戦争を語りつぐ証言ブログ

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「独裁者」と「ねじ曲げられた桜」

2006-11-28 11:20:03 | Weblog
 半月ほど前のことだが、NHKテレビでチャップリンの知られざる生涯をテーマにした番組があった。エピソードや作品の一部を織り交ぜた1時間半の番組を観ながら私は、改めてチャップリンの透徹したヒューマニズムと先見性に深い感銘を覚えた。
 中でもヒットラーをモデルにした「独裁者」の演説シーンの全部を無性に観たくなったので、レンタルビデオ店を何軒か探し回ったのだが、どの店にもチャップリンのビデオは置いてなくて、未だ望みを達していない。ずっと昔一度は観た覚えはあるのだが、今は記憶が薄れてしまっている。
 私がテレビで視聴した限りでは、一人二役の主人公に扮したチャップリンは、次のような強烈な言葉を語っていた。
「今日の悪魔は愛国心だ! 愛国心がさまざまな問題を引き起こすのだ! 事実、ドイツ国民の愛国心がヒットラーを生み、そして・・・」
 あとは残念ながら覚えていない。さらに映画のラストシーンでは、予定していた台本を変更して長時間の大演説をぶつシーンが圧巻だ。その中で、現実を超越した平和への希望を熱烈に語りかけるチャップリンの姿を見ることができる。
 ヒンケル(モデルはヒットラー)が地球の地図を描いた風船を手玉に取って遊ぶシーンはあまりにも有名だ。この「独裁者」は、丁度ナチスが猛威を揮っていた戦争の最中にアメリカで制作・上映されたという。
 ナチスが崩壊した後、アカ狩りの旋風に巻き込まれたチャップリンはアメリカ国籍を取得することを潔しとせず、最後まで世界市民という立場を貫いた。
 何とかして「独裁者」のビデオを探して、もう一度観たいと願っている。
 
「愛国心」といえば、『ねじ曲げられた桜ー美意識と軍国主義』大貫恵美子著(岩波書店刊・2003)という優れた研究書があることを、メーリングリストno_more_warの情報で知った。
 著者は象徴人類学者でアメリカ・ウィスコンシン大学教授というから、愛国心と桜の関係を分析するには最適の学者に違いない。
 早速この本を読みたいのは山々だが、なにぶん4000円もするので一寸手を出せないのが本音である。その代わり、ネットでこの本の内容を紹介しているサイトを知ったので、ぜひ下記URLをコピーして訪ねてみられることをおすすめしたい。
●『ねじ曲げられた桜』の大貫恵美子さんに聞く
 身近な美意識、国家が利用/情に訴える象徹に抵抗感薄く (朝日新聞 2003年6月12日)
 http://www.kisweb.ne.jp/konan/onuki-asahi/onuki-asahi.htm
●ブログ散歩の変人『ねじ曲げられた桜』
 http://sabasaba13.exblog.jp/4052212/

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