井上もやしの日常

ほぼ「つぶやきの墓場」となっております。ブログやSNSが多様化して,ついていけないのでございます。

中間貯蔵施設

2012-01-22 21:59:12 | Weblog
 昨年末からの原発事故関連ニュースを聞くたびに、暗い思いに包まれてきました。

 12月26日に公表された事故調査・検証委員会の中間報告書では、東電が津波の想定をかなり低く見積もっていたり、原子炉冷却装置の弁の扱いを誰も理解してなかったりしていることが報告されています。東電が「想定外」の言葉で片付けようとしていますが、これは明らかに人災です。また、原子力安全委員会のメンバーが原子力関連企業から寄付金を受けていたとか、自民党・民主党議員らが電力会社にパーティー券を買ってもらっていたとかのニュースにも驚きました。これではチェック機能など働くはずがありません。

 そして、中間貯蔵施設です。国が、除染作業等で生じる汚染物質を保管する中間貯蔵施設を双葉郡内に建設を予定しているという話は暮れの28日に福島県に正式に伝えられました。放射能で汚染された物質が多い原発近辺の地区というのはある程度予想していましたが、また福島県に重荷を背負わせるのかという気持ちです。年明けから、双葉郡内の町村長たちが施設設置に関する協議会を持とうとしていますが、双葉町長は「到底受け入れられるはずがない。」と今のところ、協議会を欠席しています。

 福島県外で中間貯蔵施設を受け入れるはずはないので、双葉郡内に造られることになるでしょうが、その次の段階(約30年後)の最終処分場はどうなるのでしょう。細野豪志環境相は「県外に設置する」と言っています。これって、沖縄の構図に似てきたと思いませんか。太平洋戦争で地上戦が行われた沖縄に多くの米軍施設がいまだに残され、住民に危険と不安を与え続けています。アメリカ統治時代がとっくに終わっているのに、本質的な変化はなく、民主党が政権を取ったときには普天間飛行場を「県外移設」とぬか喜びさせました。福島県も同じです。原発稼働から40年、その間、原発推進派と反対派の対立を呼び、その度に東京電力は金の力で切り抜けてきました。実際に原発のお膝元では子供が生まれたりすると東電から祝い金をもらえたそうです。それに、原発関連の企業で雇用も生み、反原発派は旗色が悪かった時期がずっと続きました。沖縄の首長選で基地推進派が登場するのも、福島の原発の構図と全く同じだと思います。

 両県とも歴史に翻弄されて、現在があります。沖縄県の悲劇は日本とは違った文化を持ちながら、琉球国が鹿児島県に編入されたことに始まりました。太平洋戦争では民間人も多数亡くなり、完全に捨て石です。福島県は戊辰戦争で会津藩などが最後まで新政府軍に抵抗したので、2度と新政府に反撃できないようにと面積だけ広い県(北海道、岩手県の次です。)とし、県の中央部から北にだいぶ外れた福島市を県庁所在地にしたことです。巷でよく言われることがあります。福島県と沖縄県は学力調査でずっとビリ争いをしているとか、伊藤博文以降現在まで総理大臣が1人も誕生していないとかです。でも、これって明治政府以降のイジメが続いているということです。もう、日本国から独立するしかありません!