
写真は爺ヶ岳の稜線から見た鹿島槍
鹿島槍ヶ岳(2889m)
------
2011年6月30日、朝8時16分。松本市街を震度5強の地震が襲った。私の家も揺れに揺れて突っ張り棒を付けていない本棚は倒れ、机の上のものは投げ出され、iMacも倒れた(が損傷は無かった)。その日は会社を休んで室内の復旧に当たった。後で新聞を読むと我が家は震源の真上くらいの位置にあった。
しかし、それはそれとして・・・7月2日に我々は鹿島槍ヶ岳に向かったのだった。

国道147号から見た、三つコブの爺ヶ岳(左)と二つトンガリの鹿島槍ヶ岳(右)
今シーズン初2800m超。今シーズン初テント泊。
7月13日から予定している「表銀座縦走槍ヶ岳トレイル」の前にどうしてもやっておきたいテント縦走練習として鹿島槍を選んだ。
晴れて空気が澄んだ日なら、いつもの通勤道から見える、バットマンの頭のような姿にずっと憧れていた。
しかし天候はあまり芳しくなく、二日の行程は8割~9割は曇りか霧の中。1泊2日で充分楽しめる行程だったが、2日目はやや強行気味。早朝の鹿島槍南峰往復と帰りの縦走はなかなかしんどく、もう一泊する余裕があれば鹿島槍北峰や爺ヶ岳ピークにも立ててより楽しめただろう。
そして、真っ正面の立山と劔の勇姿はど迫力で圧巻・・・のはずだったが

雲が濃く、部分部分でしか見ることができなかった。劔の全貌を拝めたらもっとテンション上がっただろう。
-------
登山日:2011年7月2日~7月3日
1泊2日
【1日目】(柏原新道登山口→冷池山荘:9時間)
午前3時40分。車で出発。
↓
5:40 柏原新道の登山口から登山開始

↓
7:20 ケルン

↓
9:30 第一の雪渓

↓
9:40 第二の雪渓

↓
9:55 第三の雪渓

↓
10:45 種池山荘着

↓
11:30 種池山荘発
↓
12:40 爺ヶ岳 中峰(直下の巻き道)
↓
14:00 冷乗越

↓
14:20 冷池山荘

↓
14:40 冷池テント場

【2日目】 (山頂往復:4時間、冷池山荘からの下山:7時間20分)
4:30 軽装でテント場を出発
↓
5:15 布引山山頂(2683m)

↓
6:30 鹿島槍ヶ岳南峰山頂(2889m)

↓
8:30 冷池テント場着
↓
10:20 冷池山荘発
↓
13:15 種池山荘着
↓
14:00 種池山荘発
↓
17:40 柏原新道登山口に帰還
【柏原新道登山口】

・登山口の真向かいと扇沢の橋を渡ったところに10~20台程度の駐車場。
・蚊が多いので、準備は手早く
・トイレなし
・黒部ダムへの起点となる扇沢バスターミナルまで徒歩15分。そこには200台くらいの無料駐車場やトイレなどがある。
・いったん扇沢バスターミナルまでいってトイレに行ってから柏原新道登山口まで車で下るのがよいと思われる。
【種池山荘】

・柏原新道を登り切った後立山連峰の稜線に立つ。
・針ノ木岳の眺めがいい。針ノ木雪渓を見ていると行ってみたくなる。
・バッジ、手ぬぐいなどグッズ多数取り揃え。
・7月初旬は山荘前に大きな雪渓。アイゼンがいるほどではなかった。
【冷池山荘】

・鹿島槍山頂まで2時間の位置
・水、ビール、軽食、バッジ、手ぬぐいなどの品揃えは種池と同じくらい
・トイレはきれいだった
・テント場が遠い。写真は爺ヶ岳の稜線から撮ったものだが、小屋の左上の方にある茶色い部分がテント場。小屋から歩いて8分。しかも登り。やっと小屋に着いた~と達成感に浸り気が抜けた後の8分の登りはキツイ。しかし遠くても高くてもわざわざ樹林帯を抜けたところにテント場を作ってくれたので、晴れていれば立山・劔の絶景を拝めただろう。この日は曇っていたが・・・
・テント場ではDocomoは1本ぎりぎり立つか立たないか。
【鹿島槍ヶ岳山頂】
・2889m。晴れていれば、北に鹿島槍北峰・五竜・白馬、西に立山・劔、南に爺ヶ岳・針ノ木、さらにはきっと槍ヶ岳、たぶん八ヶ岳、おそらく富士山だって見えただろう。晴れていれば。
・けれど雲海の絶景もなかなかでした

【コースマップ】

---------
【日記】
晴れた日には我が家の近くの田んぼから、ずっと北方にうっすら見えるバットマンあるいは、昔のアニメ「ムーミン」のおさびし山のような風貌の鹿島槍。
日本百名山の著者深田久弥も北アルプスでは個人的に一番好きっぽいことを書いていた山。スキーやボードをする人間には鹿島槍といえばスキー場の名前としてインプットされているだろうが、今回はそのてっぺんまで登る。
メンバーは妻と、今回がテント縦走デビューとナルいつもの山仲間女子K。
Kは出発前日からうちに泊まり、出発当日は全員3時前に起床し、朝4時半には塩尻を出た。
国道147からちらちら見えるバットマンの勇姿に心を躍らせつつ、5時半には扇沢バスターミナルについてトイレを済ませ、5時40分には柏原新道の登山口から登り出す。この時はすこぶる元気だったが、ハードなパワー登山はこれから始まる。


登りはじめて最初の1時間は樹林帯の急登。なかなかきつく休憩多め。
やがて第一のチェックポイント「ケルン」に到着


「八ツ見ベンチ」「石畳」など地図に書いてないいくつかの看板を越える。

早朝こそいい天気だったが次第にガスってきたと思った頃に・・・

雪渓あらわる。種池山荘のスタッフの方が道を造ってくれているようで、7月初旬のこの時はアイゼンがいるほどではなく普通に歩けた。
さらに二つ目の雪渓を越えて、三つ目の雪渓。

ここは滑ってきた岩がごろごろしていて怖い。雪渓の側には県警による注意書きの看板があり、「雪渓を滑る岩は音がしない」「雪渓の上に動物が現れると石が落ちてくることがある」など、書かれている。慎重に上下に注意しながら渡る。
そして雪渓を越えて再び急な登りとなり、そこをなんとか登り切ると、深い霧の中第四の雪渓が現れ、休憩していると・・・

霧の薄れた瞬間に、実はすぐ目の前に種池山荘があることがわかった。

霧の中の登山は目標がわからず不安が多い。
種池山荘で昼食。

材料。コーンビーフ。あらかじめ切っておいたジャガイモと人参。カレーパウダー。アルファ米。
コーンビーフは山飯の具としてけっこういける。
昼食後、山荘を起ち、爺ヶ岳方面へ向かう。

この時は山荘前に大きな雪渓があったが、これを越えると冷池までは普通の夏道。
いちおうアイゼン持ってきたのだけど使うまでもなかった。
爺ヶ岳はライチョウが多いとのこと。
実際私らも三羽に遭遇。


この日の爺ヶ岳は雲に覆われていた

爺ヶ岳は南峰、中峰、北峰の三つのピークを持つ。一番高いのが中峰で2670m。
今回は体力を考えて冷池山荘到着を最優先にしたため、頂上を通る道は避けて進んだ。

爺ヶ岳の中峰付近に、何かの看板があったのだが、何が書かれているのか判読不可。

北峰を過ぎるとなかなかの急な下り。帰り道ではきつそうだ。

そして下りきったところで冷乗越。


ここまで来れば、山荘まであと15分。

さらに下って樹林帯に入って登り返して・・・とけっこう歩くが、山荘までもうすぐという気持ちの高ぶりが疲れを忘れさせてくれる。
そして着いた。

やった~!!と思ったのだが・・・ここからテント場までさらに8分の登り。気持ちが切れた後の8分間の上り道は長くキツい。
けどもなんとか踏ん張ってテントを貼り
、
また8分歩いて山荘に戻りビール
そしてまた8分歩いて夕食
たどり着いてもなかなか体力を使う。晴れていればテント場から立山・劔に挨拶できたはずだけど、翌日に期待して、一日目はさっさと就寝。
ちなみにこの日のテント場は我らの二張りの他、もう一人の方がいただけ。山小屋客も少なかった。梅雨の明けきらない7月初旬の鹿島槍はとても静かだ。
-------
山の朝は早い。
3時には起床し、朝食。

そして4時半ごろ軽装で鹿島槍の山頂に向かう。
テント場を出るとすぐに大きな雪渓。


この日の天気は雲の量が前日より少ない。
東の大町方向には朝日。反対の西には雲の切れ間に劔岳!


鹿島槍の前の小ピーク布引山(2683m)に5時30分ごろ着。冷池と鹿島槍のほぼ中間点。ここから標高差で約200m

そんなこんなで鹿島槍山頂に到着

雲が濃いことと、時間的なことも考えてバットマンの片耳、北峰に行くのは諦めた。もう一泊できるなら、北峰にも行けただろう。
くだり始めると雲が薄れて景色もよくなってきた。
昨日通った爺ヶ岳
針ノ木岳方面
立山
で、やっぱり劔
絶景を惜しみつつ来た道を引き返して冷池へ向かった。


あとは昨日来た道を帰るだけ。
冷池から種池の道は帰りの方が登りが多くて時間も体力も使う。
爺ヶ岳のピークは体力を考えて帰り道もスルー。
代わりに雲が薄れて鹿島槍が見えたのでしばし景色を楽しむ。

かなり疲れて種池に到着。
レトルトだけど種池で食べたカレーがうまかった

ジュースは去年のあまりのなっちゃんが安かった。昭和のポスター風に

針ノ木岳がきれいだ。

この時もう13時くらい。
最後の力を振り絞って柏原新道を下山

17時30分くらいに駐車場についた。
このあと我らは、大町の薬師の湯で風呂につかる。
フランスベッドの腰延ばしベッドがこの日はタダで使えてものすごくリフレッシュ。
松本に帰るともう夜の10時。それでも肉が食べたくなった我らはステーキ宮で肉食にいそしんだ。
-----
今回、1泊2日で強行した形になったが、爺ヶ岳~鹿島槍の縦走はやはり2泊3日くらいで行くのがオススメ。
できれば梅雨が明けてからの方が、目の前にそびえる劔の大絶景を楽しむことができるだろう。
けど、シーズン前の鹿島槍は、これはこれで八ヶ岳や常念のような喧噪のない、静かで落ち着いた大人の登山を楽しめる感じがしてよかった。
いつか五竜の方から縦走して北峰~南峰~冷池と歩いてみたいと思った。
距離はあるけどロープやハシゴのような難所はなく、危険な場所も少ない鹿島槍はのんびり楽しめるいい山です。
[追記]
冷池山荘で購入したバッジ

********
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↑この度、「ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン」を選出しました。映画好きブロガーを中心とした37名による選出になります。どうぞ00年代の名作・傑作・人気作・問題作の数々を振り返っていってください
この企画が講談社のセオリームックシリーズ「映画のセオリー」という雑誌に掲載されました。2010年12月15日発行。880円

鹿島槍ヶ岳(2889m)
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2011年6月30日、朝8時16分。松本市街を震度5強の地震が襲った。私の家も揺れに揺れて突っ張り棒を付けていない本棚は倒れ、机の上のものは投げ出され、iMacも倒れた(が損傷は無かった)。その日は会社を休んで室内の復旧に当たった。後で新聞を読むと我が家は震源の真上くらいの位置にあった。
しかし、それはそれとして・・・7月2日に我々は鹿島槍ヶ岳に向かったのだった。

国道147号から見た、三つコブの爺ヶ岳(左)と二つトンガリの鹿島槍ヶ岳(右)
今シーズン初2800m超。今シーズン初テント泊。
7月13日から予定している「表銀座縦走槍ヶ岳トレイル」の前にどうしてもやっておきたいテント縦走練習として鹿島槍を選んだ。
晴れて空気が澄んだ日なら、いつもの通勤道から見える、バットマンの頭のような姿にずっと憧れていた。
しかし天候はあまり芳しくなく、二日の行程は8割~9割は曇りか霧の中。1泊2日で充分楽しめる行程だったが、2日目はやや強行気味。早朝の鹿島槍南峰往復と帰りの縦走はなかなかしんどく、もう一泊する余裕があれば鹿島槍北峰や爺ヶ岳ピークにも立ててより楽しめただろう。
そして、真っ正面の立山と劔の勇姿はど迫力で圧巻・・・のはずだったが

雲が濃く、部分部分でしか見ることができなかった。劔の全貌を拝めたらもっとテンション上がっただろう。
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登山日:2011年7月2日~7月3日
1泊2日
【1日目】(柏原新道登山口→冷池山荘:9時間)
午前3時40分。車で出発。
↓
5:40 柏原新道の登山口から登山開始

↓
7:20 ケルン

↓
9:30 第一の雪渓

↓
9:40 第二の雪渓

↓
9:55 第三の雪渓

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10:45 種池山荘着

↓
11:30 種池山荘発
↓
12:40 爺ヶ岳 中峰(直下の巻き道)
↓
14:00 冷乗越

↓
14:20 冷池山荘

↓
14:40 冷池テント場

【2日目】 (山頂往復:4時間、冷池山荘からの下山:7時間20分)
4:30 軽装でテント場を出発
↓
5:15 布引山山頂(2683m)

