歌う狸ブログ

街角狸マニアがあらゆるマニアについて歌う「マニアソングス」誕生秘話

空想都市間を鉄道は走るのか?新曲『空想都市のミステリートレイン 』完成しました

2020-08-10 21:35:17 | マニアソングス Vol.2
世界的な片手袋研究家であり蕎麦がき理論家でもある石井公二さんとの曲作り第二段『空想都市のミステリートレイン 』が完成しました。ベースは安定の路上園芸学会さん、そしてスペシャルゲストとして電気風呂マニアのけんちんさんにトランペットを吹いてもらいました。それでは早速お聴きください。(リンクの三角ボタンを押すと曲が再生されます。)


前回の曲『超ひま理論』は緊急事態宣言下で作っていて、ぽっかりと時間に歪みが生じたかのような今まで経験したことのない日常を歌った歌でした。(詳しくはこちらの記事をご参照ください。)あれから3ヶ月しか経っていないのに、今聴くとものすごく懐かしい感情が湧き上がってきます。こういうのをエモいと言うのでしょうか。とにかくあの時期にしか作れなかった空気感をパッキング出来た曲だったのです。

あの引きこもり期間から少し時間が経ち、久しぶりに街に出かけたとき、街の中にあるあまりの情報量に驚きました。私たちのような街歩き系(フィールドワークがメインの)マニアが初めて対象物に出会った時に感じた新鮮な驚きを歌詞に込めたいというのが今回の曲のテーマでした。歌詞に出てくる中村(なごむる)と多奈崎というのは空想地図マニアが作っている架空の都市名ですが、気軽にGO TOしていいのかダメなのかよくわからない状態になっている現実世界に対するアンチテーゼとして、図らずも今の空気感を表現できたかもしれません。

石井さんから第二段の素案トラックが送られてきたのは前回の曲が完成して2週間も経たない頃でした。もはや「トラックは僕らの交換日記」になっていますので、曲を作るにあたってはまずトラックを共有するところから始まるのです。緊急事態宣言は解除されたとはいえ、まだまだ集まってレコーディングすることは難しいので、今回もGarageBandというアプリでトラックを共有してリモートで作曲するスタイルで進めていきました。

歌詞は石井さんの好きなエルヴィス・プレスリーの「ミステリートレイン」から着想を得て書き始めました。空想都市の地名を入れたら面白そうというのは石井さんのアイデアだったと思います。歌詞は大体私が1番とブリッジぐらいを歯抜けの状態で送って、石井さんが穴埋めして完成するのですが、毎回ちゃんとオチがつくというか、話として完結させてくれるのがすごいです。一人で曲を作るときは3番を考えるのが一番難しくて挫折を繰り返していますが、パートナーがいるというのは素晴らしいことですね。(「いい線いってる夜」考案の線柳が合間に入っているのもツボに入りました。)曲を通じてベタにハモリコーラスをしていますが、石井さんが空想世界の登場人物、私が現実世界の人間という設定になっています。

曲調はやはりエルヴィスのミステリートレインを参考にしつつ(石井さんの最初のイメージはもう少しファンクっぽい感じだったみたいですが)、私はブリッジ部分のコード進行を考えているうちにどうしてもAllman Brothers Bandが憑依してしまい、前々からやってみたかったサザンロック特有のギターハモリを再現してみました。アウトロはトランペットのけんちんさんも含めてビートルズのThe Endばりにソロバトルをしています。

会いたい人に自由に会うこともままならない昨今ですが、空想都市やトラックの中でなら密に交流できることが今回も証明されました。この交換日記スタイルには無限の可能性を感じます。

そういえばこのユニットには今までバンド名がなかったのですが、「ザ・ゴールデングローブ&ベラ」に決まりました。ゴールデンは狸の金○、グローブは当然片手袋、そして路上園芸の代表植物アロエのアロエベラからとって繋げたんですね。(ベラには「真実」という意味があるそうですよ!)という訳でザ・ゴールデングローブ&ベラの次回作も是非お楽しみに!




最新の画像もっと見る

コメントを投稿