『明るく楽しく激しいズージャ♪』

ジャズベーシスト笠原本章のブログです。
(2009 4.15開設)

ルー・タバキン氏のクリニック

2011年11月05日 20時38分03秒 | 日記
昨日は国音でルー・タバキン(ts/fl)氏のクリニックの伴奏を、ジャズ科の若者達に交ざってしてきました。通訳はテナーサックス奏者の三木俊雄氏。

とにかくタバキン氏の音の太さにクリビツテンギョーイタオドロ!
テナーサックスのB♭より下の音域がバリトン並の音圧でした。


~~~クリニックを振り返ると~~~

まず、タバキン氏は最初は即興演奏の重要性について語る。

要約すると
「ジャズ奏者に限らず、演奏者は楽器を手にしたらいきなり基礎練をやるのではなく、まずは気の向くままに即興演奏をしてみる。
1日に5分でも良い。コードやリズムも関係無く完全な即興が大事だ。」

と言い、教務課職員の女性をイメージした即興演奏をフルートで披露。

「こういった試みを積み重ねるとクラシック奏者も即興に対する恐怖感が無くなる。即興はバロック時代から続く音楽的に大切な要素であり、ジャズ奏者に限らずクラシック奏者も音楽の幅を広げる事が出来る」


その後はブルースについて

「ブルースフィーリングはどんな内容のジャズにも必ず存在する、ワンノートしか使わなくてもブルースを歌えると良い」


と言いタバキン氏一人でB♭のみを使いB♭のブルースを演奏。
3コーラス目あたりから徐々に他の音も使い発展させていった。

その後は生徒も交えセッションをしながらジャズ科の生徒一人一人にアドバイス。

管楽器奏者には腹式呼吸の大切さや横隔膜のトレーニングを。ストラップを使わずに軽々とテナーサックスをコントロールして見せた。
ドラマーにはダイナミクスを付けアンサンブル全体に効果を与える演奏の大切さを。タバキン氏とデュオで演奏。
ピアニストにはバッキングのバランスについてアドバイス。
⇒「ピアニストはドラム×ベースのユニットが何をしているのか完全に聞き分け理解し、初めてバッキングをすることが重要。全体を理解していない状態で無意味なバッキングをするぐらいなら弾かない方が良い。君はちゃんと聴いていたが、世の中には無意味なバッキングをするピアニストが多すぎる。」

最後に「I'll Remember Aprile」のセッションを終えた所でタイムアップ!残念!

終了後も聴講生に自身の楽器を触らせたりと気さくな大ベテランでした。
格好良かった♪


その夜のオルガンジャズ倶楽部ではどっしりとした気持ちで演奏できました。
店もメンバーも居心地が良いしね♪