4-15:それぞれのシツラエ(吹抜)
吹抜というところは、施主の考え方が真っ二つに分かれる不思議なところです。暖気が抜けるのを嫌がったりする人もいれば、天井が高いことの開放感が好きな人もいるわけで・・・ということで、吹抜を分析しましょう。
吹抜は空気を自然に運ぶ性質があるのです。暖房は上へ、冷房は下へ逃げていきます。逃げていくという表現が光熱費が「もったいない」と感じるのですが、確実に温度を体で感じます。
吹抜は音を伝える性質があるのです。空気でつながっている以上、音は聞こえます。
吹抜は匂いを伝えます。そこに住んでいる以上、今日の晩ごはんのメニューがかなりの確率でわかります。
吹抜は光を伝えます。太陽の光も照明の光も遠くまでかざします。
さてさて、それだけだろうか?と考えると・・・大切な役目がありました。
吹抜は、それらといっしょに気持ちを運ぶのです。そこに住む家族の分だけ感じ伝えることが出来るのです。
吹抜には、家族を結ぶシカケがいっぱいあります。シカケ探しをしながら住んでみると、家族のこと、自然のこと、お隣さんのこと、街のこと・・・そこには、たとえば「気づかう気持ち」が生まれるのです。
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