↓
6:30 鹿島槍ヶ岳南峰山頂(2889m)

↓
8:30 冷池テント場着
↓
10:20 冷池山荘発
↓
13:15 種池山荘着
↓
14:00 種池山荘発
↓
17:40 柏原新道登山口に帰還
【柏原新道登山口】

・登山口の真向かいと扇沢の橋を渡ったところに10~20台程度の駐車場。
・蚊が多いので、準備は手早く
・トイレなし
・黒部ダムへの起点となる扇沢バスターミナルまで徒歩15分。そこには200台くらいの無料駐車場やトイレなどがある。
・いったん扇沢バスターミナルまでいってトイレに行ってから柏原新道登山口まで車で下るのがよいと思われる。
【種池山荘】

・柏原新道を登り切った後立山連峰の稜線に立つ。
・針ノ木岳の眺めがいい。針ノ木雪渓を見ていると行ってみたくなる。
・バッジ、手ぬぐいなどグッズ多数取り揃え。
・7月初旬は山荘前に大きな雪渓。アイゼンがいるほどではなかった。
【冷池山荘】

・鹿島槍山頂まで2時間の位置
・水、ビール、軽食、バッジ、手ぬぐいなどの品揃えは種池と同じくらい
・トイレはきれいだった
・テント場が遠い。写真は爺ヶ岳の稜線から撮ったものだが、小屋の左上の方にある茶色い部分がテント場。小屋から歩いて8分。しかも登り。やっと小屋に着いた~と達成感に浸り気が抜けた後の8分の登りはキツイ。しかし遠くても高くてもわざわざ樹林帯を抜けたところにテント場を作ってくれたので、晴れていれば立山・劔の絶景を拝めただろう。この日は曇っていたが・・・
・テント場ではDocomoは1本ぎりぎり立つか立たないか。
【鹿島槍ヶ岳山頂】
・2889m。晴れていれば、北に鹿島槍北峰・五竜・白馬、西に立山・劔、南に爺ヶ岳・針ノ木、さらにはきっと槍ヶ岳、たぶん八ヶ岳、おそらく富士山だって見えただろう。晴れていれば。
・けれど雲海の絶景もなかなかでした

【コースマップ】

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【日記】
晴れた日には我が家の近くの田んぼから、ずっと北方にうっすら見えるバットマンあるいは、昔のアニメ「ムーミン」のおさびし山のような風貌の鹿島槍。
日本百名山の著者深田久弥も北アルプスでは個人的に一番好きっぽいことを書いていた山。スキーやボードをする人間には鹿島槍といえばスキー場の名前としてインプットされているだろうが、今回はそのてっぺんまで登る。
メンバーは妻と、今回がテント縦走デビューとナルいつもの山仲間女子K。
Kは出発前日からうちに泊まり、出発当日は全員3時前に起床し、朝4時半には塩尻を出た。
国道147からちらちら見えるバットマンの勇姿に心を躍らせつつ、5時半には扇沢バスターミナルについてトイレを済ませ、5時40分には柏原新道の登山口から登り出す。この時はすこぶる元気だったが、ハードなパワー登山はこれから始まる。


登りはじめて最初の1時間は樹林帯の急登。なかなかきつく休憩多め。
やがて第一のチェックポイント「ケルン」に到着


「八ツ見ベンチ」「石畳」など地図に書いてないいくつかの看板を越える。

早朝こそいい天気だったが次第にガスってきたと思った頃に・・・

雪渓あらわる。種池山荘のスタッフの方が道を造ってくれているようで、7月初旬のこの時はアイゼンがいるほどではなく普通に歩けた。
さらに二つ目の雪渓を越えて、三つ目の雪渓。

ここは滑ってきた岩がごろごろしていて怖い。雪渓の側には県警による注意書きの看板があり、「雪渓を滑る岩は音がしない」「雪渓の上に動物が現れると石が落ちてくることがある」など、書かれている。慎重に上下に注意しながら渡る。
そして雪渓を越えて再び急な登りとなり、そこをなんとか登り切ると、深い霧の中第四の雪渓が現れ、休憩していると・・・

霧の薄れた瞬間に、実はすぐ目の前に種池山荘があることがわかった。

霧の中の登山は目標がわからず不安が多い。
種池山荘で昼食。

材料。コーンビーフ。あらかじめ切っておいたジャガイモと人参。カレーパウダー。アルファ米。
コーンビーフは山飯の具としてけっこういける。
昼食後、山荘を起ち、爺ヶ岳方面へ向かう。

