信楽狸の誕生
前回ジャズが日本に伝わったのはいつか、という話を書きました。ジャズがいつ生まれたのかというとどうもはっきりしませんが、1900年頃にニューオリンズで生まれたようです。ジャズがはじめて録音されたのは1917年のことで、まだほんの100年程しか経っていません。なんとなくジャズという音楽は遥か昔からあるような気がしていましたが、意外と最近と言えば最近の音楽です。しかし、それから現代に到るまで様々に変遷し、さらにありとあらゆるジャンルとコラボしながら幅を広げていっています。
さて、お待たせしました。そこへいくと我らが狸はどうでしょうか。初めて記録として出てくるのは「日本書紀」だとか「日本霊異記」だとか言われていますので軽く1300年ぐらい昔の話ですが、それは動物のタヌキの話。徳利と通帳を持って笠を被った狸の置物は藤原銕造(てつぞう)さんが作ったのが最初とされていますが、その銕造さんが最初の狸を作ったのが1900年頃とされています。ひょっとしてジャズが生まれたのと同じ頃じゃないですか?その後京都で狸づくりを続けた銕造さんですが、大正時代には京都の料亭「一休庵」に狸を納めたりしてかなり有名になっていたようです。はい、遠くアメリカではジャズが初めて録音されていた頃ですね。1931年には信楽に移り住んだ銕造さんが狸専門の窯「たぬきや」を開いて、ここから信楽が狸の代名詞となっていくのでした。
無理やりジャズの歴史と狸の歴史を並べて書いてみる今回の投稿ですが、次回は信楽狸を一躍有名にした昭和天皇行幸の話あたりを書いてみたいと思います。
それでは今回は1934年に発表された名曲「ブルームーン」をジャズソングバージョンでお楽しみください。次回もどうぞお楽しみに。
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