≪7/16≫
「率も残せて長打を打てるバッターになりたいです」。
ロッテの育成1位・谷村剛(和歌山東高)は、将来自身が理想とする打者になるため、バットを振っている。
高校時代の3年間で力を入れたことについて「力強いスイングをずっと心がけていたんですけど、コンタクト力も上げてきました」と話していたが、プロ入りしてからが「軸足を意識した練習をしていて、そこで強いスイングができるように意識してやっています」とのことだ。
谷村は3月18日のオイシックス戦に『9番・サード』でプロ初出場し、1-1の6回二死走者なしの第3打席、日渡柊太が2ボール1ストライクから投じた4球目の136キロカットボールをライト前に弾き返しプロ初安打をマーク。
3月21日の西武二軍戦でも『9番・サード』で出場し、0-0の3回無死一塁の第1打席、篠原響が2ボール1ストライクから投じた外角のスライダーを逆らわずにレフトへ二塁打を放ち、2試合連続安打、プロ入り後初めて長打を記録した。
3月23日の西武二軍戦から4月16日の楽天二軍戦にかけて4試合連続で安打がなかったが、3月23日西武二軍戦以来となるスタメン出場となった4月20日のヤクルト二軍戦、1-3の5回一死走者なしの第2打席、下川隼佑が1ボール1ストライクから投じた3球目のインコース126キロストレートをライト前に弾き返す安打が、チームメイトの角中勝也を彷彿とさせるバッティングだった。
谷村本人も「しっかり捉えることができたので、自分の中でもいいスイングだったかなと思います」と振り返った。
この試合を最後にファーム公式戦での出場がしばらく遠かったが、「出場機会が少なかったんですけど、その中でしっかり実戦感覚を身につけてやっていっているという感じです」と自分自身と向き合った。
7月8日の日本ハム二軍戦、8-6の7回一死二塁の場面にアセベドの代打で登場すると、松岡洸希が1ストライクから投じた2球目の145キロストレートをライト前に強烈な当たりの安打が非常に良かった。
さらに、7月11日の楽天二軍戦では、1-3の8回無死二塁の場面に大下誠一郎の代打で登場し、「初球、まっすぐだったんですけど、まっすぐを張っていてそれを捉えることができたので良かったです」と、日當直喜が投じた初球の143キロストレートをライトポール際に嬉しいプロ初本塁打が同点2ラン。
ファームではここまで14試合に出場して、打率.185、1本塁打、3打点という成績だが、長打力があり将来が非常に楽しみな選手のひとりである。「試合に出ることはなかなかないんですけど、少ないチャンスの中で結果を残せるようにやっていきたいと思います」。とにかく今は、与えられた出場機会で、結果を残し、出番を増やしていきたい。
取材・文=岩下雄太
(ベースボールキング)
**************************************
≪7/17≫
ロッテの木村優人が18時から行われるソフトバンク戦に先発する。
前回登板の2日の楽天戦、「ずっと中継ぎをやってきて、球数の心配は試合が始まる前にはありました。始まってしまえばアドレナリンも出ますし、気合いも入るのでそこに関しては少し余裕もできた。投げていくうちに気合いも強くなっていたので、投げていくうちに良くなっていたかなと思います」と、プロ入り後自己最長の6回2/3、プロ入り後最多の98球を投げ、6被安打、4奪三振、3失点で先発初勝利を手にした。
木村の凄さは、ストレート、変化球、どの球種でもストライクが取れること。「あの試合は自分の持ち味でもあるどの球種でもカウントが取れていましたし、勝負球でも全部使えていたので、そのところがあの登板では良かったのかなと思います」と振り返った。
その中でも、0-0の初回二死走者なしで黒川史陽を三飛に仕留めた1ボール2ストライクから5球目の149キロインコースストレート、6-3の7回一死走者なしで中島大輔を2ストライクから見逃し三振に仕留めた3球目のインコース148キロストレートなど“左打者のインコースのストレート”の制球が素晴らしかった。
