ショウ頑張れ!保護された小さなショウの猫白血病物語

横浜元町で保護された小さなショウ。猫白血病と闘う小さなショウの物語です。

12/18 救ってくれたのは獣医とボランティアさん

2009年12月18日 04時27分12秒 | ショウという名の宝物

ショウが死んで、私はどうでもいい毎日を過ごした。
そして明日など永遠に来るな。そう思っていた。
これがペットロス・・・なのか?いや、私が私を亡くした様だった。

ショウが私と暮らさなければ、まだ生きていたんじゃないか。
私は出来る事があったにも関わらず、しなかったのではないか。

私は私を責め続けた。
何が、ショウには最適の医療を!だ。
何が、ショウを大切にしてただ!
この無力な両手を呪い
すべては、私の偽善の様に思えていた頃。

私はS動物病院O先生に電話をした。
私は自分の想う事を素直に伝えた。
私が愚かで無力な事もすべて。
彼は、私の悲観的な言葉を馬鹿にする事もなければ
否定もしなかった。

そして、力になれなくて残念だと・・・彼は電話越しに悔やんでくれた。
それが形通りのマニュアルだったとしても、私の心は救われた。

ショウちゃんは幸せでした
あれ以上に出来た治療はなかった・・・
そう、教えてもらっただけで私は少しだけ自分を赦せたのでした。

ショウのいない毎日は、本当に色が消えたモノクロの世界だった。
それを否定されても、なじられても私の足は動けないでいた。

部屋の電気もつけるのを忘れて・・・
だって・・ついていても、いなくても
意味を成さない。心の闇を照らしはしない光りなんて
よもや、どうでもいいもの。

頑張らなくちゃ・・・頑張らなくちゃ・・・

呟けば呟くほどに、追い込まれていく心。

大丈夫。大丈夫

願うほどにそうじゃない自分に愕然とする。

心の闇を照らすのは、亡くした小さな命だけ。
光を失った私は、ただただ、未来の扉を拒絶した。

開くな。開くな

未来など来なくていいのだと。私は拒絶した。


O先生が話してくれた言葉はとても温かく、優しかった。
私は、後にこの電話をとても感謝した。

本来、亡き後の飼い主のケアまでは獣医の仕事に含まれていないだろう。
なのに、彼は、私のくだらない電話にずっと付き合ってくれた。
涙で詰まる言葉を紡げるまで黙って待っていてくれた。
獣医としての信頼も、私は院長に次いで信頼している。
そして人間性もまた、素晴らしい人だと尊敬している。

私は、ショウ亡き後、沢山の人に感謝した。
受付のMさんも私を見て、なんだか申し訳なさそうな、そんな顔をした。
そして、ショウの話をすれば、残念そうに会話を続けた。

そしてショウの導きにより保護した優とカツラ。
この二人に翻弄されながら私はまたS動物病院へと通った。
今でも、診察室から出てくるのが看護師さんに抱かれたショウじゃないかと
想ってしまう自分がいた。

病院で死んだわけではないので、悲しい思い出じゃないのですが
長い入院からショウが帰ってくる様なそんな不思議な感覚に陥る事もある。

ショウが死んでから、優カツラの保護騒動。カツラの重篤状態。
とにかく、山積みな毎日でした。
そして、時を同じくして仕事が忙しくなったり、考えなきゃいけない事がまたまた
山積みになった。

ショウが用意したストーリーだったと今は想う。
一年の間に、ここまで病院に通う事になるのは珍しすぎる。
悲しんで立ち止まってしまわない様に、ショウは私を今日へと導いた。

O先生にも、ショウは話を聞いてほしいと頼んだろうか・・・
院長先生も、なんだか最近、変わった気がする。

私は、歩けない足で、なんとか人に助けられて歩いた。
涙は眠りながら流してきた。

ショウにしてあげたかった未来の全てを、知らない命の為に
かけがえのない誰かの為に役立てる。

そして、私を救ってくれたO先生の為に、いつか私は役に立てたらと想う。
それがどんな事かは今の私には知る由もないが
きっとショウが導くだろう。

訪れるべき未来へとショウに私は導かれるだろう。


この場所から救出した時に助けてもらったNPO法人KAVAの代表矢吹さん。
私はこの方にも、ショウ亡き後、電話をかけた。

頑張ったつもりでした。
一生懸命、ショウを守ってきたつもりでした。
なのに・・・なのに・・・たった二年で私は・・・
音が鳴るほど奥歯を噛みしめて、私は涙を流しながら話をした。

それは、ごめんなさいって気持ちと、無力な私をそれでも応援してくれて
ありがとうございました。・・・そういう気持ちでした。

矢吹さんは、私の言葉をゆっくりと聞き、そして涙声で
「ありがとうね・・・」と答えてくれた。
ショウちゃんの代わりに言わせてちょうだい。そう言ってくれた。

私は、赦された様にまた涙が止まらなかった。

こんな風にショウは私の周りに、心優しき人を集めてくれた。

私はずっと一人で生きている気がしていた。
誰もかれも、自分の事ばかりで平気で人を騙し、人を裏切り嘲笑う冷淡な人間を
見過ぎていた。それが人間なんだと思ってきた。

だから、傷つかない様に私は、常に人との距離をとって生きてきた。
これ以上、泣かないでいい様に・・・
人との触れ合いを極端に嫌い、人との時間を極端に拒絶した。

だから猫が好きだった。
素直で、赤裸々で、そんなショウが誰より好きだった。

でも、違った。

ショウとの時間の中で私が得た人々はとても優しい人だった。
だから、せめて私もそうでありたいと思う様になっていった。

ショウにありがとうって言う前に、私はS動物病院の院長、O先生、Mさん。
NPO法人KAVAの会のみなさんに、心からお礼が言いたい。

ありがとうございました。では表現しきれない感謝の気持ちを伝えたい。

私はたった一人で生きてはいませんでした。
伸ばせば手を掴んでくれる。そんな優しい人たちに囲まれていました。
頑なに掴まなかった手を今度は自分から掴もうとする人になろう。

困っている人にこの非力な手を差し伸べていこう。
払われても払われても、その人の涙が笑顔に変わるまで
私は差し伸べていこう。

ショウ・・・きっとこれはあなたが望んだ未来。
心やさしきあなたが望んだ未来の景色。

私がショウと出逢い、失う事がなければ、私は知らなかったものが沢山あった。

素晴らしい人たちに巡り合えた。
私は、世界で一番の幸せ者です。

あなたはいないけど、あなたは遠いけど
私とあなたの心は今も・・・つながっていると
そう信じています。

さようならは言わないからね。
また出逢える日までの短い別れだと私は信じている。



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3 コメント

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Unknown (ちゃちゅけ。)
2010-04-05 12:10:34
はじめまして。
私は2月に愛猫を亡くしまして。
今、まさに「どーでもいい生活」を送っています。過去にさかのぼってブログを拝見すると…亡くなってからの心の動きが、まるで自分のことのように思われます。
返信する
私も〓 ()
2010-04-11 13:53:46
今18才の〓糖尿病
返信する
私も〓 ()
2010-04-11 13:57:02
今18才の〓糖尿病をかかえた子と
16才の〓腎不全の子がいます

毎日不安でどうしていいかわからないです
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