シーマン飼育18日目

もうどうにも止まらない。いや違う。もうどうにもならない。
深刻な食糧危機だ。っちゅうか食糧、ゼロ。皆無。すっからかん。
なすすべもない。日付欄は「その1」にしておいたが、
実はもう何回やったか分からないほど様子を覗いてみている。
が、事態は餌が無い事にはもうどうにもならない所まで来ているのだ。
『飼い主としての責任を果たせってばよー』
『なんか喰わせろー死ぬー』
『言っとくけど俺、マジでもうすぐ飢え死にするからな』
シーマン達は、もうこんなセリフしか喋らなくなってしまった。
顔はずっと、恨めしそうにこっちを睨み続ける怖い表情のままだ。
全てわしの責任だ。餌が尽きてしまうなんて。欲しがるままに与え続けてきて
しまったのが悪いのだ。完全に甘やかし過ぎたのだ。
マイク不可の表示がずっと出っぱなしなので、何を言っても無駄だ。
贖罪の言葉など通用しない。求められているのは『えさ』ただそれだけなのだ。
これほどつきっきりで世話していて、こんな非常事態に陥る日が来ようとは。
一体どうすればいいのだ。
2匹が飢え死んでいくさまを、指をくわえて見ているしかないのか。
お腹には子供までいるというのに。
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