この時は山荘前に大きな雪渓があったが、これを越えると冷池までは普通の夏道。
いちおうアイゼン持ってきたのだけど使うまでもなかった。
爺ヶ岳はライチョウが多いとのこと。
実際私らも三羽に遭遇。


この日の爺ヶ岳は雲に覆われていた

爺ヶ岳は南峰、中峰、北峰の三つのピークを持つ。一番高いのが中峰で2670m。
今回は体力を考えて冷池山荘到着を最優先にしたため、頂上を通る道は避けて進んだ。

爺ヶ岳の中峰付近に、何かの看板があったのだが、何が書かれているのか判読不可。

北峰を過ぎるとなかなかの急な下り。帰り道ではきつそうだ。

そして下りきったところで冷乗越。


ここまで来れば、山荘まであと15分。

さらに下って樹林帯に入って登り返して・・・とけっこう歩くが、山荘までもうすぐという気持ちの高ぶりが疲れを忘れさせてくれる。
そして着いた。

やった~!!と思ったのだが・・・ここからテント場までさらに8分の登り。気持ちが切れた後の8分間の上り道は長くキツい。
けどもなんとか踏ん張ってテントを貼り

また8分歩いて山荘に戻りビール

そしてまた8分歩いて夕食

たどり着いてもなかなか体力を使う。晴れていればテント場から立山・劔に挨拶できたはずだけど、翌日に期待して、一日目はさっさと就寝。
ちなみにこの日のテント場は我らの二張りの他、もう一人の方がいただけ。山小屋客も少なかった。梅雨の明けきらない7月初旬の鹿島槍はとても静かだ。
-------
山の朝は早い。
3時には起床し、朝食。

そして4時半ごろ軽装で鹿島槍の山頂に向かう。
テント場を出るとすぐに大きな雪渓。


この日の天気は雲の量が前日より少ない。
東の大町方向には朝日。反対の西には雲の切れ間に劔岳!


鹿島槍の前の小ピーク布引山(2683m)に5時30分ごろ着。冷池と鹿島槍のほぼ中間点。ここから標高差で約200m

そんなこんなで鹿島槍山頂に到着

雲が濃いことと、時間的なことも考えてバットマンの片耳、北峰に行くのは諦めた。もう一泊できるなら、北峰にも行けただろう。
くだり始めると雲が薄れて景色もよくなってきた。
昨日通った爺ヶ岳

針ノ木岳方面

立山

で、やっぱり劔

絶景を惜しみつつ来た道を引き返して冷池へ向かった。


あとは昨日来た道を帰るだけ。
冷池から種池の道は帰りの方が登りが多くて時間も体力も使う。
爺ヶ岳のピークは体力を考えて帰り道もスルー。
代わりに雲が薄れて鹿島槍が見えたのでしばし景色を楽しむ。

かなり疲れて種池に到着。
レトルトだけど種池で食べたカレーがうまかった

ジュースは去年のあまりのなっちゃんが安かった。昭和のポスター風に

針ノ木岳がきれいだ。

この時もう13時くらい。
最後の力を振り絞って柏原新道を下山

17時30分くらいに駐車場についた。
このあと我らは、大町の薬師の湯で風呂につかる。
フランスベッドの腰延ばしベッドがこの日はタダで使えてものすごくリフレッシュ。
松本に帰るともう夜の10時。それでも肉が食べたくなった我らはステーキ宮で肉食にいそしんだ。
-----
今回、1泊2日で強行した形になったが、爺ヶ岳~鹿島槍の縦走はやはり2泊3日くらいで行くのがオススメ。
できれば梅雨が明けてからの方が、目の前にそびえる劔の大絶景を楽しむことができるだろう。
けど、シーズン前の鹿島槍は、これはこれで八ヶ岳や常念のような喧噪のない、静かで落ち着いた大人の登山を楽しめる感じがしてよかった。
いつか五竜の方から縦走して北峰~南峰~冷池と歩いてみたいと思った。
距離はあるけどロープやハシゴのような難所はなく、危険な場所も少ない鹿島槍はのんびり楽しめるいい山です。
[追記]
冷池山荘で購入したバッジ

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ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン
↑この度、「ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン」を選出しました。映画好きブロガーを中心とした37名による選出になります。どうぞ00年代の名作・傑作・人気作・問題作の数々を振り返っていってください
この企画が講談社のセオリームックシリーズ「映画のセオリー」という雑誌に掲載されました。2010年12月15日発行。880円
