
 だから、たとえ拇指圧迫でも、「ちょっと捻る」感覚のほうが、グッと圧が徹ります。

 とはいえ、下手に捻り込むと相手に不快感を与えるのも事実です。
 捻ってるんだけど、感覚はまあ何だか真っ直ぐなような。
 でも確かに捻っていて、相手には爽快感がある。

 体重や筋力はあるに越したことはないけれど、それに頼り切ってしまうと手技の幅が狭くなります。
 でも技法というと、どうもクルクルと手先指先が器用に動き回ることだと思われる節があります。

 よく効く手技というのは…少なくとも徒手療法に関しては、とても地味なものです。
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揉むことと、捏ねること。

2016-11-06 07:50:25 | 仕事
 マッサージには揉捏という技法がある。
 いわゆる「もみほぐす」動きのことで、マッサージの中心的な技法といえる。

 教科書的にはとにかく色々な揉捏がある。
 掌全体を使うものから掌の一部を使うもの。
 指先だけで行うもの。指にしても、四指だったり拇指だけだったり。
 掴むようにしたりしなかったり、捻り、引っ張り、押さえて…と。

 が、動きを整理して単純化していくと、掴むようにして行うものと、掌を概ね開いて行うものの二種類に落ち着くのではないか、というのが私の意見だ。

 で、この「掴むと開いている」二種類の揉捏。
 根本的な違いは何だろうか?

 押すと引くの違い?広げるか、縮めるか?開くか、合わせるか?
 …どれも違う。

 さんざん考えて、結論が出たのはわりと最近のことだ。
 何てことはない。
 揉捏の名前そのままなのだ。

 掴むのは揉むこと。開いているのは捏ねること。
 いや、些細なことですけど、ちょっとスッキリしました。
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言葉で確認することのリスク。

2016-09-11 07:44:45 | 仕事
 「言葉にしなければ伝わらないこと」は、確かにたくさんあります。
 しかし同時に「言葉にできないこと」もたくさんあります。
 当たり前だと言われそうですが、現代の資本主義&情報化万歳社会では、世界のほとんどは「お金で買える」「言語化できる」と思われているのではないでしょうか。

 まあお金で買えないものがたくさんある、ということは大体想像がつくと思いますが、「言語化できないこと」が意外とたくさんあるということについては、報連相とか情報の共有化とかいったことが現実的な結果につながることが多い以上、あまり賛同も共感もされないのではないかと思っています。

 でも多くの場合、報連相のための言語化というのは、言語化のための言語化であって、必ずしも現実そのものではないわけです。
 ただし、だから言語化なんて無駄だというのではありません。
 言葉で伝えるということは大事なことなのだから、言葉にする努力は続けるべきでしょう。

 ただ、「とにかく言葉にしたからいい」と思わないように気を付けたいものです。
 でないと、下手に言語化された情報は曲がったまま伝わってしまいます。
 場合によっては、どう言語化しても曲がってしまう情報もあります。

 例えばマッサージの施術中にありがちな会話を例にしてみましょう。

 施術者が「痛くありませんか?」と「言葉での確認」をしたとします。
 これに対して、まあまあちょうどいい圧だと思ったら、「ちょうどいいです」とか「大丈夫です」と答えがちですね。
 これが危ない。危ないというのが言い過ぎなら、勿体ないとしましょう。

 厳密には、本当にちょうどいい理想的な圧というのは数学における「点」のようなもので、「概念としてはあるけれど、実在しない」ものなのです。
 だから、深い意味でマッサージを受けようと思ったら、その理想的な圧と実際に受けている圧の「ほんの僅かな違い」を感じてほしいのです。

 これを無理やりに言語化してみると「痛気持ちいいの割合が三割」とか「ピリッと深部に響いてる」とか「ググッと迫ってる」とか「スコンと突き抜けてる」とか、いくらでも細分化した表現ができます(それはそれで良い脳トレになりそうですが)。
 しかし結局は言語化した時点で、実際に体が感じている現実とは別物なのです。
 だから、ただ感じてほしいのです。
 それがマッサージにしかできない、心身と向き合い、言語化できない現実という非日常を感じるということだからです。

 しかし、うっかり「痛くありませんか?」と言葉をかけて「大丈夫です」とか「ちょうどいいです」と会話してしまうと、言葉の力は強いので、「大丈夫、ちょうどいい」という安易かつあり得ない概念上の世界、いわばヴァーチャルの世界にハマってしまうのです。

 勿論、かえって凝りがひどくなりそうなほど不快であれば、それは「言語化」して施術者に伝えた方が無難です。
 でも、なるべくならマッサージの施術中は、言葉の交換は慎重に、最小限にしたほうがお得です。
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