戦争を語りつぐ証言ブログ

<戦争を語りつぐ60年目の証言>サイトの管理人・スタッフから、
取材の近況や関連情報をお届けします。

日系二世の死去(2.15)

2006-02-15 08:38:23 | Weblog
昨日(2/14)の毎日新聞夕刊に一人の日系二世の小さな死亡記事が載っていました。
当サイトでは在米日系一世・二世12名の戦争体験証言集を取材し掲載していますので、他人事と思えずに記事を目で追いました。
以下に記事の内容をコピーして保存するとともにご冥福をお祈りしたいと思います。

デープ・タツノさん 92歳(米強制収容所の生活をフィルムに収めた日系2世)
米紙ニューヨーク・タイムズによると、1月26日、カリフォルニア州サンノゼの自宅で死去。
1913年、日系二世として生まれ、サンフランシスコ市で日系人向けデパートを経営。真珠湾攻撃から間もない42年、家族とともにユタ州トパーズの強制収容所に収容された。収容者の日常生活を秘密裏に撮影した。この映像は後に48分のドキュメンタリー映画「トパーズ」として編集され、貴重な歴史資料となった。(共同)



地域で開かれた平和集会の席上で(2.12)

2006-02-12 09:19:35 | Weblog
 去る2月9日、平和集会に参加した私は、次のような発言をしました。
<このサイトの取材をしながら気づいたことがあります。それは昔から戦争が好きな女性はいないという平凡な真理です。戦争になればお化粧一つできなくなります。夫と離れて子供とともに寂しく孤閨を守らなければいけなくなる。女性にとって戦争のメリットは何もないからです。
 とすれば、難しい理屈は抜きにして、女性に向けて戦争がいかにマイナスになるかを訴えることが必要ではないでしょうか。国民の半数は女性なのだから、女性がみんな戦争できる国になることに反対すれば憲法を変えることはできなくなるでしょう>

 また戦争の加害者と被害者が話題になった時、私は黙っていられなくなって手を挙げました。
<軍人の立場は明らかに二つに分かれます。一つは少数の職業軍人あるいは優遇された将校たち、もう一つは赤紙一枚で召集され最前線に駆り出された一般市民の兵士たちです。この兵士たちが軍隊の大部分を占めるのです。
 前者の将校たちは加害者の一面を持っています。だから戦争体験を聞かれても何を今更聞くのかと答えないで黙秘する場合もある。
 しかし星1つか2つで運よく生き延びた召集兵たちは、みんな躊躇なしに困苦の体験を語ってくれます。そして例外なく二度と戦争をするべきではないという強い意志を表明してくれます。
 ちょうど戦争を指導した当時の高級将校と現在の高級官僚、中小企業で働く一般市民層と召集兵がだぶって見えるのは私だけでしょうか。>

<中国も韓国も靖国神社に高級将校の代表といえるA級戦犯が合祀されているから反対しているのであって、その他大多数の兵士たちを慰霊することに文句をつけているのではないのです。
 いわば国策を誤り汚職にまみれた加害者と、そのために生活どころが命まで落とした被害者が一緒に祀られているのが靖国神社です。自分の命を奪った加害者が合祀されていることに、大多数の兵士達の霊は本当に安らいでいるのでしょうか>



更新しました(06.2.02)

2006-02-02 08:47:25 | Weblog
しばらくご無沙汰しました。
昨日2月1日、94歳と77歳になられる2名様の証言を追加することができました。
いずれも思いがけないご縁で取材したり寄稿して頂いたものです。
テープを起こしてまとめたテキストは、公開する前にご本人に目を通して頂くのですが、
例外なく戦争を語りつぐことができたことをたいへん喜んで下さるので、
私共も記者冥利に尽きる思いがします。

前に予告しました74歳と72歳の男性2名の証言は、予定が遅れてまだ手元に届いていませんが、
必ず寄稿して下さることを期待しています。
しかし明日のことは分からないし、予告が外れると管理人としても気落ちしますので、
今後は先々の予定を書くことは差し控えたいと思います。