「中継ぎの時は真っ直ぐが投げきれなくて、勝負球のフォーク、カットボールが打たれたりしていたので、そこのインコースをしっかり投げ切れることによって、変化球も活きてくるので、あのボールをしっかり投げ切ることができれば、自分の変化球も活きてくる。そこが良かったかなと思います」。
初めて、6回以降も投げたが、5回を投げ終わった後、インターバルがある。6回に入るときに難しさや入りが違うなと感じたりしたのだろうかーー。
「少し入りが苦手な部分があるので、ゲームの入りもそうですけど、5回も6回に入ってくる時には初回に入る時と同じくらいの気持ちでマウンドに上がりますし、考えも1回整理しながらマウンドに上がるようにしています」。
前回登板では7回途中まで投げたが、この先、8回、9回を投げたい思いはあったりするのだろうかーー。
「先発としてやっていく中で長いイニングを投げると中継ぎの皆さんの負担が小さくなりますし、自分にとってもプラスにもなるので、イニング数を重ねたいですし、投げるなら長いイニングを投げたいなと思います」。
そのためには、少ない球数で投げていく必要がある。実際に先発する中で1イニングを何球で抑えようなどのプランを立てているのだろうかーー。
「具体的な数字はないですけど、7回で80球くらいで行けたら投球のペースも良くなっていくと思いますし、自分の投球スタイルは球数の多いピッチャーではないので、確率を上げながら、できるだけ少ない球数で長いイニングを投げたいと思います」。
18時からのソフトバンク戦で、プロ入り後3度目の先発マウンドとなる。「前回の試合は自分のペースで投げられたというか、カウント有利で投げられましたし、思い通りの投球が多少はできたので、確率をどんどん上げていけるように。マウンドに上がったらシンプルに考えを持って、考えすぎず相手バッター1人1人投げて行きたいなと思います」。チームが苦しい戦いが続く中で、希望の光となる。
取材・文=岩下雄太
(ベースボールキング)
**************************************
≪7/17≫
猛者がそろうプロ野球の世界で試行錯誤の日々を送っている。ロッテのドラフト1位・西川史礁(みしょう)外野手(22)=青学大=は今季、ここまで46試合の出場で打率・252、0本塁打、14打点をマーク(16日時点)。チームの将来を担う右打者として期待される背番号6が自身の足下を見つめた。
「真っすぐも変化球もアマチュアとは1から100まで違う。いち早く経験することができたので、それをしっかりプラスに捉えていきたいです」
大自然が広がる和歌山・日高川町出身の西川は京都・龍谷大平安高から青学大に進学。パンチ力のある打撃が武器で大学時代にはプロ主体の侍ジャパン、トップチームにも招集された。ルーキーイヤーの今季。失敗を糧に着実なステップを踏んでいる。
3・4月は打率・156(45打数7安打)、5月は打率・129(31打数4安打)と苦戦。1軍と2軍行き来する中で「今までは詰まることを恐れていた。詰まってもいい」と思考を変えたという。
徐々に結果が出始め、6月は月間打率・441(34打数15安打)をマーク。「最初に苦しんだ分、いろいろ考える時間もあって、それが今プラスになって出ている」とうなずいた。
父の教えが今も生きている。建設業を営む父・凌滋(りょうじ)さんは自宅の庭に自作の打撃ケージを設営。幼少期から親子二人三脚で毎日欠かさずバットを振り込んできた。父から口酸っぱく言われた言葉がある。
「中途半端なスイングはするな」
それはプロ野球選手になっても変わらない。「ちょこんと当てにいくなとよく言われました。それは今でもずっと意識しています。小さい頃からいろいろ言われましたけど、それが今につながっている」と最敬礼した。
「1軍の舞台で活躍することが両親への一番の恩返しになると思う」と西川。始まったばかりのプロ野球人生。父と築いたフルスイングとともに歩んでいく。(加藤次郎)
(サンスポ)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます